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2005年07月24日Sun [02:38] リビア  

砂漠の思想

4622071134砂漠の思想―リビアで考えたこと
野田 正彰

みすず書房 2005-02-25
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1990年に出版されたリビア紀行記の再版。何故に15年も経って、みすず書房から再版となったのかについては、「要望が多かったから」だという。たしかにリビア本は数少ないし、カダフィ屈服記念として、往時のリビアを窺うには貴重な書であろう。しかし、それ以上の理由は、なさそうというのが正直な感想。著者は精神科医兼著述業との事で、最近は陳真さんの伝記なんかも書いている人。この89年のリビアの旅はノーベル平和賞に対抗した「カダフィ人権賞」の審査員としての訪リというから、何やら怪しい香りも漂う。もっとも著者は当時、入国が難しかったリビアに入る手段として、その機会を利用したに過ぎないとしている。基本的には遺跡見物がお目当てだった様で、精力的に古代ローマの見物に勤しんだ様だ。その幾分、時代を感じさせる紀行文が中心だが、最後に、すっかり忘れていたカダフィの教典「緑の書」について触れているのは良かった。北のチュチェ思想と同じく、独裁国家のトンデモ教典の類いであるが、カダフィは投降後、この教典も引っ込めたのだろうか。とりあえず、転向したなら、阪神大震災時に言い放った日本国民に対する暴言も撤回すべきだ。

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