2005年07月07日Thu [21:45] インド  

インドの女性問題とジェンダー

4750318485インドの女性問題とジェンダー―サティー(寡婦殉死)・ダウリー問題・女児問題
マラ セン Mala Sen 鳥居 千代香

明石書店 2004-02
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インドのサティーといえば、世界に数多の人権侵害の中でも、最悪の習慣と言ってよいだろう。なにしろ夫が死んで寡婦となった女性を、生きたまま焼いてしまうというのだから、恐ろしい習慣だ。もちろんインド政府は法律でこれを禁止し、それを犯した者を殺人罪で裁くとしている。しかし、カースト制度が非合法であるにも関わらず、なお大多数の人がその制度下で生きているのと同様、「伝統文化」を完全に消し去るのは困難である。この本は、女盗賊プーランの伝記とその映画の脚本の作者として知られるロンドン在住のインド人女性作家が、1987年にラージャスターン州で起きたサティーを一例に、ダウリー(嫁ぎ先に支払う持参金)の問題から横行する女性殺し、女児間引きなど、インド社会になお残る深刻な女性問題に迫ったルポ。一人旅はする、タバコは吸う、酒は飲む、おまけにロンドン在住で、インド社会の「恥部」を外国に宣伝している「売国奴」という、およそインド女性の「規範」からはかけ離れた著者と、「外国人」には警戒的な「伝統社会」に生きるインド人との攻防が面白い。あまり本題とは関係ない旅日記や、全く関係ない訳者による挿入写真は、ちょっと余計な気もする。それにしても、こうした問題を解決するにはやはり「外圧」が必要なのだろうか。

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