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2011年09月26日Mon [00:45] ロシア | 本・雑誌 |読書メモ  

ジャポニズムのロシア

ジャポニズムのロシア 知られざる日露文化関係史ジャポニズムのロシア 知られざる日露文化関係史
ワシーリー・モロジャコフ 村野克明

藤原書店 2011-06-20
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タイトル通りのもの。一部は著者のモスクワ大博論らしい。拓大で後藤新平の研究などもしているのだとか。その辺と関係あるのか、神道についての論考が面白い。何でも西洋の日本研究者は神道を偶像教とみており、中韓の研究者は神道を敵国の宗教とみていて、ほとんどまともな研究がなされていないのだという。また日本でも「靖国神社」が足枷となって、神道を遠ざける風潮があるが、ロシアでは神道への関心が高く日本文化の根幹を成すものとして研究が盛んであるという。オウムがロシアに進出したこともあったが、ソ連崩壊で宗教的枷がとれて、その後の混乱期に宗教が精神的空白を埋めたといった事情はあるのだろう。もっとも元々宗教的素地があった人たちだからこそ、毛色の変わった宗教に関心を寄せるといった部分もあろう。いずれにしてもロシア人の日本への「片思い」はよく言われる通りで、「知日派」のロシア人である著者もその辺は気になるところらしい。ドストエフスキーなどの近代文学は数少ない日本人がロシアに「片思い」だったジャンルだが、現代文学となると、村上春樹が人気を博しているロシアに対して、日本で翻訳されるロシア現代文学自体が希少である。ロシアの日本ブームは現在では定着したものになっているそうで、新奇なものがブームになるとしたら、中国とかではないかとしている。実際、日本人のロシア観に決定的な印象を与えているのは「歴史認識」なのだが、別に「反露教育」をしている訳では無いし、北方領土の件が解決したら大きく変わる可能性はあるね。まあ中国のこともあるし。

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