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2010年12月21日Tue [22:37] ネパール | 本・雑誌 |読書メモ  

ヒマラヤのドン・キホーテ

ヒマラヤのドン・キホーテ―ネパール人になった日本人・宮原巍の挑戦ヒマラヤのドン・キホーテ―ネパール人になった日本人・宮原巍の挑戦
根深 誠

中央公論新社 2010-11
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「ホテル・ヒマラヤ」のオーナーの評伝。話には聞いていたがこの人は本当にネパール人になったのか。76歳という年齢を考えれば、後期高齢者医療精度廃止がどうのなんていっている日本よりは、大勢の知己に囲まれたネパールの方がよっぽど良いのだろうが、政党を作って政治活動にまで乗り出すのはどんなものか。今や数少ない王政復古を掲げる政党としては貴重なものなのだろうが、実際は泡沫に過ぎない訳で、この元日本人が作った政党が躍進するのを見届けるには残された時間が足りないかもしれない。世間的なイメージと違って、この主人公は富豪などということはなくて、その台所事情が苦しいことも明かされている.然るにその選挙出馬に関しては穿った見方がとれるのだろうが、日本の「援助」団体のメッカであるネパールにおいて、その援助の無効性に対する意思表明である様にも思える。ネパールで学校建設というのは学生の思いつきから、大企業の有志まで様々な団体が参入しているのだが、これを全く無意味と斬っている。学校を作って、先生はどうするの、生徒はどこから呼ぶの、隣接する村の片方だけに学校を作ったら弊害が多い。などとしている。なるほど問題なのはネパールの教育ではなく、システムの問題であって、日本の様に一律の国民国家教育ができる状態ではない。本当にネパールの未来について考えているのなら、ネパールに帰化して政治改革をするしかないというのはある意味真理ではあろう。

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