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2010年09月28日Tue [00:27] 中国 | 本・雑誌 |読書メモ  

従軍慰安婦と公娼制度

従軍慰安婦と公娼制度―従軍慰安婦問題再論従軍慰安婦と公娼制度―従軍慰安婦問題再論
倉橋 正直

共栄書房 2010-08
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従軍慰安婦問題も結局、性奴隷か売春婦かのゼロサムゲームみたいになっているのだが、この著者は業界では珍しい両論併記の人らしい。まあ見方によれば売春婦も性奴隷と言えるし、性奴隷を売春婦とするのは当時の見方としては普通であったのかもしれない。言うなれば全てを管理された娼伎か私娼かというのが実態に近いそうだが、私娼だって女性の職が十分で貧困がなければ、そんな風にはならないということで、国家とか男性優位社会の性奴隷とも言えるだろうし、現代の援交や風俗でも、カラダを売ることは女性の自由意志ではないというフェミニズムなのかそうではないのかよく分からない言説がタテマエとしてある訳。そうなると東電OLみたいなものは説明不可能になってしまうのだが、公娼制度がある以上、占領地では軍が管理することに何も不思議はなかろう。著者は朝鮮日報に評価されたといって喜んでいるのだが、その記事を読む限り、韓国が評価したのは「性奴隷」の一面だけで、公娼制度に関しては完全に無視している様だ。著者は満洲や関東州を含む「占領地」における「日本人人口」のうち大体3割くらいは朝鮮人であったという事実を指摘していて、つまりは朝鮮人は外地においては「日本人」として公娼制度の枠組みにあったという事実。業者の多くが朝鮮人であったという事実は知られているのだが、軍属はコントロールできても日本軍が朝鮮人女性を直接の管理下におけるかというと、これには疑問が残るだろう。その朝鮮日報の件があったからかもしれないが、著者は韓国、台湾は経済発展により売春婦の輸出はもう見られないとしているが、これは単に現実を知らないのか皮肉なのか。台湾はそうであっても韓国がそうではないことは容易に分かることであろうに。もっとも韓国エステや鶯谷の立ちんぼは「性奴隷」ではないというのは新任の国家公安委員長の認識でもあるのだけど。

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