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2010年09月27日Mon [15:26] 米国 | 本・雑誌 |読書メモ  

咸臨丸、大海をゆく

咸臨丸、大海をゆく―サンフランシスコ航海の真相咸臨丸、大海をゆく―サンフランシスコ航海の真相
橋本 進

海文堂出版 2010-07
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著者は高等商船の出身で長らく練習船の船長などをしていた人らしい。咸臨丸というと勝海舟や福沢諭吉、ジョン万次郎が乗り込んでいたことで知られる幕府の軍艦だが、現場の人間として、サンフランシスコ航海を日本人だけの偉業とすることに疑問があったらしい。船自体はオランダの製造だが、航海で実質指揮をとったのは米国海軍側であったことは当時の事情からして当然のことであったろう。勝麟太郎が言われているような豪放な性格ではなかったことも、船長の性格からして当然なのだろうが、嫉妬深く、身分を重視するというのは意外な一面であろう。米側が日本人を規律がなく組織行動に向かないとしているのも今となっては面白いものだが、日米修好通商条約の使節団を乗せ海洋ニッポンの礎を築いたという意味では歴史的なものであるが、太平洋は米国の海ということを日本の海洋界は認識しているということなのかな。中国は米国に太平洋の分割を提案している様だが、今回の件も日中両国が米国を十二分に意識した結果なんだろうね。

Re Comments.

『咸臨丸はお伴』 
遣米使節はアメリカの軍艦ポウハタン号で渡米し咸臨丸には乗っていません。咸臨丸はその「随行艦」という名目で派遣され、サンフランシスコからハワイを経て帰国しました。
本当の使節一行はサンフランシスコからさらにパナマ~ワシントンへ行き、日本ブームを起こすほどの大歓迎を受け、ニューヨーク~ロアンダ(アンゴラ)~バタビア~香港~日本、と世界一周で帰国しました。
でも明治以後の歴史教育では本当の遣米使節の話を教えないで、お供の咸臨丸を教えています。
勝海舟のハッタり「軍艦として日本人初の太平洋横断」「外国人の手はちっとも借りないで航海」が国威発揚に利用されたのです。「太刀持ち露払いで横綱を隠した」図式、ですね。
この本がその実態を暴いています。
いずれ「軍艦として」が外されて利用される、と呼んでいたとすれば勝海舟もかなりの確信犯です。(^-^)
2011/03/08(Tue) 07:30:47 | URL | 黙魚さん #-[ Edit.]
『Re: 咸臨丸はお伴』 
コメントありがとうございます。
この辺の事情については疎いので勉強になりました。
2011/03/08(Tue) 16:34:39 | URL | netoさん #-[ Edit.]
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