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2010年07月31日Sat [14:36] ヨーロッパ | 本・雑誌 |読書メモ  

日本はアニメで再興する

日本はアニメで再興する クルマと家電が外貨を稼ぐ時代は終わった (アスキー新書 146)日本はアニメで再興する クルマと家電が外貨を稼ぐ時代は終わった (アスキー新書 146)
櫻井 孝昌

アスキー・メディアワークス 2010-04-09
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この著者のこのテーマもこれで新書3冊めか。ちくま、PHPときて、アスキーだがそれにあわせて中身も薄っぺらくなってきている様な。この著者は外務省アニメ文化外交に関する有識者会議委員、カワイイ対しアドバイザーという役職を歴任したそうだが、別に自分がアニメを作っている訳ではない様だ。政府を代表したお目付け役として世界を廻り、各国で講演をしてるらしいが、こんな役人の話を聞いて、アニメファンは喜ぶのか。まるで自分が大スターになったがの如く、会場が一つになったとか言ってるけど、この著者個人のことを知っている人間などほとんどいないだろう。それだけ「日本人渇望症」であるという見方もできるけど、アニメファンは日本が政府として自分の趣味に関わることをどう思っているのかな。政府は平和のプロパガンダとしてアニメを活用しているのかというドイツ人からの質問があったというが、これの意味するところは、日本は平和のイメージを持たれているというより、先の戦争における残虐なイメージをアニメで払拭しようとしているのではないかという意味だと思う。欧州での評価とは逆に、「アジア」では中韓の持ち上げなどによりドイツは少なくともその点に関して日本に対して優越感を持っている。そうした誤解を招くだけでも政府がこうしたコンテンツの宣伝に関わるのはどうかと思う。ジャンパンエキスポの韓国勢出展などで、危機感があるのかもしれないが、官民一体となって世界に売り込んでいる韓国のコンテンツがどこまで普遍を獲得できているのだろうか。こうしたサブカルものはファンとしては自分が「発見」することが重要で、政府のお膳立てで好きになることはあっても、それを自己のものとして消費するにはアイデンティティの矛盾が生じるのではなかろうか。韓国や中華の民族主義的コンテンツは第三者にとって、趣味として楽しめてもそこに自己投影するのは難しい・日本のアニメが成功したのはその「無国籍」な作風にあるかと思うが、そこにビジネスだの外交戦略だの意図を持って日本というお面を被せてしまうことには反対したい。日本がアニメで再興する必要はなく、アニメで世界が再興すればそれで良いのではなかろうか。

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