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2010年07月26日Mon [12:41] 中国 | 本・雑誌 |読書メモ  

教育は不平等を克服できるか

教育は不平等を克服できるか (叢書 中国的問題群 第8冊)教育は不平等を克服できるか (叢書 中国的問題群 第8冊)
園田 茂人 新保 敦子

岩波書店 2010-06-19
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岩波の叢書中国的問題群も残すはあと3冊か。教育問題もちょっと前までは受験戦争だの貴族学校だの農民工学校といった中国の社会現象とリンクしたものが主に論じられてきたと思うが、この本のタイトルが如実に表している様に、教育の大衆化が進み、もはや教育が社会的不平等を克服できる時代ではなくなっている。共著の二人が80年代の中国で感心させられた様なガリ勉一筋の大学生は今や希少動物となっているらしく、大学生の意識には一部の重点大学生以外はエリートという意識は無いのだろう。それは日本の事情とも重なるものなのだが、著者(園田)が早稲田で教員をしていた頃、見知らぬ中国人が研究生として迎え入れてくれというメールが次々と届いたという。園田は早稲田に転出したと思ったら、いつの間にか東大に代わったらしい。この意味は東大よりも、早稲田に中国人の人気が集中しているということなのだろうが、私立なら融通が利くとでも思っているのかな。字面だけみると中国的感覚では日本大学とか中央大学が東京大学より上なのだが、早稲田大学というのは中国語だと印象に残る響きの様だ。中国的には東洋大学とか東海大学なんてのはあまりよろしくないか。ただ、園田の研究だと日本に行くより、中国でアンケート配布でもしていた方が効率的なのだが、それでは意味が無いというもの。日本がアルバイトしながら大学生活を賄える数少ない国であることは間違いないのだけど、中国人留学生を見ていると、授業にマジメに出てくる連中より、朝から晩までバイト漬けの連中の方が日本語能力が高い様に思えるのだが、気のせいだろうか。

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