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2010年07月21日Wed [17:50] 南アフリカ | 本・雑誌 |読書メモ  

南アフリカらしい時間

南アフリカらしい時間南アフリカらしい時間
植田 智加子

海鳴社 2010-05
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マンデラの鍼灸師という人が著者。93年に著書が一冊あって、これは私も覚えているのだが、17年ぶりの新作はワールドカップ効果なのだろうか。現在はケープタウンで開業しているシングルマザーだそうで、特にワールドカップ期間中などは小ネタとして重宝しそうなものだが、他の媒体で取り上げられているのを見たこないな。たぶんどこかで記事にはなったのだろうけど。マンデラの鍼灸師であれば、言い方悪いが、その気になれば命を奪うことも可能な訳で、どうしてこの若い日本人女性が採用されたのかその経緯がよく分からん。前の本にその辺のことは書いてあったのかもしれないが、かすかな記憶にあるのは、結構セックスのことが赤裸々に書いてあったこと。日本人女性の場合相手が外国人だとそういうパターンはわりとある。著者にとって、ワールドカップとか犯罪とかは「南アフリカらしい時間」ではない様で、身辺雑事がメイン。メイドに関しては、日本では今、「家政婦」とか「女中」ではない、存在を意味するのだが、南アでは当然、旧態依然の「アマ」さんのこと。メイド対策で電話や冷蔵庫に鍵を掛ける家というのは実際に見聞したことがあるのだが、アフリカ人の家庭でもメイドが珍しくなくなった現在では、その供給元は周辺諸国ということになるのか。こうしてみると戦後に「女中」とか「書生」を一掃(でもないかもしれんが)し、「メイド」萌えの存在としてしまった日本は南アにとってたしかに先進国に映るだろう。一方で、白人から、お前の名前は呼びにくいから「スズキ」にするとか言われることを「差別」として認識できるのはアパルトヘイトの記憶がある国だからとも言える。黒人はかつて皆「ジョン」とか呼ばれていたそうだが、ブラジルでもメイドの黒人女性は皆「マリア」と呼ばれていたことを思い出した。東洋人は後進国では「ジャッキーチェン」と呼ばれるのが常だが、それに比べれば「スズキ」は差別的ではないという認識なのだろうか。そのうち日本人も「ヒュンダイ」とか「ハイアール」とか呼ばれることになるんだろうけど。

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