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近代日本の植民地統治における国籍と戸籍―満洲・朝鮮・台湾―近代日本の植民地統治における国籍と戸籍―満洲・朝鮮・台湾―
遠藤 正敬

明石書店 2010-03-24
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博論もの。この問題は現在でも尾を引いているところがあるので、興味深いのだが、世界で戸籍制度を持つのは日本と韓国、台湾だけという現実を鑑みても、そこに植民地の足跡を見て取ることはできるだろう。満洲が「国籍」、朝鮮が「民籍」、台湾が「戸籍」と分かれるのも統治実態の違いからなのだが、台湾においては中国人労働者と区別しアモイなど大陸に居住していた台湾出身者を日本人として保護する必要があった様だ。朝鮮の場合、台湾の様に清国からの国籍変更とういうプロセスを経ることがなかったので、国籍は自動的に日本となったという解釈らしい。台湾では国籍変更期間が設けられていたことが知られているが、日本籍を拒否して大陸に移った者も全体的には少数ながら存在する。間島の朝鮮人に関して中華民国との間に中国籍として扱うという合意があったとは知らなかったが、現在の朝鮮族が中国でモデル・マイノリティとして存在しているのも歴史的事由があってのことであろう。満洲国の失敗は日本人を満洲籍に転籍せず、特権的地位を享受させていたところにもあると思うが、同様に、台湾人や朝鮮人が「日本人」として振舞うことを「満人」は納得いかないものがあったのかもしれない。

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