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2010年02月19日Fri [15:41] タンザニア | 本・雑誌 |読書メモ  

おいしいコーヒーの経済論

おいしいコーヒーの経済論(「キリマンジャロの」苦い現実)おいしいコーヒーの経済論(「キリマンジャロの」苦い現実)

太田出版 2009-06-09
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コーヒー経済論には様々なアプローチがあるのだが、タンザニアの日本大使館で現調もしていた経験がある著者は生産地主義でも、収奪論にはとらわれず、市場原理を重視した論考。キリマンジャロの生産地でコーヒー価格の下落から、トウモロコシの様な「換金作物」や、バナナの様な「女性作物」への転作が始まっていることは、植民地的モノカルチャー農業という負のイメージを据え付けられたアフリカ農業の自主性を表すことにもなるのだが、生産者は代々受け継いだコーヒー栽培に誇りをもっており、国際市場価格に影響を受けない形でのコーヒー生産を模索しなければならない。こうした問題提起で有効とされるのがフェアトレードであり、その規格化が進んだ現在では生産者側の利益も確保される方向に進んでいるという。ただ、事実上、生産量の規模からコーヒーの市場価格の決定権を握るブラジルの動向もあり、フェアトレードは流通の数パーセントを超えることはなさそうだ。値段的にブレンドに対抗し得ない以上、一部の意識改革が進んだ消費者以外はフェアトレードに参与することもないのだが、マックのコーヒー無料券が引き続き実施されることだけが心配な私は非ロハス。

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