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2009年10月26日Mon [14:58] アフリカ | 本・雑誌 |読書メモ  

わたしの身体深く

わたしの身体深くわたしの身体深く
Katoucha

ポプラ社 2009-04
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女性器切除廃止運動に奔走するアフリカ人モデルというと、デビッド・ボウイ妻となったイマンが有名なのだが、このカトゥーシャという人はフランスではそれ以上の知名度を誇るばかりか、アフリカ人モデルの先駆者的地位にある人らしい。とはいえ、運動にしても自伝にしてもイマンのそれを意識したものというか二番煎じ的なところがあり、英国出身の夫にしてもデビッド・ボウイの格に比せることなどできる訳もない。波瀾万丈の人生は「全身モデル」として必要な履歴なのかもしれないが、恐らくはフランスでも運動家の本というより、タレント本の位置づけではないかと思う。翻訳もそれを意識したのかもしれないが、文語と口語が入り乱れる文章は狙っているにしても変な印象が残る。日本にも滞在経験があり、ヤクザに追われ、裁判所の差し押さえに遭ったという「全身モデル」ぶりなのだが、フランス、英国、そしてアフリカを3つの故郷としているらしい。英、仏がヨーロッパではなく独立した形態で捉えられるのに対し、アフリカが一個の故郷とされるのは奇妙でもあるのだが
、ギニアに生まれ、マリで育ち、セネガルの国籍という彼女にとって、ヨーロッパ的思考でアフリカ大陸を一くぐりにしたのでもなく、アフリカ的思考で大陸を統一した訳でもなく、それが自然な感情である様だ。そんなアフリカ人の成功者がセーヌ川で事故死というのも、疑わしい点はあるのだが、運命的なものも感ずる。

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