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住んでみてわかった 本当のフィンランド住んでみてわかった 本当のフィンランド
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あまりにも巷にフィンランド教育礼賛ものが蔓延ってしまったからか、本当にフィンランドは「地上の楽園」なのかという声も聞こえ始めたのだろう。フィンランド人の妻として、現地で実際子育てをしている二人の日本人ママがその辺を語りましょうという企画。二人とも元々、「国際派」の現妻だから、日本社会に対する批判は根強いものがあったのだろうが、かといって、フィンランドが全てにおいて勝っているとも考えてはいない様だ。フィンランドのマイナス面を語ることなく、ただ礼賛一本の論調にも批判的。共にこどもは幼児ということで、「教育」に関しては保留している。その分、フィンランド出産体験や、フィンランド公園デビューなど、実体験に根ざした話が中心で、これは日本で同じ状況にある人たちには興味深いものではあろう。高校生たちにアンケートをとったら6割くらいは真面目な回答だったが、2割くらいはふざけたものだったという。おそらく日本の高校生も、どこの国の高校生もそんな感じではあろうが、前に読んだフィンランドの高校生に人生を語らせる本は、その2割を無視するどころか、多数派も無視して、都合の良い数人だけにフィンランドの高校生を代表させていた。銃乱射事件が2件続けて起こったりもしたが、「学力世界一」だからといって、フィンランドの高校生が世界一優等生という訳ではない。著者の二人は状況からいって、日本に帰国することは予定していないだろうし、万が一帰国しても、こどもに日本の学校教育を受けさすことはないだろう。その点、子供たちは日本人ではなく、フィンランド人として生きていかなくてはならないので、過度の幻想など持ち合わせない。英語事情なども興味深いが、医療事情は日本の方が良さそうな感じだな。

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