2009年04月30日Thu [01:05] 米国 | 本・雑誌 |感想  

エコ・テロリズム

エコ・テロリズム―過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ (新書y)エコ・テロリズム―過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ (新書y)
浜野 喬士

洋泉社 2009-03-06
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シーシェパードのおかげという訳ではないが、このテーマも新たなイシューとして浮上した。エコとテロというのは相反する概念の様にも思えるが、シーシェパードがひとり異端なのではなく、「本場」アメリカには他にも名の知れた既知害団体がゴロゴロある。動物解放戦線は実験動物の「動物権」の為なら殺人も辞さずという人間の叡智を超越した連中だが、地球解放戦線とか、アース・ファーストとか、それならまず地球の為にあんたらが死んでくれという本末転倒組が、それなりに活動を継続させている。シーシェパードがそうである様にグリーンピースがエコ・テロリズムの源流にあるのは知られたことだが、そうした歴史を含め入門書としては、他の類書も少ないだろうし最適かと思える。シーシェパードは遭難者救出を妨害したことから分かる様に、「人間の命は地球より重い」なんて思想は連中には通用しない。クジラがダメで牛は食ってもよいという西洋人の欺瞞が理解し難いというのが大方の日本人が持っている疑問だろうが、エコ・テロリズムの根底には思想があり、その思想を読み解く鍵を著者は提供している。もっともエコに限らず、あらゆるテロリズムは思想により、正当化され、テロリストを突き動かすのだろう。過激派が平和を訴えたり、9条信者が中国や北朝鮮の核、軍事力を擁護するのも別に不思議ではないのである。

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