2008年08月30日Sat [12:02] 中国 | 本・雑誌 |読書メモ  

日本の諺・中国の諺

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日本の諺・中国の諺―両国の文化の違いを知る
陳 力衛

明治書院 2008-06
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著者は中国の大学院まで日本語を専攻し、来日後も転向することなく日本語研究をしている人らしい。中国人教授の常として、中国語の担当もしているのだろうが、こういう歴史認識の態度表明から離れた中国人の本を読むのは肩の力が抜けて良い。タイトル通り、日本語の諺と、それに対応する中国の諺を併記して解説するという趣旨なのだが、あくまで主題は「日本の諺」の方。なぜか日本語を勉強している中国人(大陸)の人は、この諺ってヤツが大好きで、日本語の練習台にされると、「ちゅうごくには、こういうことわざがありますホニャララ」とかいうのを、決まり文句の如く清聴させられたものである。四字成語の世界で育った人間にとって、日本語を中国語式に解読するのは諺がちょうど良かったのだろうし、日本語の格言の多くが中国由来であることに、密かなプライドも感じていたのだろう。日本語を教わる相手に、逆に教え諭すということに快感があったのかもしれない。著者のみるところ、日本語の諺には一方的なものが多く、結果、一つの方向に向かって、皆が「頑張る」という日本的な性質があるとのこと。つまりは中国の諺はもっと解釈が多様だということを言いたいのだろうが、諺というものは、中国人の日本人に対する「精神的優越感」を体現できたものなのかもしれない。もっとも当時は日本人も何の根拠もなく、中国人を「大人」とか持ち上げたものである。ただ、意外だったのは、日本語由来の諺が結構、中国でも使われているということ。「人間到処有青山」などは毛沢東も中国の諺だと思って使っていたのだとか。「氷山一角」などは戦後に台湾経由で入ってきたものというから興味深い。「人民共和国」は日本語という話があるが、こうした「日帝残滓」を追放することなく、漢語化して使い続ける点は中国が「大人」である証左なのかもしれない。しかし、目白大学の学生さんは「住めば都」を「住むなら東京がいい」と解釈していたのか。まあ大学はその要望に応えて、都心にキャンパスを移した様だけど。

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