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モロッコの歴史都市フェスの保全と近代化モロッコの歴史都市フェスの保全と近代化
松原 康介

学芸出版社 2008-03
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これも建築畑の人ではなく、「都市計画」が専門の著者の博論もの。モロッコに2年、フランスに2年、シリアに1年半の留学したとのことだが、この辺の学術言語は皆、仏語かな。この分野は研究より、実践重視だろうから、歴史史料というより、都市保全の参考資料として、実践的に読まれることを前提にしているのかと思う。というわけで、トーシロには難しいものなのだが、アンリ・プロストという人は名前を聞いたことがあった。著者は後藤新平の台湾・満洲の仕事に準えて、日本の都市計画のアジアへの拡散はもっと評価されてもいいとしているのだが、元々、都市計画の発展は植民地と密接な関係があるものだろう。それを否定したり、賛美したりすると、どうしても政治的な色彩を帯びてしまうのだが、初期に移住したフランス人が「古きモロッコ人」と、自分たちを位置づけていたというのも興味深い話だ。今はどうなのか分からんが、タンジェに船で着いたら、ウザイ連中が常に付きまとって来て閉口した。フェスに移動しても、すぐキターとなったのだが、傍にいた爺さんがウザオを一喝してから、ラバト、カサブランカ、メクネス、マラケシュと一切、ウザオに絡まれなくなり、快適な旅を続けられたのは不思議だった。まさか、爺さんが秘密警察ではなかろうが、フェスの魔力というものを感じ入った二十歳の夏だった。

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