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2008年07月24日Thu [00:15] イギリス | 本・雑誌 |読書メモ  

アダム・スミス

アダム・スミス―「道徳感情論」と「国富論」の世界 (中公新書 1936)アダム・スミス―「道徳感情論」と「国富論」の世界 (中公新書 1936)
(2008/03)
堂目 卓生

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アダム・スミスというと「国富論」ということで、もっぱら経済学者というイメージで、「国富論」がそうである様に、今日の経済学の祖であるのだが、それまでの「国富論」以前の「経済学」がない時代に、この人は何をしていたんだろうということは、あまり考えたことがなかった。アダム・スミスの著作はわずか2つしかなく、一つは経済学の嚆矢であり、もう一つは倫理学の本だという。つまりアダム・スミスは大学で倫理学を教えていたということなのだが、その著作が『道徳的感情論』というものらしい。その二つの著作を解説というか、読み下してくれる有難い新書なのだが、著者は経済学の先生であって、なんでも定年退職後に門下生となった院生から、武藤山治はアダム・スミスの思想に影響されているのではないかという指摘を受け、そのヒントとして、思想面からみたアダム・スミスの入門書を執筆することにしたのだという。大昔に『国富論』は訳分からんまま読んだ記憶はあるのだが、この『道徳的感情論』はたしかに全く別ジャンルの本である様だ。今日の経済学徒にとって『国富論』は未だ必携だろうが、『道徳的感情論』を読んでいる人はそうはいないだろう。倫理学という学問が今でも健在かどうかも不明なのだが、その道で古典と称されるものでもないかと思う。ただ、こうやって内容を追っていくと、やはり『国富論』よりは頭に入ってくる。こちらの方が現代社会にも通用する概念の様な気がするのだが、どうだろうか。

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