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2007年08月13日Mon [21:53] エストニア | 本・雑誌 |読書メモ  

バルト三国歴史紀行?エストニア 

バルト三国歴史紀行 1 (1) バルト三国歴史紀行 1 (1)
原 翔 (2007/06)
彩流社

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ようやくこのシリーズも読み終えたが、第一巻が一番最後になってしまった。一国一冊で三冊に分かれているものの、著者としてはあくまでも続きの扱いの様で、この第一巻の最初はバルト三国各国の歴史概略だったりする。「歴史紀行」なので、当たり前なのだが、国の歴史の次は都市の歴史、街の歴史、村の歴史と、歴史歴史ばかりで、この辺の予備知識も皆無なので、三冊ともソレとなると、段々と惰性で読むようになってしまった。前二冊を読んだ限りでは、著者が一番気に入ったのがエストニアであることも分かるのだが、著者が認めている通り、やはり、旅の印象は出会った人で決まるということなのだろう。エストニアといえば、ロシア人排斥が一番きついところという印象もあるのだが、さすがに人口の半分近く占めるとなると、庶民レベルでは完全に「他者」という訳にもいかなくて、当たり前だがソ連時代に育った人たちにとってはノスタルジーも感ずるところであろう。強引ながら日本の植民地支配に例えると、エストニアは韓国、ラトビアは台湾、リトアニアは満洲といった感じで、独立後に育った「解放っ子」が将来、反ロシア感情を漲らせる可能性はエストニアが一番高いのかもしれない。ただ、かつての日本人の様にロシア人を全員追放するなんてことはできないし、EUの目が光っている以上、ロシア人の人権にも最大限考慮せねばならない。しかし、意外だったのはフィンランド人に対する感情で、私も著者同様、エストニア人とフィンランド人は、心身共に近しい関係にあるのかと思っていたら、そうでもなくて、むしろフィンランド人は見下されているというのは驚きだった。それがソ連時代のフィンランド人評価を踏襲したものではないかというのは著者の推理だが、なるほど、リトアニア人とポーランド人の関係もそうだが、民族的、歴史的に近い場合、実際は「近親憎悪」みたいなものがあるというのが普通なのかもしれない。韓国は世界最大の反日国で、最大の親日国という言い方があるが、世界最大の反露国で、最大の親露国というのはバルト三国をはじめ、ウクライナやベラルーシなど旧ソ連全体に言えることなのかもしれない。

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