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2007年03月22日Thu [23:19] タンザニア | 本・雑誌 |読書メモ  

タンザニアを知るための60章 

タンザニアを知るための60章
栗田 和明 根本 利通
明石書店 (2006/07)
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全世界制覇を狙う「知るための」シリーズだけど、アフリカは南アもエジプトもまだなのに、マラウイの次がタンザニアという如何にも通好みの順番。と思ったら、「マラウイ編」と同じ人が編者で、要するに持ち込み企画があったから出版しましたということみたい。まだまだ埋めていかなくてはならない国が山ほどあるので、志ある人は手を挙げて欲しいものだ。さて、タンザニア編なのだが、他と違って国を一くくりにせず、都市と田舎に分け、更には国外にまで言及したり、地域別の紹介をしたりしているのが特徴。国外とはタンザニア人の国外移住が相当な数にのぼるからであって、バンコクの怪しいグループの話もある。まあ考えてみれば、この国はタンガニカとザンジバルの連合国家だったり、アフリカでは普通の多民族構成なので、国家意識というのは人それぞれであろう。ただ、言語的にはスワヒリの通用度が国全域に及び、リンガフランカが確立しているらしく、学校の授業もスワヒリだという。これは公用語として旧宗主国言語を採用しなくてはならなかったアフリカ諸国においては珍しい例なのだが、スワヒリも征服者の言語とも言えるし、国語はスワヒリでも英語は公用語の位置には留まっている。また、ニエレレの「アフリカ式社会主義」に関しては前々から関心を持っていたのだが、どうもその実情は「ビルマ式社会主義」なんかと同様、お寒い状況であった様だ。ということで例によって中国がテコ入れしていた国としても知られているのだが、ヒトを出してカネを出さないかの国らしい話もあって、なんでもタンザン鉄道建設に送り込まれた中国人労働者の給料の一部は現物支給だったらしく、編者は70年代タンザニアで青島ビールを随分飲んだとのこと。そんなに頑張っても中国人はやっぱり「チーナ」と侮蔑的に呼ばれていたらしい。まあこれはアフリカや南米(アラブ世界も酷い)の宿命なんだけど、他人事じゃないから困るよね。かといって「名誉白人」にはなりたくないし、難しいところだ。

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