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2018年07月29日Sun [03:27] 米国  

敗戦と占領

敗戦と占領 (戦後日本を読みかえる)敗戦と占領 (戦後日本を読みかえる)
坪井 秀人

臨川書店 2018-07-05
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臨川書店の「戦後日本を読みかえる」というシリーズ。文化人類学のイメージがある版元だが、こんなシリーズもやるのか。ただ、政治とか歴史ではなく、テーマ自体は文化全般の様だ。編者も国際日本文化研究センターの人なのだが、序言から左旋回していて、その手の論文が集まっているのかなと思ったのだが、そうでもなかった。敗戦と占領とい過渡期には日共が米軍を解放軍と捉えたり、GHQの文化政策が左翼に拠って担われたりしたということもあるのだが、WGIP陰謀説という反動もあるから、「無臭」の題材を選ぶんは難しい。マイク・モラスキーは闇市であるが、闇の部分ではなく、闇市文化に絞っている。パンパン映画論も映画論の限界であるあらすじ紹介で紙幅が埋まっているので、当時の観客がどう捉えていたのか、現実との乖離はどうだったのかという視点が抜けている様である。作家論はそういうものではあるのだが、同じ英字誌に掲載され明暗が分かれた井伏鱒二と谷崎潤一郎の作品の論考は良かった。

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