2017年05月09日Tue [05:30] 北朝鮮  

ルポ思想としての朝鮮籍

ルポ 思想としての朝鮮籍ルポ 思想としての朝鮮籍
中村 一成

岩波書店 2017-01-13
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朝鮮籍は北朝鮮籍に非ずというのがリトマス試験紙の如く、それを知らない日本人=歴史を知らない式の精神勝利法が蔓延っているが、朝鮮籍を維持する理由から北の共和国の存在を除外して説明することは難しい。朝鮮籍の思想化は日本人の無理解を具現化したものではないので、それは日本弾劾の材料にはなり得ない。朝鮮籍のまま北朝鮮のパスポートを取得できるし、韓国の臨時パスポートも同様である。制度上は双方の国民であり、考え様によっては、選択の余地を残した籍であるとも言える。その意味では帰属するの国家ではなく、民族であり、この本に登場する人たちも強烈な民族主義が土台となっている。著者自身も含め、日本の民族主義は頑強に非難されるのだが、国家という担保が無い民族主義者はハリネズミの様にバリアを立てて生きていくしかないか。日本人妻も朝鮮人同化圧力がかかるのだが、それが否定的に捉えられることはない。マイノリティからマジョリティに対する憎悪煽動はヘイトスピーチに当たらないという定義に従えば、それは問題ないのかもしれないが、色々と考えさせられる。

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