2017年05月07日Sun [07:01] 北朝鮮  

ある在日朝鮮社会科学者の散策

ある在日朝鮮社会科学者の散策: 「博愛の世界観」を求めてある在日朝鮮社会科学者の散策: 「博愛の世界観」を求めて
朴 庸坤

現代企画室 2017-03-07
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1927年生まれ。もう執筆が出来る状態ではなさそうだが、2004年に書き溜めておいたものを2012年に韓国で出したものをまとめ直した様だ。原文は朝鮮語だったのかもしれん。木浦商業出身で、金大中が1年か2年上にいたはずだが、その点は全く書かれていない。それと関係しているのか分からんが、日本における主体思想のイデオローグとして知られ、訪朝は計27回。フリーハンドで北と往復できる数少ない人士であり、国際チェチェセミナーにも度々参加しており、その辺の話は興味深い。黄長燁事件に伴い、全ての称号停止され、総連も除名されたそうだが、別に転向した訳でない様だ。戦後「亡命」組で、それも弾圧から逃れる為ではなく、南労党内部のスパイ狩りから逃れる為だった様だ。老人の妄想リバイバルとしか思えない恋愛話は詳細に書かれているのだが、活動に関しては曖昧な感じで、あくまでも社会科学者という立ち位置。それでも朝大の教え子たちを帰国させた事をNHKで証言し、悔い改めているとのことだが、この立場の人間ならもっと深い闇があろう。韓国に残った家族は著者の存在のせいで、就職も進学もままならかったとのことだが、韓国も北情報入手の為に接触をしていたと思われる。大韓航空のトランジットなどを利用して家族と再会を図る場面があるが、福生基地のトランジットなんてあるのか。そこに総連幹部が入れるとは思わんが、スイス入国ビザを北朝鮮大使館が用意したりと、腑に落ちない箇所も幾つか。とはいえ、かなり興味深いものではある。

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