2017年05月06日Sat [07:34] アゼルバイジャン  

 〈アゼルバイジャン人〉の創出

〈アゼルバイジャン人〉の創出: 民族意識の形成とその基層 (プリミエ・コレクション)〈アゼルバイジャン人〉の創出: 民族意識の形成とその基層 (プリミエ・コレクション)
塩野〓 信也

京都大学学術出版会 2017-04-12
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博論もの。アゼルバイジャン留学組か。ヨーロッパ世界も、イスラム世界も、ロシア世界も良いとこどりで、楽しめそうな感じだが、いい加減に日本も石油やゾルゲのイメージから脱しないといかんか。アゼルバイジャン創出は別にソ連崩壊後の国民国家化の過程が嚆矢ではなく、綿々と続いてきた運動だそうだが、アゼルバイジャンというのは現在のイラン領である南アゼルバイジャンが本家で、独立国となった現在の北アゼルバイジャンが亜流なのだという。人口もイラン側の方が多いそうだが、イラン側に統一運動とか経済も自由度もありそうな北側への移住といった流れはないのだろうか。もっとも、北もアゼルバイジャン人意識は創出されたものであって、南がその段階では一歩遅れているのかもしれんが、アゼルバイジャン人はムスリムであったり、トルコ人であったり、コーカサス人であったのだという。ムスリムという一義性があれば、民族やネイションといったものは二義、三義になるので、自分のそうした属性を知らなくても問題はないし、ソ連の様な民族識別国家や、現在の国民国家といった近代性が生じる以降の課題ということになるか。

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