2017年05月01日Mon [06:39] 東アジア  

異教のニューカマーたち

異教のニューカマーたち: 日本における移民と宗教異教のニューカマーたち: 日本における移民と宗教
三木 英

森話社 2017-01-05
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論集だけど、やけに読みやすいな。科研ものだが、このテーマは宗教学とか民俗学の中では珍しく、実学というか実用テキストに成り得るから、そうした想定もあるのだろう。最後は日本全国モスク訪問記である。こんなのは普通の研究書にはなかろう。ムスリムでなくとも使える。宗教やポリコレの立ち位地は執筆者によって温度差がある。最近もハラール問題を界隈が焚きつけるということがあったが、当事者でもない意識が高い病の連中が知りもしないで、自身の道徳的優越さを誇示したいがために勝手に差別を認定してはいけない。むしろそうした愚かさが世間の反動を招き、それに対する「カウンター」が正義を理由に過激化するというのはチキンゲームである。自分はニューカマーの「異教」が守られるのはあくまでも拡大志向がないものに限られると思っている。中西尋子は櫻井義秀と統一教会の共著を出しているから、危険にさらされているのだが、ここで論じられている韓国キリスト教の日本宣教の論理は統一教会と大差ないのではないのかと思う。事実、別の章で統一教会脱会者をオンヌリ教会がターゲットにしている事例が示されているのだが、日本を「ノム(奴)」と定義する宣教の形は中世の未開地宣教と同じ構図である。韓国人の宣教師過剰、歴史認識や儒教といった事情はキリスト教とは何の関係も無いはずである。韓国の宣教師に頼らずを得ない日本の教会に対する批判もあるが、現在の様な状況が続くと、キリスト教は日本で邪教という認識が広がる一方ではなかろうか。

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