2017年03月03日Fri [05:31] 米国  

ドラッグと分断社会アメリカ

ドラッグと分断社会アメリカ 神経科学者が語る「依存」の構造ドラッグと分断社会アメリカ 神経科学者が語る「依存」の構造
カール ハート Carl Hart 寺町 朋子

早川書房 2017-01-24
売り上げランキング : 29659

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


テロリズムの原因は貧困にあるという言説は否定されて久しいが、暴力犯罪の大きな要因は貧困ではなく、ドラッグにあるという言説はアメリカでは認知されているらしい。ドラッグを買うために貧困になったり、犯罪をするとなれば、ドラッグは元凶とされるものだが、ドラッグは暴力の制御が利かなくさせるという科学的根拠は怪しいものなのだとコロンビア大心理学科長の著者は言う。その主張の裏づけとして、壮大な自身の半世紀を綴るという変わった自伝なのだが、黒人で、貧困と暴力に中で育った著者が、アイビーリーグの教授に上り詰めた軌跡は著者が白人世界を理解し吸収することで分断社会を乗り越えたという物語になるのだが、その一方で白人のみならず黒人でも多くが未だ分断社会の原因をドラッグに求めている。日本では治験でもドラッグ(禁止薬物)が投与されることはないと思うが、アメリカでは普通に人体でも実験されているみたいで、コカインと20ドルどちらかを選ぶというテストでは多くの中毒者が20ドルを選んだのだという。5ドルの場合はコカインを選ぶ場合も多かったので、ドラッグが身を滅ぼすという実証にはならなかったとも。

Re Comments.

Comment Form.

  管理者にだけ表示を許可する