2017年01月11日Wed [06:19] フランス  

丸刈りにされた女たち

丸刈りにされた女たち――「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 (岩波現代全書)丸刈りにされた女たち――「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る旅 (岩波現代全書)
藤森 晶子

岩波書店 2016-08-25
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あのロバート・キャパの有名な写真は最初見た時に誰しも衝撃を受けると思うが、女性と男性では受け止めの度合いが違うのかなと思ったこともあった。ジェンダーとナショナリズムのぶつかり合いで言えば、最近の従軍慰安婦騒ぎと同質であるのだが、フランスで丸刈りにされた女たちにジェンダーの救いの手が無かったのと同様、従軍慰安婦も「解放直後」はナショナリズムの陰に隠された。「ドイツの恋人」は今でもフランスで日陰の身だが、韓国にとって、「帝国の慰安婦」を「解放」するには「日本」により強制的に強姦されたという前提が不可欠なのだろう。日本領事館前の「平和の少女像」や朴裕河への執拗な攻撃はそうした観点で見るとわかりやすいのだが、結局のところ、それもナショナリズムに起因するものである。「ドイツの恋人」と「帝国の慰安婦」では置かれた状況が違い過ぎるだろうが、そこにナショナリズムを超えた同志的繋がりがあったことを否定するナショナリズムこそが全体主義なのだと思う。

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