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2016年11月09日Wed [06:47] 南アフリカ  

ネルソン・マンデラ私の愛した大統領 

ネルソン・マンデラ 私の愛した大統領――秘書が見つめた最後の19年ネルソン・マンデラ 私の愛した大統領――秘書が見つめた最後の19年
ゼルダ・ラグレインジ Zelda la Grange 長田 雅子

明石書店 2016-09-27
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全く期待ししていなかったのだが、意外に面白かった。本人が書いている訳ではないにしても、エージェントが良い仕事をしたのだろう。マンデラ財団もマンデラの「記憶遺産」を維持していかなくてはならないのだろうが、評判が悪いマンデラ・ファミリーやANC現政権より白人女性秘書がマンデラ本人に家族として信用されていたというストーリーは白人世界にも、現政権に不満を持つ南ア国民にとっても受け入れられるものなのかもしれない。ウィニーに名前は意図的と思われるほど、ほとんど出てこないのだが、マンデラの子どもたちや現政府はマンデラの威光を食い物にする存在として描かれている。その関係かグラッサ・マシェル夫人はほとんど聖女として描かれているのだが、マンデラ自体がこの秘書にとって聖人であるのだから、それも必然かもしれん。フランス系アフリカーナとのことだが、別に反アパルトヘイト運動をしていた訳ではなく、デクラーク時代に秘書として採用されて、そのまま留用されたらしい。初めて外国に行ったのが日本で、天皇にも紹介されたそうだが、白人女性秘書を外遊に同行させることの意味は額面通りであった様だ。アフリカーナの農民の娘が成長して、覚醒していく物語であるのだが、長い獄中生活から大統領になって、世界的名士となったマンデラの浮世離れした人物像が興味深い。

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