2016年10月22日Sat [05:11] 米国  

吾輩はガイジンである。

吾輩はガイジンである。――ジブリを世界に売った男吾輩はガイジンである。――ジブリを世界に売った男
スティーブン・アルパート 桜内 篤子

岩波書店 2016-09-16
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元は向こうで出た英語原著のものかと思ったのだけど、スタジオジブリ編集の月刊誌に連載されていたものなのか。ジブリにも宮崎にも徳間にも日本にも辛口なところはあり、米国とも相対化しているので、英語圏向け日本本としては上出来の方なのだが、ジブリと徳間の遺族との関係が何か影響しているのかな。このタイトルも卑下しているのでも、差別を訴えているのでもなく、ガイジンという存在であることの自尊心を表したものであることは読んでいくうちに分かるのだが、この人がガイジンであったからこそ、ジブリが世界で存在感を発揮できたのかもしれない。外人は差別語で、ガイジンはプロ野球の助っ人的な響きはあるのだが、これが「日本の心を持ったアメリカ人」だとか、「親日米国人」とかであったら、世界市場でタフな折衝もできなかったろう。往々にして、中国、韓国、台湾は移民の存在もあるし、ビジネスは日本よりグローバル的とされる場合が多いのだが、著者にとっては、中国や韓国は無法地帯であった様だ。英語が流暢だったり、プレゼンが上手いとかがグローバル・ビジネスであっても、アメリカがグローバル・スタンダードであるということはならない。アメリカのビジネスはルール順守であって、その意味では、決まった約束は守るというのが信頼に繋がるのだろう。先に読んだ「中国嫁」の漫画家の人はジブリが中国でビジネスをしないのはおかしいなどとしているのだが、その理由はこの本に書いてある。

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