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2016年02月15日Mon [03:20] リトアニア  

トリオ

トリオトリオ
ウラジーミル タラーソフ Vladimir Tarasov

法政大学出版局 2016-01-15
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共産テクノが脚光を浴びている様だが、共産ロックなどより、十分当局公認だったのが共産ジャズ。「さらばモスクワ愚連隊」などにも描かれていたが、アメリカ黒人の音楽というイメージがあったことがプラスしたのか分からんけど、このリトアニア出身のトリオは度々海外公演にも出ていたその世界では有名な人たちらしい。ただ、音楽そのものの話はあまりなく、そのメンバーだった著者もあえて、海外公演に付き添う「外套」の話に焦点を当てている感じ。その正体は泣く子も黙るKGBであるのだが、実際はこうした反体制でもない芸術家に付くのは「小役人」たちだったみたいで、西側に出ると、まずビール、次にポルノというのがお約束だったらしい。別にポルノ映画など観る気も無かった著者を小役人は必死に誘うのだが、これは一人で観に行った事を帰国後に密告されることを恐れてのことなのだとか。通訳として付いた女性はカラダを使って口封じしようとしたりと、結構この「外套」の人たちは海外でのお買い物なのど特権を享受していた様だ。ペレストロイカで、外国へも単独で渡航できることとなるのだが、中国などでもこういう話はあったな。

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