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2015年09月02日Wed [23:53] イスラエル・ユダヤ  

ホロコーストと外交官

ホロコーストと外交官: ユダヤ人を救った命のパスポートホロコーストと外交官: ユダヤ人を救った命のパスポート
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ユダヤ人を救ったのはシンドラーだけではなくて、○○のシンドラーといった類の表現はよく目にするが、杉原千畝なども実のところ、ビザを発給してユダヤ人を救った外交官のワンオブゼムに過ぎない様だ。というか、この本で列挙されている外交官の多くは1980年代後半くらいに「発掘」されていて、杉原もそうした作業の中で偉人化されたものの様だ。その辺の時代背景としてペレストロイカから冷戦終結といった事情があるのだろうが、パレスチナ問題などで旗色が悪くなったり、「ホロコースト遺産」の賞味期限切れなどユダヤ人の国際的信頼力が低下といったこともあったのだろう。共産主義という敵の消滅で、その反動が反ユダヤと転化しないという保証はなかったのだが、今後も「イスラム」という敵が消滅する可能性もあろう。杉原千畝の発掘も国際連帯力の強化という目的があったのだろうが、中国にも中華民国駐ウィーン領事館に何鳳山というビザ出し外交官がいたらしい。まあ少なくともこうしたやり方は同じく国際連帯の記憶に訴える中国の抗日式典なんかよりはスマートである。

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