![]() | 歌で革命に挑んだ男: 中国国歌作曲者・聶耳と日本(仮題) 岡崎 雄兒 新評論 2015-07-15 売り上げランキング : 932921 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
新評論には珍しい中国本だが、アマゾンではまだ仮題のままか。中国から「反革命」だと誤解される恐れでもあったのかな。聶耳の謀殺説は最近になって復活したものだろうか。もはや中国で定説になりつつある魯迅や郁達夫に続いて日本絡みの死は日本による謀殺である方が今の時代英雄化には寄与する。アイリス・チャンなどもそのうちその列に加わるかもしれない。著者は聶耳が事故死であったことを実証しているのだが、一度ケリが付いたこの問題に再び火をつけたのは郭沫若(またお前か)による追悼碑の文言だったらしい。郭はその死因は不明であると記したそうだが、その結果、聶耳の出身地である昆明と死去した鵠沼海岸のある藤沢市が姉妹都市を締結する際に碑の扱いを巡って障害があったらしい。郭沫若は「義勇軍進行曲」を国歌に制定する際、李立三とともに歌詞を変える様に主張したらしいが、この当時の状況からして、謀殺であれば疑うのは日本ではなく国民党の方ではないのか。



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