![]() | 台湾建国―台湾人と共に歩いた四十七年 (2008/02) 宗像 隆幸 商品詳細を見る |
『台湾独立運動私記』はかなり面白い本だったと記憶しているが、出版から12年も経っているのか。その時も総統選の年だったが、その後の民進党の躍進と李登輝の台湾ターンは著者自身にも大きな変化をもたらした様だ。『台湾独立運動私記』の続編とも言えるべき本のだが、学生時代にたまたま知り合った台湾人と意気投合したことにより、人生を台湾独立運動に捧げることになった日本人もようやく報われたということなのだろうか。別に「偉くなりすぎた」とは言わないが、そうした青臭いドラマチックな部分がなくなり、かなり政治的な色彩の強いものとなっている。政治の中枢に入った苦楽を共にした仲間に著者も引き上げられたのだから当然のことではあろうが、『台湾青年』の終焉を象徴するような展開ではある。また、江沢民訪日の怒りの真相が「お詫び問題」ではなく、「台湾問題」にあったことを指摘しているのだが、末次一郎・小渕のラインで江沢民を怒らせることに成功したのが著者の功績だったとしている。「台湾制憲論争」に著者が貢献していることも初めて知ったのだが、一国の制憲問題に「同志」とはいえ、外国人が関与するのはどうだろうか。万が一制憲を成し遂げても、日本国憲法同様、外国人が作ったといった非難から逃れることはできないのではなかろうか。別に台湾のベアテ・シロタ・ゴードンになろうとしている訳ではないのだろうか、台湾人の「日本人」に対する許容度は、日本人のアメリカ人に対するそれに近いものがあるのだろうか。それにしても、偽装パスポート潜入はわりと最近の話だからヤバい感じはした。これも北朝鮮のソレと同一にすることはできないのだが、逮捕されて報道された方が世間の注目が集まって良いと腹をくくっていたとはなるほど。となると、事件にならずに報道されなかったのも「中国」の影に怯える政府の差し金か。





