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2018年08月11日Sat [08:47] フランス  

立ち上がる夜

立ち上がる夜 <フランス左翼>探検記立ち上がる夜 <フランス左翼>探検記
村上 良太

社会評論社 2018-07-13
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ハマザキ氏がいなくなって、社会評論社もタダのサヨク出版社に逆戻りといった感は否めないのだが、日本の左翼のこれからの可能性をフランス左翼の多重性に求める事は建設的ではある。ピエ・ノワールな人たちも出てくるのだが、やはり極右的な世界から解放されたいという願望から左翼の世界に入ったというパターンがある様だ。右翼左翼はフランス発祥であるし、今の共和国は言わば革命政権が続いている様なものだから、フランスが基本左派な国であることはたしかであろう。国民戦線が脅威とされているのは左派基本の国体を揺るがす存在であるから、FNを抑えるために、消極的選択肢としてよりマシな候補に入れるという投票形態がある様だ。これは自民党政権が反野党に支えられているのと似ているのだが、FNが政権とったら、とんでもないことになるというフランス有権者と、野党が政権とったらとんでもないことになる(事実なった)の日本との奇妙な一致点ではある。

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2018年08月08日Wed [06:29] フランス  

ピエ・ノワール列伝

ピエ・ノワール列伝: 人物で知るフランス領北アフリカ引揚者たちの歴史 (世界引揚者列伝)ピエ・ノワール列伝: 人物で知るフランス領北アフリカ引揚者たちの歴史 (世界引揚者列伝)
大嶋 えり子

パブリブ 2018-02-10
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博論ものとしては異色作なのだろうけど、やはり博論の有効活用策としてはこの形が良かろう。列伝形式はタネ本やウィキは活用できるだろうが、フランス各界の著名人ばかりなので、ピエ・ノワール経験に焦点が当たるということはあまりないのかも知れん。ユダヤ系の多さは予想通りではあるのだが、それ以上に純粋フランス人(という書き方は問題があるが)が少ないというのが印象的である。ジャン・レノの様なスペイン系は地理的にも歴史的にも多かったことは想像に難くないが、ジブラルタルとかマルタとかも地理的には近い訳で、イギリス系なども少なくなく、両親の国籍が違うのは多国籍植民地の特色でもある。実際は違うそうだが、ピエ・ノワールは国民戦線の支持者と思われているということは、その多様性がフランスでもあまり認識されていないというからなのかもしれんが、左翼優勢のフランスでは植民地引揚者の立ち位置がそういうことになっているのだろう。

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2018年08月06日Mon [05:06] フランス  

フランスを問う

フランスを問う: 国民、市民、移民フランスを問う: 国民、市民、移民
宮島 喬

人文書院 2017-08-25
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宮島喬の既出集らしい。よって、フランスだけに限らないのだが、フランスとの比較でドイツをはじめとしたEU諸国が少々。5月革命直後に留学していたそうだが、その当時は外国人は定住せず帰るという前提であった訳で、言うなれば今の日本と同じ状況だったのかもしれん。フランス辺りでは当時から外国人が多かったはずではあるが、今の日本とそれほど大差があった訳でもない。フランス人はそのエスニック背景を聞かれることを嫌がる人が多いそうだが、その辺は人種や民族、出身地、宗教といったところに起因した差別や共和国の理念、ライシテといった原則的な理由ではなく、他人のプライベートな部分に立ち入るのは野暮であるといった事情である様だ。この件に関してはミッテランの隠し子の話がよく例え話に使われるが、マクロン、オランド、サルコジといった直近の大統領のプライベートな色恋沙汰は大体的に報じられているので、現在では事情は変わっているのだろう。

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2018年07月19日Thu [04:51] フランス  

大戦間期のフランス・フラン

大戦間期のフランス・フラン大戦間期のフランス・フラン
林 昭男

時潮社 2018-03-29
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タイトル通り。著者は1928年生まれか。それなりの研究蓄積はあったのだろうが、書籍化まで持ってくるのはその年の研究者には大変なことだと思う。戦時中はどこの国でもそうだったのだろうが、フラン危機は破綻一歩前まであった様だ。国民の金製品徴収などもしていたらしい。国庫に収められた金は債権分としてイングランド銀行に送られたのだとか。

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2018年07月02日Mon [02:05] フランス  

議論して何になるのか

28994884_1.png議論して何になるのか
アラン バディウ アラン フィンケルクロート Alain Badiou

水声社 2018-03-30
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フランス現代思想家の対談本らしいが、対立する陣営との議論の無効性を訴えるものではなく、文字通り、この両者が長く冷戦にあった上での産物の様だ。副題にある通り、5月革命の頃から人なので、81歳と69歳。モロッコ出身の人も非ムスリムと思われるが、「反ユダヤ性」を巡っての議論があり、片方はユダヤ系かもしれん。この辺はサルトルの「ユダヤ人」の定義に従うことにしよう。いずれもオールド・マルキストっぽいが、議論して何になるのかというところに行き着くのは洋の東西を問わず、共産主義者の運命なのかもしれん。

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2018年06月05日Tue [05:47] フランス  

ライシテから読む現代フランス

ライシテから読む現代フランス――政治と宗教のいま (岩波新書)ライシテから読む現代フランス――政治と宗教のいま (岩波新書)
伊達 聖伸

岩波書店 2018-03-21
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フランスの本質はライシテというのは基本的な見方であって、共和国の理念はフランス革命以来の揺るぎない共通認識であると思われてきた。そこに挑戦してきたのはイスラムなのか極右なのか。その点に於いてだけみれな前者が革新で、後者は保守なのだが、実際、そう単純な図式ではない。イスラムの中の多様性という前提自体が間違った見方であって、カトリック教徒に共産主義者から極右までいるのなら、ムスリムにだっている。これまでカトリックはライシテからすれば、伝統主義者として批判の対象であったのが、ライシテ対イスラムという図式の単純化で、カトリックはライシテの一部分として組み込まれてしまったのだという。つまりはライシテ自体が伝統主義者になってしまった訳だが、スカーフ問題から始まる一連の対立はライシテの保守性が問われたものではあったか。その辺の柔軟性を容認できないほど、イスラムの数的脅威が感じられるということかもしれんが、ムスリムがライシテを認めないのではなく、認めていないと思わさられているのが問題なのか。

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2018年04月09日Mon [00:36] フランス  

フランス流捨てない片づけ

フランス流 捨てない片づけ: ちょっとした整えグセで部屋は見違える! (実用単行本)フランス流 捨てない片づけ: ちょっとした整えグセで部屋は見違える! (実用単行本)
米澤 よう子

小学館 2018-02-28
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何がフランス流のなのかよく分からんが、アンチ断捨離になるんかな。物を捨てないとうより、物を買わないというのが正解みたいだが、フランス人の財布の硬さがその理由か。それもあの物価で、日本と変わらん賃金に、何倍以上かの失業率となると、ガバガバ使う訳にはいかんが、その対極である中国人だって、ほんのちょっと前までは財布の硬さは実感させられていた。マータイさんが亡くなった後、葬りされた「もったいない」という美意識ではなく、単にカネにはシビアにならずに得られないということなのだが。

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2018年03月24日Sat [05:58] フランス  

藤田嗣治手紙の森へ

藤田嗣治 手紙の森へ <集英社新書ヴィジュアル版>藤田嗣治 手紙の森へ <集英社新書ヴィジュアル版>
林 洋子

集英社 2018-01-17
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集英社新書ヴィジュアル。藤田嗣治シリーズの第3弾か。三冊とも同じ著者が手がけているのだが、作品として発表された訳ではない私信集めの今回が一番難しかった様だ。藤田が受け取った手紙は遺品として残されているし。遺族が受け取った藤田の手紙も所蔵だれている訳だが、藤田が出した手紙となると受け取った人の遺品を洗うしかない。藤田という人は筆まめで知られていたみたいだし、交際範囲も広かったので、著名人の寄贈品の中に藤田の手紙があったりするのだが、それを海外まで追っていくとなると大変だ。著名人だと図書館に手紙が寄贈されたりしているのだが、こうした手紙のやり取りは、メールもネットも無く、電話は高額であった時代の賜物であって、これからはこうした後世に残る歴史史料は存在しなくなるのであろう。

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2018年03月15日Thu [04:29] フランス  

ル・コルビュジエの浮かぶ建築

ル・コルビュジエの浮かぶ建築: 難民避難船への再生に導いた女性たちとその物語ル・コルビュジエの浮かぶ建築: 難民避難船への再生に導いた女性たちとその物語
ミシェル カンタル・デュパール 遠藤 秀平

鹿島出版会 2018-01-18
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ル・コルビュジエによって救世軍向けにリノベーションされた船にまつわる壮大な物語みたいなのだが、イマイチ背景が読み取れんかった。お決まりのベル・エポックの時代の芸術家群像が続くのだが、無宗教であったル・コルビュジエが教会を手がけたり、救世軍に協力したりしたのは単なる仕事という訳ではなかった様だ。ル・コルビュジエは学位を持たない人でもあったが、「ル・コルビュジエ修正法」で職業建築家を名乗れるようになったのは1977年になってからだという。

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2018年02月14日Wed [04:35] フランス  

ピエール・バルーとサラヴァの時代

ピエール・バルーとサラヴァの時代ピエール・バルーとサラヴァの時代
松山晋也

青土社 2017-09-08
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ピエール・バルーが亡くなった時に企画されたものらしいが、大体1年くらいかかったのか。名前は聞いたことがあるが、「男と女」くらいしか知らないので、どれだけビッグなのかは人により、国により温度差があるのだろう。この本を読んで初めて彼が日本とブラジルにとても深い関係があったことを知ったのだが、日本にも住んでいたことがあったのか。日本人と結婚したということもあろうが、日本のミュージシャンたちとの共演は主に80年代で、立花ハジメや高橋幸宏、坂本龍一辺りと仕事をしていたらしい。当時のフレンチポップス・ブームは薄っすらと覚えているのだが、ピチカートファイブなどにも関係したらしい。ユダヤ系であろうことは察しがついていたが、宗教には批判的であり、この世代にしては政治性も薄い。ブラジルには音楽的関心で行ったみたいdがあ、日本へは純粋にマーケットとしてであったろう。日本は世界第2の音楽マーケットであるのだが、英語音楽以外では必然的に世界一の海外市場ということになるので、サラヴァも日本の次がケベックなのだという。日本ではあらゆる国のあらゆるジャンルの音楽の固定ファンがおり、日本の音楽シーンもまた海外に依存する必要はない。

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2018年01月31日Wed [04:33] フランス  

マルセイユの都市空間

マルセイユの都市空間: 幻想と実存のあいだで (世界史の鏡 都市)マルセイユの都市空間: 幻想と実存のあいだで (世界史の鏡 都市)
深沢 克己

刀水書房 2017-06-23
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刀水で「世界史の鏡」なんていうシリーズが始まっていたのか。これは都市編だが、最終的に100冊も刊行予定みたい。何年かかるのだろう。「ハイチの栄光と苦難」は大分前に読んだ記憶もあるが。マルセイユはフランス第二の都市(のはず)であるが、マルセイユ題材の本は日本ではあまり出ていない様な。フランスでありながら、フランスでない移民都市の歴史は最近に始まったものではなく、そもそも地中海の玄関であった訳だから、その嚆矢は古代である。1930年代、の外国人はイタリア人が6割で、今はおそらく、アラブ人がその数値になっていると思うが、6割いたイタリア人の相当数は今はフランス人としてカウントされているのであろう。

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2018年01月12日Fri [02:22] フランス  

私はドミニク

私はドミニク: 「国境なき医師団」そして「国境なき子どもたち」とともに─人道援助の現場でたどってきた道のり私はドミニク: 「国境なき医師団」そして「国境なき子どもたち」とともに─人道援助の現場でたどってきた道のり
ドミニク レギュイエ Dominique L´eguillier

合同出版 2017-11-27
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「国境なき医師団」は現実には無国籍ではなくフランスの団体なのだが、「国境なき子どもたち」というのは日本の法人なのか。「国境なき医師団」の日本事務所長が作ったものなので、フランスの団体の支配下ではあったのだろうが、「国境なき医師団」の日本事務所開設は日本が世界のNGOにドナーとして影響力があった時代のことで、その影響力が無くなったので、別団体を立ち上げたのだろかもしれん。企業からカネを集められない分、市民からという事になるが、その場合、医者より子どもの方が集金力はある。

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