2018年03月29日Thu [04:37] チェコ/スロバキア  

ミュシャ

ミュシャ: パリの華、スラヴの魂 (とんぼの本)ミュシャ: パリの華、スラヴの魂 (とんぼの本)
小野 尚子 本橋 弥生 阿部 賢一 鹿島 茂

新潮社 2018-02-27
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とんぼの本。ミュシャ展は去年だったはずだが、間に合わなかったのか、展覧会が好評だったので、企画されたのかは分からん。日本ではパリ時代の方が有名なのかもしれんが、この本では「スラブ叙事詩」がメインである。ミュシャはチェコではムハであるとのことだが、当時のプラハにあって、ドイツ系に対する対抗要素が「スラブ抒情詩」の背景にあったとしている。ユダヤ系であるカフカがドイツ語で書いたのもドイツが文化的上位にあったからであるのだが、ミュシャ自身はフリーメイソンでも知られており、単純な民族主義者という訳ではなかった様。

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2018年01月25日Thu [03:25] チェコ/スロバキア  

不自由な自由 自由な不自由 

不自由な自由 自由な不自由―チェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイン不自由な自由 自由な不自由―チェコとスロヴァキアのグラフィック・デザイン
増田 幸弘 集

六耀社 2017-02-01
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このスロバキア在住の人の本は前にも読んでいるな。自分語り本だったと思ったのだが、今回は全くの他人語りである。チェコスロバキアのグラフィックデザイナーと言われても、有名な人形アニメなどと違って、ピンと来ないのだが、たしかに当時の映画ポスターはTL上で話題になっていた(ポーランドだったかも)。何の宣伝素材も無いので、想像を膨らませて宣伝ポスターを描くといった形は日本の洋画でもかつてあったことなのだと思うが、社会主義が終わって多様性が失われたというのは逆説的であるが、よく聞く話である。資本の論理で決められる作品に多様性を求めるのは酷な話なのだが、多様性を人種や民族。身体だけに限定すると作品は陳腐化する。

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2017年11月23日Thu [05:30] チェコ/スロバキア  

ミュシャのすべて

ミュシャのすべて (角川新書)ミュシャのすべて (角川新書)
堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)

KADOKAWA 2016-12-10
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展覧会でもあるのかと思ったのだが、堺市立文化館は常設のミュシャ館なのか。500点も所蔵しているそうだが、堺は何か関係あるのか。積録の中にBSのミュシャ番組があったので、視ておいたから、どんな人なのか分かったのだが、ミュシャのファンだという多部未華子がパリとプラハを旅するというものだった。多部も朝ドラ出の女優さんということで、サラ・ベルナールは大女優として扱われていたのだが、この本ではちょっと怪しい感じの扱いか。テレビではナチスがクライマックスとなっているけど、本ではほとんど触れれていない。当然、展示物のスラブ叙事詩がメインである。

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2017年01月21日Sat [04:51] チェコ/スロバキア  

カフカはなぜ自殺しなかったのか?

カフカはなぜ自殺しなかったのか?: 弱いからこそわかることカフカはなぜ自殺しなかったのか?: 弱いからこそわかること
頭木 弘樹

春秋社 2016-12-15
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カフカは何度も自殺しようとし、4回婚約したが、共にその目的を果たすことはなかった。その考察だが、自殺するすると言っている人は自殺しないものだということではないのか。結婚についてはほとんどストーカーみたいに求婚しておきながら、いざとなると逃げてしまうという人は結構いる様な気もする。「変身」ではないが、そうなることに対する空想が目的化してしまい、いざ現実となると、空想が消滅するということではなかろうか。自分を小さく見せようとする性癖があったとのことだが、自殺や結婚は「大きな行動」であるから、サイズに合わないと考えたのかもしれん。

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2016年08月20日Sat [04:50] チェコ/スロバキア  

もうひとつのチェコ入門

もうひとつのチェコ入門 メイド・イン・チェコスロヴァキアを探す旅 (私のとっておき)もうひとつのチェコ入門 メイド・イン・チェコスロヴァキアを探す旅 (私のとっておき)
谷岡 剛史

産業編集センター 2016-07-29
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産編の「わたしのとっておき」。この手のもので、輸入雑貨、東欧、と来れば女性が定番なのだが、珍しく男性だ。絵本から入ったそうだが、そういう感じの風貌でない人。言わずと知れた人形アニメ王国だが、絵の方が好みらしい。共産趣味も入っているのだが、ゆるキャラなどは元々、共産主義の産物でもあるので、必然的である。共産主義博物館みたいなものは旧東側のどこにでもありそうだが、ロシアにもあるののだろうか。子どもの時からブラジル企業だとばかり思っていたBATAがチェコ発であったことはわりと最近知ったのだが、世界最古、世界最大の靴小売業でもあるのか。世界50か国とも70か国に展開とも言われている様だが、現在のオーナーはスペイン人とのこと。

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2016年06月01日Wed [03:33] チェコ/スロバキア  

黒いチェコ

黒いチェコ (フィギュール彩)黒いチェコ (フィギュール彩)
増田 幸弘

彩流社 2015-09-02
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この前のチェコ本と同じ人か。タイトルも「黒いスイス」の2番煎じなのだが、チェコはスイスと同等のポジティブなイメージがあったかな。共産主義の時代も「プラハの春」そして末期の「ビロード革命」とアリバイができているから、黒歴史はあまり語られてこなかったのかもしれん。ズデーテン地方でのドイツ人虐殺は2万から4万人にも上るのか。ハヴェルがこの件でコールに謝罪したとは知らなかったが、ハヴェルだからこそというよりも、ドイツ統一で、補償問題が再燃することを恐れたのか。

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2016年05月17日Tue [00:57] チェコ/スロバキア  

棄国ノススメ

棄国ノススメ棄国ノススメ
増田 幸弘

新評論 2015-03-13
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偏差値とか学歴社会反対運動の時代の人なのかな。とにかく日本が嫌になり、子どもをこんな国で教育を受けさせたくないといって、海外移住することにした。日本がダメなら「海外」は良いはずだという希望的観測があったのだろう。フランスに行きたかったがプラハにしたというのは、「手が届くヨーロッパ」といったところなのか深い理由があった訳ではないらしい。子どもは子どもで小学生でイキナリ言葉も通じない学校に入れられるのだから、いい迷惑なのだが、そこはシュタイナー学校ということで妥結して、自分の本のネタにしている。で、自由を感じられ幸せだとするのだが、書いてあるのは差別であったり、不満だったり、ストーカー被害だので、何が幸せなのかよく分からん。少なくとも、海外移住を勧めるというより、あきらめさせる様な内容である。親の都合で振り回された子どもが実際どう感じていたのか分からんが、まあどこにも「地上の楽園」は存在しないことはたしかである。

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2016年04月30日Sat [03:44] チェコ/スロバキア  

小説の思考

小説の思考: ミラン・クンデラの賭け小説の思考: ミラン・クンデラの賭け
西永 良成

平凡社 2016-04-08
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ミラン・クンデラの訳者である著者のクンデラ解題。チェコ語ではなく、フランス語の方の人らしい。ミラン・クンデラも1929年生まれというからノーベル文学賞まった無しなのだが、フランス語圏からは推挙されないのかな。ノーベル賞拒否のサルトルとは共産主義評価を巡って相容れないものがあった様だが、クンデラの背景をすればそれは当然か。ただ、この人は政治的主張より、人間観察が先に来るので、サルトル自体には興味があった様だ。作家としても共産主義社会での体験は明らかに糧となっている。

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2016年02月02日Tue [03:25] チェコ/スロバキア  

カレル・チャペック

カレル・チャペック: 小さな国の大きな作家 (平凡社新書)カレル・チャペック: 小さな国の大きな作家 (平凡社新書)
飯島 周

平凡社 2015-12-17
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著者は1930年生まれか。故人である千野栄一より2歳上みたいだが、60年代末くらいには日本でもチェコ留学経験者が大勢いて、著者は週一回のチェコ語教室で初めてチャペックの原書を読んだという。「小さな国の大きな作家」という副題は著者にしっくりくるもの様だが、85歳にして検索しても同名の紅茶専門店ばかり出てくると嘆いている。研究者にとってはその国がマイナーである方がやりがいもあるのだろうが、当時のチェコスロバキアは小さな国であっても、その存在感は結構大きかったのでは。日本については小説の中で何度か登場させていて、日本人からの手紙も残されているそうだが、日本に来てがっかりしたというのは近未来小説での話か。それはそこで述べられている日本人の傲慢さとか、古きものと新しき文化の融合といった期待が外れたからというより、時代背景としてファシズムの側に走った日本への失望感が影響したのかもしれん。

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2015年10月21日Wed [00:55] チェコ/スロバキア  

チェコ手紙&チェコ日記

チェコ手紙&チェコ日記――人形アニメーションへの旅/魂を求めてチェコ手紙&チェコ日記――人形アニメーションへの旅/魂を求めて
川本 喜八郎

作品社 2015-01-10
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研究者が研究目的で非売品として刊行したものが元らしい。川本喜八郎はNHKの人形アニメで有名な人だが、1963年からチェコに滞在して人形アニメーションを学んだ。その時の手紙&日記ということだが、ネット時代の現代では将来的にこうしたものが史料として残るのかどうか。さすがにオリンピック前年となると、日本はチェコスロバキアより豊かで自由な国というポジションであった様で、ニコンのカメラを持っているだけでスター扱いされ、見知らぬ女性から結婚して日本に連れてってくれとも言われたそう。戦後、日本に留学したドナルド・キーンも日本人女性からそんなことを言われたらしいが、プラハの春の前も結構大っぴらな体制批判があった様だ。ちなみに川本は東京オリンピックでの道路拡張工事にお立ち退き料で渡航費を工面したらしいが、西ドイツを抜いて世界2位規模の経済大国になっても海外渡航の完全自由化はまだで、今の中国と同じか。その中国にも帰路行く計画だったらしいが、一日八ポンドの強制両替があり、これが当時で八千円くらいというから、あきらめざるを得なかったみたい。しかし、文革中も手筈を整えれば誰でも行けたのか。今の北朝鮮と一緒みたいな感じだろうが。

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新しいチェコ・古いチェコ 愛しのプラハへ (旅のヒントBOOK)新しいチェコ・古いチェコ 愛しのプラハへ (旅のヒントBOOK)
横山 佳美

イカロス出版 2015-07-07
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新しいチェコは今現在として、古いチェコは共産主義時代ではなく、それ以前なのか。あとがきなって、共産主義時代をもうひとつの時代と規定しているのだが、プラハ在住の著者はチェコ人から一様にして暗い記憶として聞かされているのだという。西側の共産趣味とか東独のオスタルギーみたいな懐旧的要素がチェコ人には無いことが窺えるが、無血革命で混乱期がそれほど無かっただけに、昔の方が良かったとはならないか。スロバキアとの分離も円満離婚と言われるが、実は別れたくなかったという声も意外と多いらしい。

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2014年11月28日Fri [09:16] チェコ/スロバキア  

桜色の魂

桜色の魂~チャスラフスカはなぜ日本人を50年も愛したのか桜色の魂~チャスラフスカはなぜ日本人を50年も愛したのか
長田 渚左

集英社 2014-09-26
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チャスラフスカもそうだが、この著者も久しぶりな様な。何でも木村元彦に何年さぼっているのかと言われて奮起したそうだが、作家稼業以外で安定してしまうと本を出すモチベーションも低下するか。チャスラフスカに関しては評伝が幾つか出ているし来日や日本刀の件もニュースになったので、それほど新味はないのだろうが、外国人の日本愛という時流に乗ったテーマでは大きく外すこともなかろう。焦点は遠藤幸雄との関係であって、ダブル評伝もしくは遠藤の方が比重が大きいのではないかという構成。恋愛を超越した体操の絆みたいな話だが、体操関係者である遠藤の息子は登場しても、健在かどうか分からんが遠藤妻は出てこない。チャスラフスカの方も元夫が息子に殺されるというスキャンダルがあって、一時精神を病んでいた時期があったのだそうだが、遠藤の死を契機に自分を取り戻したという展開は実際どうなんだろうか。

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