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2021年04月18日Sun [01:07] イギリス  

南方熊楠のロンドン 



大英博物館での逸話とかマルクスとの邂逅だとか、南方熊楠のロンドン時代は数多く書かれてきていると思うが、熊楠が実際にどの様な発表をしていたのかというのはよく知らんかった。ただただ図書館で読書をしていた訳ではないが、文章が「ネイチャー」誌に度々掲載されていたことを以て英国の学術界で高く評価されていたというのも違うようである。そもそも当時の「ネイチャー」と今の「ネイチャー」では科学界の位置づけが違っており、学者の数も限られていた時代にあっては素人参加型の科学ジャーナルといった体裁であった様だ。その中で、英語で発表する東洋人というのも限られていただろうし、南方熊楠はインフォーマントであったという見方もされる向きもあったらしい。博覧強記と言えば聞こえは良いが、徐々に専門性が問われていくようになった時代に於いては、東洋よろす解答者的ポジションであったとも言えよう。モースの日本カニバリズム説が学術的に批判される中、南方熊楠はこれを肯定していたとのことだが、熊楠は個人的にモースに尊敬の念を抱いていたらしい。植物学にしても対象に対する思い入れは無かったのではないかという疑問を著者は呈しているのだが、南方熊楠は研究者というよりも発信者的な人であったのだろう。今だったらSNSで有名になりそうな感じである。

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2021年04月14日Wed [03:40] イギリス  

英国ロックダウン100日日記 



京都生まれの英国在住ということで、英国と京都のダブル出羽守っぽい。共通点が無きにしも非ずだが、ワクチン前で英国の分が悪い時期。日本を揶揄したところで、その効力は疑問符。むしろ負け犬の遠吠えみたいな憐れみを感じる向きも多いんじゃないかな。日記なので、日常茶飯話。アジア人が差別されたといった話は無い。「ツレ」が英国人なので、そういう風にはならないのだが、「ツレ」は坐骨神経痛で納豆を食うくらいしか分らんので、顔も見えんし、どういう意見を持った存在なのかは不明。肩書がエッセイストで、あくまでファンの人向け。

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2021年04月06日Tue [14:46] イギリス  

フィッシュ・アンド・チップスの歴史



原書房の食の図書館シリーズかと思ったのだが、創元か。イギリス移民史の研究者みたいだが、キプロス系らしい。日本でもそうだが、「国民食」のルーツが国外にあるのはどこの国でも一般的であり、フィッシュアンドチップスもそうですよというお話。元はタラを使っていたというこで、ポルトガルがルーツという話はきいたことがあったのだが、正確にはユダヤ人にその起源があるらしい。まあ食の起源が「自尊心」としてナショナリズムに結び付くという国はそう多くはなく、イギリス人はフィッシュ・アンド・チップスを誇るというより、これ国をが代表する料理なのかという自虐の方が多そう。昔の地球の歩き方でフィッシュ・アンド・チップスの外にイギリス料理の代表として挙げられていたのが「イングリッシュ・ブレックファースト」で、料理とするのはどうかと思うが、それくらいしかないとか失礼なことが書いてあった。その頃、ピーター・バラカンが日本でのイギリス料理下げぶ怒って、イギリス料理店を開いたという話があったのだが、バラカンの店がその後どうなったという事は全く聞かないので、たぶん続いてはいないんだろう。日本でも外食産業は相当な部分が外国人によって担われているのだが、イギリスのフィッシュ・アンド・チップスも同様で、中国人やパキスタン人経営にいる店が多いという。日本のラーメンやカレーの様な進化系宇宙があるのが分からんが、とりあえず伝統や修行が求められる世界ではない様だ。

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2021年03月21日Sun [15:39] イギリス  

ジョージ・オーウェル



ジョージ・オーウェルが左派から持て囃されるようになったのはソ連崩壊後だったかペレストロイカ以降だったか分らんが、それ以前は日本の左派論壇も反ソを理由にオーウェル批判をしていたのか。オーウェル自身もスターリンの刺客に怯えていたとのことだが、スペイン内戦に参戦したくらいしか共産主義との接点はない様な気もするが、本人は社会主義者を自認していたのだろうか。元々、植民地主義の子であったし、ビルマでも其の実、弾圧する側の職に就いていた。ヘミングウェイでもそうだが、この時代のマッチョ型文学者は左翼にも戦争にも距離が近く、恋愛以上に身近な題材であったということであろう。

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これは珍品。日本看護協会出版会のナイチンゲール生誕200年記念出版「ナイチンゲールの越境」シリーズ第一弾。第二弾ももう出ている様だ。120ページちょいなので、まだ出るのかもしれん。第一弾は「建築」。ナイチンゲール病棟という存在自体知らんかったのだが、英国や米国では病棟建設にも大きな影響を残したみたいで、、当然、西洋医学を輸入した日本の病院も例外ではない。つまりはナイチンゲール病棟はなぜ日本で流行らなかったのかではなく、なぜナイチンゲール病棟という名前が日本で使われなかったのかということなのだが、その辺は別にジェンダー問題ではなさそうである。でもって、第2弾は「換気」がテーマみたいで、この生誕200周年もコロナ禍で陽の目を見たのか、内容を差し替えたのかは分らん。個室か大部屋かに関しては、コロナ禍では決着がついた命題ではあるのだが、平時に於いては患者のQOLが個室で上がる訳ではないというのはあろう。差額ベッド代ではなく、個室料金という形で課金するケースが大病院では一般的になりつつあるのだが、その価格は四つ星ホテルと同じくらいする訳で、この辺も需要と供給のバランスである。

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2021年01月04日Mon [23:27] イギリス  

EU離脱 



著者自らイギリス本ではないと宣言しているのに申し訳ないんだが、イギリス本認定。まだ数日だけど、この程度の混乱は折り込み済みの範囲だろうし、もはやそれどころではない事態になっているので、合意なき離脱でもいけたのかもしれん。とはいい、今後もまだまだ流動的であることには変わらんだろうから、とりあえず経済は世界が落ち着いてからの事になるんだろう。ノルウェーの政治家がイギリスは我が国と同じ境遇に耐えられるはずはないと言ったそうだが、EUの政策関与にイギリスはそれほど関心は無いだろうし、協調する連合は他にあるから、別に孤立策を取っているつもりもなかろう。それこそスイスやノルウェーくらいの金持ちではないとイギリスに続けとはならんから離脱ドミノも起きそうにない。結局、独仏にどう影響するかということなのだが、イギリスもこの二国だけ押さえとおけば良いといったところではないか。

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2020年12月02日Wed [14:29] イギリス  

赤バラの街ランカスター便り 



オッサンだと思って読んでいたのだが、最後の方で女性だと分かった。英文学の人らしい。英語テキスト関係の版元からイシグロとかの評論を出しているみたいだが、ことらは滞在エッセイでPHPの自費部門っぽい。部屋を探すところから始まるが、ロンドン近郊では部屋探しは困難で、内見にいけないから一発勝負らしい。内見に行けないのはコロナではなく、日本にいるからなのだが、短期滞在だと、じっくり探していたら時間切れになるか。移民の話などもあるが、英文学の枠だと文化衝突みたいな事は無いか。

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2020年08月27日Thu [23:24] イギリス  

イギリスのお菓子と暮らし 



イギリスの飯と菓子の評価の落差もえらいものがあるが、菓子はお茶とセットで文化扱いなのだろうか。パイは飯なのか菓子なのかというのは野暮な疑問であるのだが、菓子=甘いものという定義がある訳でもない。3時のおやつというものが昔あったのだが、その由来はイギリスのアフタヌーンティーであるということを学校の先生がしたり顔で言っていたことを思い出した。実際は「八刻」が「おやつ」の語源であるからだそうだが、当時はまだ「午後の紅茶」は世に出ていなかったと思う。

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2020年08月18日Tue [02:37] イギリス  

新たなマイノリティの誕生



カバーとタイトルにインパクトがあったので、読んでみたけど、アメリカのトランプ支持者ものではなく、イギリスとアメリカの2つの町のフィルワだった。オックスフォード大プレスから出たもので、むしろイギリスがメインなのだが、英米の「白人問題」は相違的ではなく、類似的であり、著者も両国の比較に重点を置いている訳ではない。この問題を放置していると、イギリス国民党がトランプの様に政権獲るぞとまでいかなくとも、危機感が研究動機になったことは窺われるのだが、その背景に労働党のエスタブリッシュメント化があるのだろう。ポリティカルコレクトネスから排除された白人男性の「ホワイトネス研究」はレイスズムの軛から逃れられないのだが「移民」が多数派となる近未来予想図は欧米では現実的であるので、新たなマイノリティをどう位置付けるのかという課題はあろう。

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2020年06月22日Mon [01:17] イギリス  

英国の街を歩く 



英国在住の人かと思ったのだが、今年退官した早稲田のシェイクスピア研究者らしい。この事態で他大にも英国にも行っていないと思うが、思う存分本を読んで過ごしたいというタイプであったならこれ幸いであったかもしれん。英語フレーズ集にもなっているので、テキスト的にも使えるかもしれんが、英国は自己責任大国であったというのは反自己責任主義のリベラルには都合が悪いかもしれん。ホームレスに話しかけ、要求通り絵筆を買ってあげたりしているのだが、そのあと、絵筆がどうなったのかは書いていない。本のネタ作りにはなったではあろうが、コロナにアンティファ暴動とホームレスの現在も気になる。

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2020年03月05日Thu [16:03] イギリス  

ジョーイ



「ジョーイ」は一定以上の年齢層には記憶されているらしい。BBCのドラマで、70年代にNHKで放送されたとのこと。その主人公の手記だそうだが、なぜ今頃、高文研から出るのかというろ、例の相模原殺傷事件関連らしい。正直、あの痛ましい事件を利用した運動は好かんのだが、中学生向けの英語購読に使おうと思って翻訳されたらしい。1920年生まれで、1981年に亡くなったとのことで、戦争の時代背景がある訳だが、弟が軍人になったという程度しかその辺の話は無い。元は高文研でもBBCでもなく、英文で44ページほどの本みたいなので、話した内容を記録しただけであろう。そこに差別とか偏見とか、国の無策とか、社会格差が描かれている訳でもない。中学生への啓発といった話ではなく、単に平易な短い英文本だったことを、事件によって訳者が思い出したというだけか。

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2019年12月08日Sun [15:54] イギリス  

バンクシー 壊れかけた世界に愛を



バンクシー本。もちろんバンクシーが書いている訳ではないので、著者は在英の美術コーディネーターらしい。さすがに莫大な金が動く様になってからは、公式ストーリーを鵜呑みにすることはできないのだが、その辺も含めてアートだという事は言えるのかもしれん。

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