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2021年04月12日Mon [00:14] ヨーロッパ  

北欧の教育最前線



明石っぽくないコラム集みたいなものと思ったのだが、教育新聞の連載ものらしい。教育新聞をウィキでみると、昭和の時代に労働争議が起きて、解散、売却、乗っ取り等色々あって、教育新聞が無色、日本教育新聞が左派という風に分裂しているのか。複雑すぎて、合っているか分らんのだが、元々文科管轄の系譜を継ぐのが旧・日本教育新聞社の現教育新聞で、労組の系譜が新・日本教育新聞社の現・日本教育新聞ということかしら。となると、非左翼の方の教育新聞連載のものが明石から出たということだが、現場の教員というより、研究者の本で、北欧教育研究会の編著。一般的に北欧教信者は左派であるので、辻褄は合う。とはいえ、北欧関係はイデオロギーではなく、市民系、多文化共生系なので、単に親和性の問題である。北欧教育の問題点こそ指摘はされていないが、特に称賛とか理想化もされていないのは教育新聞という現場向けの記事であるからして、向こうではこういうことやってますよ程度に抑えている感じである。

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2021年03月16日Tue [03:16] ヨーロッパ  

パンデミックを生き抜く



岡田某と同じ感染症史なのだが、こちらはモノホンの医師で、モノホンの感染症対策現場の人。とはいえ女史の様なコロナ解説指南は無しに、パンデミックの伝播といったところに的を絞った歴史絵巻である。スペイン風邪と比較されることが多いコロナだが、もはや欧米にとってはペスト級のインパクトと言えるのかもしれん。ヨーロッパでペストが物語化されて語り続けられているのも、その致死率もさることながら、東方起源(と考えられている)のウイルスに対する恐怖がモンゴル帝国と重なるところがあったのかもしれん。その起源は中央アジアとするのが妥当な様だが、中国説もあり、コロナでもその「記憶」が欧米で蘇ったことは否定できん。「スペイン風邪」はスペイン起源ではないが、米国起源としても「未知なるウィルス」の恐怖にはならんのだろう。コロナでもアジア人の死亡率が有意に低いのは遺伝子の記憶があるとするのが妥当かもしれんが、心理的なところが関係しているとしたら科学的ではないか。

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2021年01月23日Sat [03:02] ヨーロッパ  

欧州分裂クライシス



古巣系列から本を出すのは初めてなのかな。それだけ実績を踏んできたということだろうし、世間的にはちゃんとしたジャーナリストとして認知されている。これまで何冊か読んできたが、そんな突拍子な事は書いていないし、マトモな感じではある。ツイッターに関しては別人格、別芸風というか、自分の思った通りのつぶやきをするということで割り切っているのだと思う。それはそれで良いではないか。でもって、いきなりハイキング中の見知らぬドイツ人に日本を批判されたりなんてことは全く出てこなくて、娘が移民に強姦されることを心配する弁護士だとか、メルケルは糞ったれだと言った知人とかが登場している。いずれも「普通のドイツ人」でネオナチとか差別主義者だとかそういうのではないとのこと。で、知り合いのNHK記者が旧東ドイツのレストランに入ったら、お前の来るところではないと追い出されたなんていう話もあるのだが、これはもしかすると本人の体験だったのかもしれん。一応、忘れたところにというか最後に日本の差別批判とか政権批判をかましているのだが、その辺はご愛敬。

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2021年01月09日Sat [03:22] ヨーロッパ  

北欧の幸せな社会のつくり方



北欧教本は福祉のスウェーデン、教育のフィンランド、幸福のデンマークという売りがあるのだが、ノルウェーは蚊帳の外という訳でもないが、他の大使館と比べても、発信する気も無い感じなので、マイナー国枠に収まっている感じ。在留邦人自体も在日ノルウェー人も他三国に比べて少ないのだろうが、この著者の肩書は写真家で、ノルウェー政府機関から「国を日本に広めた優秀な大使」として表彰されたらしい。一応正式な駐日大使館は存在しているみたいで、名誉領事とかではないのだが、まあノルウェーも中国とややこしいことがあったから、世界屈指の金持ち国だし、北京にまとめることはないだろう。でもって、最近の売りはサーモンではなく、平和とかジェンフリで、著者もジェンフリ専攻らしい。ということで、かもがわなのだが、若者が政治に関心を持つ→投票する→野党が勝って政権交代できるという趣旨の本。要は日共が政権入りする為に若者の力をということなのだが、教育現場や報道に於ける中立性は無意味で、政権批判こそが価値があるという認識が北欧で果たして普遍なのかという疑問はある。そもそも、しんぶん赤旗に「報道の自由」はあるの?

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2021年01月07日Thu [17:37] ヨーロッパ  

イスラームからヨーロッパをみる 



やっぱり内藤正典は自分の十八番仕事だけで良いな。ヨーロッパのイスラーム問題と言えば、トルコ問題であったのが、今やアラブにシフトしているのだという。別にトルコ、クルド人が減少したという訳ではないのだろうけど、相対的にシリア難民などのアラビア語話者が多くなり、トルコからアラブに代名詞の交代が起きている様だ。二世以降の文化的同化現象はそれほど顕著ではないのだろうが、街の景観や商業スタイルなどは資本の論理で変わるから、トルコ人街とされた地区も資本力を蓄えた者たちにより小綺麗な街並みになっているのだという。そうなると住まいも郊外に移り、街からトルコ人は少なくなって、代わりに新移民のアラブ人が多くなるという構図だが、フランスの様な郊外問題というのもそのうちドイツで起こるのかもしれん。

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2020年12月29日Tue [02:55] ヨーロッパ  

変動する大学入試



ヨーロッパ幻想もこの事態で、回復不可能になってしまた観はあるのだが、ヨーロッパの大学幻想は大学関係者にとって未だにアカデミズムの礎となった地であるし、費用面での実像が知られるようになった米国の大学と違って、否定の声はほとんど聞こえてこない。就職予備校化とか本業が学業ではないといった日本の大学の問題点は社会に於ける大学の存在価値という話になってしまうので、教員も暗黙の了解をせねばならんのだが、入試に関しては無競争とされるヨーロッパの資格型に幻想を抱く人は多いのではないか。その辺、大学人なら知っている人は多いはずなのだが、ヨーロッパにも大学入試はある。そして競争もあるという具体例を示した論集。競争と言っても誰にも門戸が開かれ、14歳で将来進む道を決めなくても、大学に入ってからの猶予期間がある日本型の利点はあると言えばあるのだが、そもそもこれは出発点からして、学問が貴族のためのものであったヨーロッパとは違うのだという。つまりは日本型の大学を維持する上でのベターな選択が現状の大学入試制度ということになるのだが、事実上の非入試校が増えてしまっている現実もまた社会のセーフティネットなのかもしれん。

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2020年11月16日Mon [14:00] ヨーロッパ  

北欧ヴィンテージ雑貨を探す旅



産編わたしのとっておき。北欧買い付けの人の本は何冊も読んでいる気がしたけど、こちらの方は前に1冊読んだだけか。毎度思う事は一緒で、鬼物価の北欧で、買い付けビジネスが成り立つのかという疑問なのだが、郵便局から手動で送っても、還付手続きは割と簡単なんかな。プチプチを日本から持ってきてもらうという話もあるのだが、別にスウェーデンにプチプチが無いということではなく、免税対象じゃないから、高すぎるということだろうか。日本でも古道具屋などは新聞紙使ったりしているのだが、スウェーデンだと例の人の国でもあるし、環境関係なんかな。

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2020年11月14日Sat [14:48] ヨーロッパ  

柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記 



落語は全く知らないので、この方がどういうポジションなのかも知らんのだが、冠本が出るという事は一般的知名度も高い人なのだろう。落語家になる前は福家書店に勤務していたそうで、こっちの業界にも顔をが利いたのかもしれない。最近は英語落語というのが定着しているというのは聞いたことがある(他の言語に関しては知らない)。ただ、こちらのヨーロッパ遠征は主に日本語を学んでいる学生向けに通訳付きで行われたらしい。デンマークやアイルランド、アイスランドの方がケンブリッジより熱が入ったみたいだが、距離感的にもエスニック的にもそうなるか。

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2020年11月07日Sat [02:07] ヨーロッパ  

ルポ外国人ぎらい 



アメリカの分断は明日のヨーロッパかもしれんが、日本はまだ数十年後といった段階か。逆にヨーロッパが持ちこたえているのはアメリカとトランプと一緒にされたくないという思いかもしれんが、バイデンが融和策をしいたところで、それに倣うということはなかろう。「物語オランダ人」通りだと、人種差別主義者と言われるのが最大のダメージで、うろたえ、必死に弁解するのだという。こうなると、マイノリティ様である我々は差別被害を訴えれば優位に立てるということになるのだが、それで差別や偏見が解消される訳もなく、同情と憐れみの蓄積は双方に不満を蓄積させることになる。蓄積された不満を行動で発散させる者も淡々と投票に反映させる者もいるが、後者は所謂サイレントマジョリティであり、日本はその傾向が強いことはたしかである。当たり前だが、政権が維持されるのは政策に支持が反映されているからであるのだが、一部で理想郷の様に言われるヨーロッパ各国で、外国人の保護政策がとられているとは一概には言えない。人権観点ではなく、労働力観点としての割当になっているのは有権者の暗黙の了解であろう。

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2020年08月18日Tue [17:38] ヨーロッパ  

東欧文学の多言語的トポス 



科研シンポもの。「東欧文学」という括りは冷戦終結とは関係ない学術的区分なのか分らんが、対象としては旧東側諸国ということになるか。キーワード的には「ドイツ語」と「ユダヤ人」なのだろうが、これはカフカの様な巨人の存在が偶然の賜物で誕生した訳ではないことも裏付けられる。もう一方は「ロシア文学」であるのが、こちらも冷戦以降のロシア語浸透以前からの文化伝播が関係している。「ドイツ語文学」の担い手はユダヤ人が主流であったという訳でもなく、むしろズデーテン地方のドイツ語話者によるナショナリズム運動と連動していたという。無論、その中に非ドイツ系は含まれている。個人的に興味深かったのは「中華街」の章であるが、現代ロシア文学でも極東の中国人をアジア的野蛮とオリエンタリズムの表象とする作品が多くみられるという。それは「ヨーロッパ」のロシア表象とも関係してくるのだが、「西側」の映画や小説で量産されたチャイナタウンの猥雑イメージを踏襲したものとも思われる。

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2020年07月25日Sat [03:39] ヨーロッパ  

近代ヨーロッパと人の移動 



論集。ヨーロッパの移民というと、最近はすっかり難民と宗教問題に収斂されている観もあるが、人々の大移動が戦争や災害、貧困、飢饉がプッシュ要因となって連綿として続いていたことには変わりはない。大きな流れとして、大陸への移民と、ヨーロッパ内の先進工業地域への移動があるが、そうした広く知られた事例とは違う(日本では)ニッチな研究群。ベルギーからフランスは地理的にも文化的にも近似性がある中での移民であるが、近代の段階ではベルギーとフランスの経済格差は顕著であり、移住したベルギー人に対する排斥運動がフランスで起きたことなどもあった様。アメリカのクロアチア移民は時期によって、その送り出し国家はクロアチアだったり、ユーゴスラビアだったり、オーストリア=ハンガリー帝国だったりした訳だが、移民社会に於いて、クロアチア民族主義が一貫して優勢であったという訳でもなく、スラブ系という枠組みでの語りが多くみられたとのこと。本国に於いても、クロアチア民族主義台頭は戦争との相関性がある訳だが、移民社会自体も民族的にはスラブ系ハイブリットが少なくなかったはずなので、アメリカという新天地で移民としての権利を主張するには大きな枠組みが必要であったろうし、ユーゴスラビア連邦はソ連とは違って、アメリカで否定材料にはなっていなかったということもあるか。

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2020年01月30日Thu [14:11] ヨーロッパ  

ゴッホとゴーギャン



ちくまのカラー新書。キンドルでも値段変わんないのか。こういう画像データは所蔵美術館に払うものだろうか。ということで、画像は多くないのだが、新書買いの人は文が多い方がお得感はあるのだろう。ジャポニズムを日本は過大評価し過ぎというのはたしかにあるのかもしれんが、上流階級の高等趣味であったシノワズリーに対して、職人技のジャポニズムは形式に拘らず、貧乏画家に受け入れられていったというところはあるか。14歳の娘を両親を買収して愛人にしたゴーギャンより、売春婦と結婚しようとしたゴッホの方が当時は倫理的に叩かれたのだろうが、かといって、今のフェミ界隈がゴッホを称賛するということもないだろうから、昔から芸術家と活動界隈は相性が悪いということか。

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