![]() | ユートピアの崩壊 ナウル共和国―世界一裕福な島国が最貧国に転落するまで リュック・フォリエ Luc Folliet 林 昌宏 新泉社 2011-01-28 売り上げランキング : 156746 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
久々のナウル本ていうか、散々ネタになった国なのに実際にナウルへ行った人の話はあまりないので、貴重と言えば貴重。どうも観光客はあまり入れない様だが、観光スポットなど無いに等しく、物価も高く、交通も不便とくれば、ネタとしてはエロマンガ島へでも行く方が良かろう。そのくせ、パスポートのばら撒きセールをやって、定番の中国人だけでなく、アルカイダ系のテロリストまで「国民」にしてしまい問題になったのは周知の通り。著者はフランス人でやはり野次馬的にナウルに興味を持ったらしいが、例の如く、捕鯨票と引き換えに援助していると日本を非難。ただ翻訳が出やのであわてたのか、訳者との対談で、日本の原爆からの復興を称えている。訳者の締めもそのことを日本人も考慮しなくてはとピント外れのものになっている。まあレンティア国家はいつしかこういう運命に陥る可能性がある訳だが、それを日本と比べるのは無理があるんじゃないかな。むしろ原爆実験の影響や鉱業依存を言うなら、ニューカレドニアが妥当なのだけど、当然著者がそれに言及することはない。


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アスペクト (2004/12)
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戦争や併合によらず、国連加盟国の一独立国が消滅するなんて事が、この時代にあってよいものだろうか。そんなおとぎ話の様な現実の国を、絵本という形で紹介した本。よって子どもから大人まで、誰でも分かるようになっているのだが、絵本という形態の相乗効果で、益々おとぎ話の様に思えてくるから、また不思議。その顛末については作者本人のブログで。なんでもこの本の出版自体がブログから生まれたらしい。
★★
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