2017年10月12日Thu [05:12] ソマリア  

ソマリランドからアメリカを超える

ソマリランドからアメリカを超える 辺境の学校で爆発する才能ソマリランドからアメリカを超える 辺境の学校で爆発する才能
ジョナサン・スター 黒住 奈央子

KADOKAWA 2017-09-22
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そろそろ私のカテもソマリランドをソマリアから独立させても良かろうが、独立実態があっても、カタルーニャやスコットランドより本が出そうにはない。アメリカ人金融長者が道楽でソマリランドに学校を作る話だが、ただ学校に行けない子どもたちのためにというのではツマランということで、超エリート校を作ってみたというもの。高野秀行が解説でも名前を出しているバングラデシュでドラゴン桜をやった人がソマリランドで大学院を作ったが、たしかその人の本にも出てきた様な。こちらのアメリカ人は大学も作ったらしい。万人に教育を施しても就職先がなく、低賃金単純労働にも不適合になるから、受け皿が犯罪だとかテロ組織になるという問題はあるのだが、逆に少数エリートに高水準の学歴を与えても海外に移民してしまうので、どっちも教育が解決策になるという訳ではないか。この長者も卒業生をアメリカに送り込んでいるのだが、それでも海外からの送金だとか、将来的には帰国して国に貢献しようという人もいるだろうから、それでも何もしないよりはずっとマシではある。

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2017年09月26日Tue [03:49] ソマリア  

ぼくは13歳、任務は自爆テロ。

ぼくは13歳、任務は自爆テロ。: テロと戦争をなくすために必要なことぼくは13歳、任務は自爆テロ。: テロと戦争をなくすために必要なこと
永井 陽右

合同出版 2017-09-01
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新疆のテロは漢族とウイグル族の夢が共有されていないことが原因だから、日本人が間に入って、三者で砂漠の緑化作業をしてテロを無くそうとかの運動を始めて、その筋の専門家から叩かれた人たちか。合同出版デビューもそうした背景が関係しているのか分からんが、大抵の人がよく分かっていないソマリアはともかく、ウィグル人がこの主人公であったら、さすがに袋叩きになるんじゃないかな。高野秀行の評価は分からんが、学生ノリとしては悪くないのかもしれん。

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2016年08月27日Sat [03:44] ソマリア  

人質460日

人質460日――なぜ生きることを諦めなかったのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ II-4)人質460日――なぜ生きることを諦めなかったのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ II-4)
アマンダ・リンドハウト サラ・コーベット 鈴木 彩織

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映画化権が売れて、「ドラゴン・タトゥーの女」が主演を予定らしいけど、まだ完成せいていないのかな。人質になるまで100頁以上もあって、バックパッカーからジャーナリストは意外と簡単になれるものなのだなと思ったのだが、日本だったら、確実に炎上ものだろう。「ジャーナリスト」の実態はイラクでイランの反米御用テレビの特派員をしていたというもので、高卒のウェイトレス上がりが、一流大ジャーナリスト修士号の有名局特派員連中に徹底的に軽蔑されるくだりも。イランのテレビ局は英語圏の白人なら誰でも良かったみたいで、中国もこの手の白人御用記者をかなり抱えていて、記者会見に使ったりもしている。その意味ではソマリアで一発当ててやろう、最初から手記狙いではないかという疑いが無い訳ではないが、それで公称60万ドルを家族支払い、実際にはそれ以上のカネを政府が出したのでは洒落にならん。日本みたいになぜか自国政府の責任を問うことはないので、自己責任を問われないのではなく、自己責任は自明であるというだけの話。

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2016年06月11日Sat [00:32] ソマリア  

僕らはソマリアギャングと夢を語る

僕らはソマリアギャングと夢を語る――「テロリストではない未来」をつくる挑戦僕らはソマリアギャングと夢を語る――「テロリストではない未来」をつくる挑戦
永井陽右

英治出版 2016-05-10
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早稲田でソマリアとなると、当然、高野秀行の関係かと思ったのだが、奇異に思えるほど、全く名前は出てこない。高野の本に出て来た早稲田のソマリア人留学生兄妹は出てくるのだが、国境なき医師団に門前払いを食ってから、二人に会うために国際教養部の前で張り込んでいたのだという。分からんが、高野の「探検部」人脈と著者の様な意識高い系のNGO志向組は同じ早稲田でも別世界になるのだろうか。ソマリアにも、ルアンダにもツバルにも行っているそうだが、所謂自分の為の探検系ではなく、世の為人の為の社会啓発活動を目的としている。それでも相手はソマリ人には変わらんので、タダで物が動く訳ではない。

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2015年10月22日Thu [00:57] ソマリア  

恋するソマリア

恋するソマリア恋するソマリア
高野 秀行

集英社 2015-01-26
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その国が好きという事はその国に好きな女性がいるという事と書いたのは沢木耕太郎(残念!)なのだが、高野は冒頭からそうしたことを意識して書いている。前作ではその辺の話は割愛したのかもしれんが、作家としての安定も生活の安定ももたらしたソマリアについて第二弾を書くとなると、そうしたところが思い浮かばれるのだろう。戦場ジャーナリストでないのだから、ドンパチをトリに持ってこない方が良かったのだろうが、エピローグでモチーフのオチがあるので、形に成っている。異文化を異文化と思わせない仕掛けはさすがに一流なのだが、もっともそれは違い過ぎるから成立する手法なのかもしれん。中国や韓国といった日本と軋轢がある国にはタッチしないのもその辺が関係しているか。

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2014年09月02日Tue [09:27] ソマリア  

謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド謎の独立国家ソマリランド
高野 秀行

本の雑誌社 2013-02-19
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やっと読めた。著者にとって既に一番成功を収めた作品であり、一番読まれた本かもしれないが、一番の傑作とは言い難い。題材的には一番であろうが、エンタメ・ノンフィクションの確立が過去のパターンの踏襲では新味に欠ける。ソマリ人の氏族社会を日本の戦国時代に準えるのは構わないが、この辺はゲームなどで、武将名を視覚化できる人とそうでない人とのそうでない人では理解に幅があろう。「ミャンマーの柳生一族」は一族であったから、ドラマとして楽しめたが、これだけ大河ドラマとなると、やはり混乱する。実際にソマリアはアフリカでは珍しい同質性の高い「単一民族」(とされている)が国家を形成し、紛争の本質は氏族間抗争にあるとされているから、それをエンタメ的に説明するにはこの手法が有効なのだろうが、果たして氏族が本質なのかどうか分からなくなってきた。ソマリランドを端的に言えば、植民地時代の線引きが国家を分離させたというアフリカパターンであるが、ソマリランドだけがなぜ銃を所持せずにいられるのかという命題の本質は結局のところ氏族ではなく、国家にあったということか。

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僕は、七輪でみんなをハッピーにしたい僕は、七輪でみんなをハッピーにしたい
黒岩揺光

U-CAN 2013-04-26
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24歳の時に勢いで出してしまったという著書を反省する元毎日記者の著者なのだが、記者も辞め、ケニアのソマリア難民キャンプでの日々を書き溜めたブログから満を持して出したものの様だが、この出来は若さ以前の問題ではないかと思ってしまう。キャンプでは七輪工場の工場長という話なのだが、従業員の内輪トラブルを延々と会話形式で再現していて、そこにあるのは日常と言えばそれまでだが、ソマリアも七輪も何も見えてこない。ユーキャンが絡んでいる本みたいだが、アマゾンの提灯レビューも多数に達しており、読者としては全くハッピーではない。

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2013年07月28日Sun [03:22] ソマリア | 本・雑誌 |読書メモ  

世界を動かす海賊

世界を動かす海賊 (ちくま新書)世界を動かす海賊 (ちくま新書)
竹田 いさみ

筑摩書房 2013-05-07
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この著者はちくま新書の前著が「世界史を作った海賊」で、これはその現代版ということか。海保のアドバイザーも務めているらしく、実用書であり、啓蒙書でもある様だ。海賊にトレンドは無いのだろうが、マラッカ海峡はインドネシア政府の取締り強化もあり、海賊は無政府状態のソマリアを基地とするインド洋にほぼ集中している状況。倭寇ではないが、ソマリア人以外にも多く関っているのがこの「業界」である。実行部隊にもソマリア以外の者がいるそうだが、その「資本」が何処から出て、何処へ行ったのかという点において、「外国」の関与が大きく疑われているらしい。ドバイは資本もマネロンもクロみたいだが、「投資先」としはケニアの不動産市場があり、現地ソマリ人によるものと思われるバブルが続いているとのこと。他にも「交渉人」が大きな分け前を得ていると疑われていて、船会社や保険会社との交渉事だから、英国人が関与しているのだろう。海賊になるのは貧困が原因、日本漁船が乱獲して、現地漁民が食べれなくなったのからといった的外れのストーリーがまかり通る日本はそれだけ平和だということか。

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2013年01月12日Sat [01:21] ソマリア | 本・雑誌 |読書メモ  

ソマリア沖海賊問題

ソマリア沖海賊問題ソマリア沖海賊問題
下山田 聰明

成山堂書店 2012-09
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海事を専門とする弁護士による実用書かな。護衛艦を出すのも何だし、陸上の危険地帯輸送と同様に船団にすれば良いかと思うが、広い海をサイズがバラバラの多国籍船となるとそう都合良くもいかないか。しかし、驚くのはソマリアでは海賊の証券取引所が開かれていて、資金調達もシステム化されているということ。海賊が証券化取引というのはその昔、英国とかがしたことなのかもしれんが、まあ戦争なども実はその筋では証券化されているのかもしれんね。最近は日本でも改められる様にはなってきたが、こうした問題の原因も本質も貧困ではない。無法が許容されるか否かの問題であって、別に海賊が漁業権を求めている訳ではない。

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不肖・宮嶋の「海上自衛隊ソマリア沖奮戦記」 (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)不肖・宮嶋の「海上自衛隊ソマリア沖奮戦記」 (家族で読めるfamily book series―たちまちわかる最新時事解説)

飛鳥新社 2009-09
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飛鳥新社の「家族で読めるfamily book series」というブックレットシリーズらしい。社会系のブックレット界は老舗の岩波を筆頭に左翼系の独壇場であった観もあるので、飛鳥の参入にもニーズがあろう。講座派とは違い、私のような保守反動はアタマが弱いので、この程度の厚さがちょうど良い。ただ、不肖・宮嶋の本が家族で読めるfamily book seriesかどうかとなるとこれは分からん。いつも上下巻とか結構な量の従軍記を書いてくる不肖だが、今回ブックレットになってしまったのは、同行取材が叶わず、出発と到着を見届けただけという事情が関係している様だ。現地取材はソマリアはもちろんソマリランドにも入らずジプチで自衛隊の到着を先回りしただけなので、それでもブックレットの紙幅を埋めることができず、お約束のサヨク批判、自衛隊擁護で頁を埋める。それにしてもピースボートが自衛隊に警護を要請というのは酷いなあ。辻元は防衛大臣志望をさすがに小沢に却下されたみたいだけど、何を企んどるやら。それでも粛々と日本国民の命を守る自衛隊も偉いもんだが、世界一周300万円払えるブルジョアの命はやっぱ守らんといかんのかな。

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2009年05月15日Fri [01:07] ソマリア | 本・雑誌 |読書メモ  

ソマリアの海で日本は沈没する

ソマリアの海で日本は沈没するソマリアの海で日本は沈没する
山崎 正晴

ベストセラーズ 2009-03-26
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著者はイギリスの危機管理会社「コントロール・リスクス・グループ」日本法人社長だった人とのこと。この度、退職し独立し「亀屋」を設立。その名刺代わりの一書らしい。前職の守秘義務はある様で、具体的にどの様な仕事をしてきたかというより、現在、一番の問題となっているソマリア海賊をダシに、政府の対応の甘さを指摘し、提言を行っていこうというもの。当然ながら、全て正論なのだが、共産、社民の自衛隊派遣反対を人種差別だと批判しているのは面白い。つまり中国、韓国ともに海軍を派遣しており、それについては反対せず、自衛隊の場合だけ、アジアの国から、何をしでかすか分からない危険なものだからとして反対するのは日本人に対する差別ではないかという話。まあ真っ当であるが、何でもピースボートが、己が反対している自衛隊に護衛してもらうことを決定したなんてニュースが入ってきたから、連中のご都合主義には、ほとほと感心させられる。まあ、それでも国民の安全を守るという使命には変わらないし、たとえ相手が「非国民」であっても、「第三国」であっても、海域の安全は派遣国の共同責任で負っていかない訳だから、ここは是非とも護衛されるピースボートの船上デモといった絵でも撮らせてもらいたいものだ。連中もそこまで恥知らずではないかもしれんが、土壇場になって、人民解放軍とか、「独島艦」とかに護衛を鞍替えするかもね。そうなれば、もっと面白いけど。

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2009年03月08日Sun [14:59] ソマリア | 本・雑誌 |読書感想  

もう服従しない

もう、服従しない イスラムに背いて、私は人生を自分の手に取り戻したもう、服従しない イスラムに背いて、私は人生を自分の手に取り戻した


エクスナレッジ 2008-09-30
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この著者についてはかなり話題になったので、知られている通りの状況なのだが、「野蛮な国」から来た女性が西欧で人間性を取り戻すといった「されて系」とは違う印象。それは著者が闘士であるからであって、その闘う相手は戦争とか男性優位社会とか独裁政権なんてものではなく、敵に回したら最悪の結果を覚悟せねばならぬイスラームである。日本でも市会議員が闇に葬られた事件があったが、日本で創価学会の批判本を出すのととは訳が違う。現役国会議員が殺害予告され、現在も24時間警備体制である。その過程で、国外脱出、国籍喪失のニュースも流れたのだが、警備費用の関係で、現在はオランダに帰国しているという説もあるらしい。国籍問題では虚偽申請が争点となっていたのだが、虚偽申請をしていない難民を探す方が難しいというものであろう。それゆえ、この本に書かれている半生が全て真実だと思うほど、鈍感にはなれないのだが、問題提起としては面白い本だった。イスラームの後進性を批判したい。でも批判すると差別と思われるというジレンマを抱えた西欧社会にとっては、正に自らの思いを代弁してくれる著書ではなかろうか。特にオランダの様な社会ではそうだろう。多文化主義礼賛を繰り返す日本の「進歩派」にとっても、オランダを始めとして西欧で起きているその弊害を直視せねばならぬ時期に入ったと思う。それにしても、ここまで戦闘的であると、他人事ながら、心配になってくる。「何が彼女をそうさせたのか」はたっぷり書かれてはいるのだが、果たして宗教が元凶なのか、伝統が元凶なのかについては曖昧にしたままだ。ソマリアの様な社会はその二つは不可分であるし、伝統どころか、政治、生活、あらゆるものが宗教と不可分なのがイスラームであることも間違いない。となると、イスラームの名の下では、あらゆるものを肯定することも否定することもできるということなのだが、女性にはその決定権がないということであろう。然るに、真の自分を取り戻すには信仰を捨てるしか外ないのだろう。信仰によって人間を取り戻すよりは、信仰を捨てて自分を取り戻し方が良いかと思うが、どっちが得策かは分からない。

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