2017年10月03日Tue [06:22] セネガル  

ヤナマール 

ヤナマール: セネガルの民衆が立ち上がるときヤナマール: セネガルの民衆が立ち上がるとき
ヴュー サヴァネ バイ・マケベ サル Vieux Savan´e

勁草書房 2017-08-31
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セネガルは労働倫理を説くイスラム教教団の力が強くて、「過激派」とか「暴動」とはあまり縁がないのかと思っていたのだが、アフリカ系仏語圏はヒップホップの反体制活動の力が強いんだな。おそらくは運動圏にいるセネガル人の著書なので、アナクロ臭もあるのだが、最初がいきなり解説で、ちょっと前の世界的潮流があった反グロ・ムーブメントと被せたものに訳者が仕上げている。日本にもラッパーを呼んだそうだが、この辺のシーンにも日本には根強いファンがいるのだろう。音楽にしても食にしても日本人の趣味のの多様性は独特と言っても良いが、これもガラパゴスと関係しているのだろうか。

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2014年04月22日Tue [02:41] セネガル | 本・雑誌 |読書メモ  

だれのための海洋保護区か

だれのための海洋保護区か―西アフリカの水産資源保護の現場からだれのための海洋保護区か―西アフリカの水産資源保護の現場から
關野 伸之

新泉社 2014-03-31
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博論もの。著者はルポルタージュに毛の生えたようなものとしているのだが、毛を生やさなかったら、もうちょっと読みやすかったかな。海洋保護区は尖閣の件でクローズアップされているけど、ここでは水産資源保護を名目にした話。例によって地元の零細漁民が保護区指定によって、生活の糧を失い困っているという展開で、その補償金が漁民に届く事は無い。一方で、アフリカ・ネーションズ・カップを開催したことにより財源が枯渇する恐れになったセネガル政府はロシアに漁業権を売るなどしており、アフリカ人に根強い白人による収奪被害妄想を呼び起こしているらしい。アフリカは肉食のイメージもあるが、経済的事情もあり、沿岸部の多くは魚が重要なタンパク源となっている。魚が食えなくなるのは正に死活問題なのだが、代わりにヨーロッパで加工された魚の缶詰が入ってきているのか。

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2011年08月15日Mon [02:12] セネガル | 本・雑誌 |読書メモ  

僕が見たアフリカの国

僕が見たアフリカの国―セネガル見聞録僕が見たアフリカの国―セネガル見聞録
上野 庸平

花伝社 2011-02
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タイトルも副題も二昔前のものっぽいが、著者は実際、60年代くらいのアフリカ旅行記をチェックしていて、その中に現れる現在では偏見として捉えられる様な記述にも頭から否定するのではなく、そこに現在のアフリカ的停滞を見出している。元自衛官でダカール留学後、現在は在ブルキナファソ日本大使館現採?勤務という人が著者なのだが、所謂、外交辞令とは関係ない興味深いセネガル観察記である。ジャッキーチェンと漢字とカラテで構成される一つの中華文明圏というのがセネガル(というかアフリカ全土)でのい東アジア認識というのは笑ってしまったが、正に言い得て妙、その辺の東洋人差別は日本におけるそんじょそこいらの黒人差別など全く相手にならないものであることはアフリカ経験者では分かることなのだが、それを気にならないレベルに達しているからこそ、著者の洞察は深い。その意味でも、セネガルにおける中国人を扱った章はこれまで読んだり、テレビで見た(プロパガンダNスペなど)ものの中で最強と感じた。ものすごく分かりやすい。美的電風扇なども登場していて、これは美しい扇風機としているが、美的っていう自分がよく知っているメーカーだ。空調メーカーという認識だったんだが扇風機も作っていたのか。現在のフランスの植民地化と言語における影響に関しては現地感覚で書かれているが、ちょっと驚いたのは最近フランスで植民地支配を肯定する教育を行わなければならないという法律が実際に制定されたということ。それが日本で報道されたのかどうか分からんが、この辺は日本はドイツとフランスに学べとか言っている某国とかでは報道されたのかな。もっとも、フランス国内では問題になって法律も改定されたらしいけど、当のアフリカ諸国では大した問題視されずに、現在においてもセネガルではフランスの植民地支配を肯定的に捉える教育が行われているという。言語的に奴隷化された以上、それは仕方ないのかもしれんがその様に捉えるのもまた一面的であり、逆にそれをアフリカの選択として尊重するべきであることも確かだ。

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2009年08月22日Sat [02:34] セネガル | 映画 |映画感想  

バオバブの記憶

映画
BAOBAB11.jpg
文芸座
監督:本橋成一 2008

久々にハシゴ。併映の三峡ダムのヤツは去年アテネで観て退屈だったからパス。
トークショーはホントに一人で喋らすんだな。
ナレを使ったのは初めてじゃない? 橋爪功か。ノーナレで良かった様な気も。

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2009年02月19日Thu [19:45] セネガル | 本・雑誌 |読書メモ  

北緯14度

北緯14度北緯14度
絲山 秋子

講談社 2008-11-21
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例によって、その作品は読んだことがないが、名前だけ知っている芥川賞作家の著者。流浪派だということも聞いてはいたのだが、これはセネガル滞在紀。小説にするか、ノンフィにするか、題材は決まっていなかったとのことだが、出来た作品もどっちでもないし、どっちでもあるのであろう。出版社(講談社)の方から、好きな所へ行って、好きなものを書いてくれと「取材費」が出たんだろうが、「パリ歴史紀行」とかではなく、「セネガル珍道中」を選ぶところは大したものだ。よく分からんが、両親がフランス語を解する人で、本人もフランス語を勉強したらしい。講談社は一人編集を同行させたそうだが、これがクソミソに言われているのは面白い。最近はあとがきで編集をけなすのが著者の反体制表明みたいに言われているのだが、この人は文中でボロクソ。嫌いな人は徹底的に嫌って、全く付き合わないそうだが、日本大使館関係者やNGOのお偉方も嫌な奴らにされている。大使や大使夫人を人種差別主義者呼ばわりするのもスゴイが、芸術選奨文部科学大臣新人賞なんてのも受賞しているから、大使館で「文化人」と遇されたのだろう。パッカー時代に日本大使館でゴキブリ扱いされた経験がある者にとっては、クソッタレと思うのも無理が無い。それはそれで良いのだが、セネガル人に対しても賞賛したり、突き放したりと忙しい。日本人は人を使う教育も人種差別の教育も受けていないというのは正論だろう。物凄く好き嫌いが激しい人だということは分かったのだが、INAXで営業職を長年勤め、躁鬱病で退職という経歴らしい。結局、この本のネタもトッカリさん依存したのだろうか。

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2008年05月11日Sun [12:24] セネガル | 本・雑誌 |読書メモ  

ポストコロニアル国家と言語 

ポストコロニアル国家と言語―フランス語公用語国セネガルの言語と社会ポストコロニアル国家と言語―フランス語公用語国セネガルの言語と社会
(2007/12)
砂野 幸稔

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如何にも博士論文ものっぽいタイトルだが、その通り。セネガルの言語調査はそれなりに興味深いのだが400ページもあると結構辛い。読むのに2時間くらい費やしてしまった。博論といっても、平成8年から足掛け10年以上も科研を使って研究してきたものらしい。セネガルでウォロフ語の通用度が全国的に高いのに、なぜ公用語化されないのかについては、国民の構成が多民族多言語、民族言語が教育言語として適しない。「国際言語」の有用性といった実利的な理由によって、旧宗主国の言語を公用語とするのが適当というアフリカ各国に共通する実利的な言語政策であるとするのは簡単なのだが、著者はそうした一面的な見方では説明しきれない事情をそこに認めたのだろう。実際にアフリカではスワヒリ語やハウサ語といったリンガフランカが、公用語に定められた国もあったり、ほぼ単一言語で構成される国が、公用語として旧宗主国の言語を選択している場合もある。実質的に、国民の共通語として機能しているセネガルのウォロフ語が、公用語の地位を獲得していないのは不自然と言えば、不自然であるのだが、公用語化することのメリットデメリットは、日本の様な「国民言語」が完成されてしまった国のモノサシでは測りえないものがあろう。その一例として、フランス本国の言語政策の影響があるとも思える。独立運動をリードしたサンゴールはその実、カトリックでフランス人妻を持つ「フランス人」(事実フランス国籍を保持し続け、大統領引退後はアカデミー・フランセーズの会員としてフランスで過ごしたという)であったのだが、そうした下地の上に成り立っていたネグリチュード運動が大多数のセネガル人にとって、共感の対象でなかったことは事実であろう。この国で巨大な影響力を持つのはイスラム教であり、ムリット教団である。ウォロフ語が拡まったのもそれが教宣言語として教団で使用されたということもある様だが、この教団がフランスによる統治に協力する道を選んだことは、フランス的価値観の温存、しいてはサンゴールの統治に繋がったのかもしれない。最近では東ティモールに、ブラジルとポルトガルが教育資源を大量に送り込んでいるのだが、独立運動の指導者が植民地エリートから生まれることが必然である以上、国は独立せども、言語が独立することは難しいのであろう。その意味では明治維新の偉大さというものを改めて思い知らされるのだが、100年後の未来に夢を託す様なことを、新興独立国に求めるのは酷であろう。

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2008年02月23日Sat [02:10] セネガル | 本・雑誌 |本読みの記録  

切除されて 

切除されて切除されて
(2007/05)
キャディ

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セネガル出身の著者が女性器切除を受け、十代半ばで二十歳以上年上の見知らぬ男と結婚させられ、苦痛なセックスに耐えながら、子どもを次々と生み、夫のDVにも、貧しい生活にも耐え、夫が二番目の妻を娶って、離婚になんとか成功すると、フランス社会の暖かい助けを受けて、人権意識に目覚め、性器切除反対の運動に乗り出し、アフリカ人とは全く違う優しい白人男性と知り合い幸せな暮らしを手に入れる。なんか前にも似たストーリーの話を読んだなあと思ったら、「生きながら火に焼かれて」と同じ訳者だった。この本もフランスでベストセラーになったとのことだが、こういう「お約束」のものが、あちらではジャンルとして確立されているのだろう。女性器切除についてはその反対運動の必要性を大いに認めるところであるのだが、こうした「お約束」の展開では啓蒙活動に有用でも、問題が「西洋」対「野蛮」に矮小化されてしまうのではないかという気がしないでもない。アフガニスタンの女性問題なんかもそうだが、「女性」に対する「野蛮」に反対する運動は「被害者」を無条件で聖域化して、「被害者」を「野蛮」な世界から救い出すという、もっともらしい論理に共鳴することにより、人々は自己の精神的優位を確認して満足を得るという構図がある。韓国が執拗に「従軍慰安婦」で日本を攻撃するのもそうした論理から来るものなのだろうが、常に自己の正当性を証明せねばならぬキリスト教社会の独善性も感じる。もっとも、「伝統文化」と植民地支配の贖罪感という免罪符とのせめぎ合いもある様だが、こうした「被害者」が救いを求められるのはキリスト教社会だけということでは、あえて「お約束」も利用せねばならないのかもしれない。著者はイスラム教指導者に期待を表明しているが、それだとイスラームと何の関係もないとされているこの悪習も、イスラームに罪を負わせる図式になってしまう。特にこういう立場に立ったアフリカ女性に糾弾されるということは、「野蛮」そのものに描かれているアフリカ人男性も、ムスリムたちには逆効果になってしまうのではないかとも思う。つまるところ「自己変革」を「他者」を排除した対話の中で生み出すしか根本的な解決に至らないのではなかろうか。有効な手段として確認されている「教育」も「西洋化」と同義である以上、イスラーム教育も伝統教育も必然的に「西洋」と競合関係に立つより外ない。

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2005年10月16日Sun [09:24] セネガル | 本・雑誌 |小説  

大西洋の海草のように

4309204457大西洋の海草のように
ファトゥ・ディオム 飛幡 祐規

河出書房新社 2005-08-12
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セネガルの小島出身で、現在フランス在住の女性作家の自伝的小説。フランスでベストセラーとなり、欧州数カ国で翻訳されたという。読んでみて思うのは、これは売れそうなテーマだなという事。旧植民地出身の移民作家の作品はポスコロ関係で話題となるものだが、著者が切り口に使うのがサッカーで、フランスのサッカーと移民はもはや切り離せないものである。物語はフランスにいる姉とフランス行きを夢見る弟の葛藤を軸に、フランスにおける外国人差別から、セネガル社会の閉塞感、イスラームの女性蔑視等々、とにかくポスコロ評論家が飛びつきそうなエッセンスが凝縮されている。ただ、ちょっと詰め込み過ぎの様な気もする。最後に「マダガスカル製のかまど」とは「マダガスカル」と呼ばれているかまどの事だと別の本に書いてあった事を指摘しておこう。

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2005年06月05日Sun [10:24] セネガル  

奴隷商人ソニエ

奴隷商人ソニエ―18世紀フランスの奴隷交易とアフリカ社会
小川 了
山川出版社 (2002/04)
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果たして黒人奴隷売買の責任は白人だけにあるのか?
この問題提起はとうに結論が出ているのだが、これはフランス人奴隷商人の日記から、奴隷交易の実態を考察した本。売る方が悪いのか、買う方が悪いのか。というのはクスリとか援交でもそうだが、たとえ禁止されても需要がある以上、完全に無くす事は困難だ。現にドレイに近い人は今日にでも相当いる。
★★

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