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2021年03月28日Sun [03:55] シリア  

人間の土地へ



集英社ということで、開高健賞の匂いがするなあと思ったのだが、受賞作でなく、l候補作であったらしい。2017年の候補ということで、編集入れて構成し直したのだろうけど、こうすれば受賞作みたいな感じに仕上がった。冒険、女性、戦争、宗教、国際ということで条件は申し分ないのだが、逆に全部詰め込んだよろず作品は凡人には腹一杯である。登山家として実績のある人だから、そこは外せなかったのだろうけど、シリアとの関連性は無いし、シリアで泥棒に遭った話も長すぎるのでは。結婚後の日本での生活だけでも良かった気がするのだが、そうなると、著者自身ではなく、ダンナが主人公の社会問題ものになってしまうか。ダンナのことをあれこれ書くのも気が引けるとは思うが、ダンナが何を考えて、どこに惹かれたのかとかはよく分らんかった。

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2021年01月24日Sun [03:57] シリア  

シリアで猫を救う



結局、イラク本ほどシリア本は出なかったな。米軍が駐留した訳ではないので、そりゃそうなのだが、大統領選でもアサドをどうするなんていう争点はてんで無かったし、もはやレバノンの方が注目される始末である。でもって、シリアに注目を集めるには人間ではなく、猫を救えということで、猫の救出活動をしていたシリア人のフェイスブックがイタリアで盛り上がって、基金が出来て、本も出た。「猫の生活が第一」を掲げるネット団体が日本にもあるみたいだが、キリスト教とか左翼とは相性が良いのかもしれん。ただ、本にするにあたっては、猫を守れ、戦争反対では売れないので、イギリス人のライターが、著者の本職である救急ボランティア活動に寄り添った記述(というのも変な言い方だが)にまとめている。

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2020年08月16日Sun [02:18] シリア  

シリア獄中獄外 



シリア共産党細胞だった人で、獄中16年。内戦前に釈放されたそうだが、ムショ読破で作家になったという。佐藤優的人は世界中にいる様だ。正式監獄とはいえアサド政権なのだが、拷問を受けたとかは無いみたいで、読書もある程度自由だったらしい。この人は共産党だが、イスラム主義者、ナセル主義者とも同房になったそうで、それなりに上手くやっていたとのこと。アサド政権は反共主義をとっていた訳ではないのだが、シリア共産党がどういうポジションの組織なのかはよくわからん。それほど体制にとって脅威ではなさそうというのは想像に難くないし、事実、入獄者はイスラム主義者の方が圧倒的に多かった様だ。本人曰く、マルクスレーニン主義に幻想を持っていたわけではなく、本来の共産主義に惹かれていたという。空想的社会主義の方だろうか。古今東西、獄中話(野郎限定)で一番面白いのは性欲処理問題なのだが、シンプルに自慰とのこと。これも普遍的解決法である。あとはラマダン法で空腹でごまかすというのを実践したそうだが、効果が無いので、断食自体を止めてしまったのだという。ちなみに嫁も獄中生活者だったらしい。

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2019年09月03日Tue [02:28] シリア  

シリア拘束安田純平の40か月 



ハーバー・ビジネス・オンラインは扶桑社の逆張りレーベルなのかな。菅野完とかもそうだけど、イデオロギー左翼ではなく、反政権側のものも出していこうとという趣旨か。朝日とか岩波にもそのくらいの度量があっても良いかと思うが、この辺は右の方が寛容というか、右が左を出しても失うものははないが、左が右のものを出せば全てを失うという左翼の掟ではある。西洋起原の左翼はキリスト教の落し子であるので、当然ではあるのだが、安田純平はキリスト教からイスラム教に改宗しただけであって、左翼ではないと思う。結局、韓国人ですと言った事情は読んでもよく分からんかったのだが、日本人とは言ってはいけないゲームと日本語で話せと言われたという証言は矛盾していないのか。

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2019年02月11日Mon [02:06] シリア  

シリア内戦



ベイルートのアメリカ大学大学院「卒業」という人らしいが、著書以外の検索結果が出てこないので、どういう人なのかはよくわからない。本名っぽくもない感じだが、レバノン情勢の前著は倒産した長崎出版か。池内恵がベストだと言っているので、信頼度は高いのかもしれん。シリアには数ヶ月住んだだけとあるが、中東諸国を転々としているらしい。益々謎である。そうした事からか、シリア本というより、包括的な中東情勢本となっている。そもそもシリア内戦と言っても、一国完結の内戦であるはずもなく、周辺諸国、周辺民族、周辺宗教、周辺部族が複雑に入り乱れた結果である訳で、アサド政権対反政府組織という二項対立ではないことは素人でも分かること。アメリカ対ロシアの代理戦争というのでもない。正に戦国時代の様相であるのだが、そうした状況に人道主義が有用性を保てるのかということを考えたい。

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2018年12月22日Sat [05:34] シリア  

わたしは13歳、シリア難民。



シリーズを銘打ってはいないのだが、このシリーズは定期的に出してくるな。左翼本は全く売れないだろうから、中高に納入できるこのシリーズは合同出版の稼ぎ頭かもしれん。かもがわ同様、自費も別レーベルで始めたけど、こうした版元でもカネ出せば「ヘイト本」を出してくれるのだろうか。これもNGOのPR本だけど、タイアップ的なものかもしれん。国境なき子どもたちというのは日本の団体らしいが、「国境なき」が付くのはフランス系か。「国境なき記者団」の件があるから、どうも詮索してしまう。

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2018年11月16日Fri [01:42] シリア  

わたしの町は戦場になった



YA本なのだろうか。タイトルはタルコフスキー映画から踏襲され続けているが、戦火のこどもというテーマは戦争には付き物ではある。罪のない子どもたちが大人たちの始めた戦争に苦しめられるというテーマに教育的効果があるのかどうか分からんが、戦争で傷つくこともあれば、成長するということもあろう。例によって、そうした子どもを宣伝塔に仕立てるのはその戦争に無関係ではない西欧のジャーナリズムなのだけど、少女がアルメニア系のキリスト教徒という点はポイントであった様だ。

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2018年02月03日Sat [03:29] シリア  

バナの戦争

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シリアの空爆下発信の人は何人か有名人がいるみたいだが、やはり少女が英語で訴えるというのが一番、祭り上げられやすいか。7歳の少女が英語で発信というのは、別にアラビア語の読み書きもまだであろうから、驚くほどのことでもないのだが、大体の文はお母さんが作っている様だ。特定の勢力が子どもを利用してアピールというのは醜いのだが、政治的背景は極力消したのか、最初から本当の「一市民」であったのか分からんが、少なくとも本の中からは窺い知れない。

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2018年01月13日Sat [02:51] シリア  

世界遺産パルミラ 破壊の現場から

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シンポ本。日本もパルミラでは大口であったので、解放一番乗りしたかったのだろうが、その辺はマトモな大学人の渡航を外務省も文部省も許すはずはない。ということで、一番降りしたポーランド隊や難民となったシリア人研究者を呼んでシンポ。ユネスコの人も呼んで、修復には手を付けておきたいところ。日本は実績もあるから、シリアもポーランドも異存は無いのだが、ロシアに勝手にやられるのは困るという懸念もあるのかな。ポーランドはパルミラで60年も活動しているそうだが、反イスラムというより、キリスト教文化遺跡をヨーロッパは何とか保護したいという使命感があるのだろう。その点、日本が加われば、そうした側面を打ち消すこともできる訳で、そういった趣旨の発言もあった。

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2017年08月13日Sun [06:07] シリア  

シリア難民

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難民同行ものは一ジャンルとして確立されている感もあるのだが、やはり映像と違って、紙のそれも翻訳だと臨場感がイマイチ。「ガーディアン」初の移民専門記者とのことだが、本人に移民背景がある訳では無いようだ。白人が同行することにより、シリア人が検問されることなく、EU内を移動できたというのはあるかもしれんが、それが目的だとみられると、支障があるから、特にメリットは無かったとしている。立場としてはポリコレで、難民受け入れを拒否する政府は恥を知れなどと言っている。リビアの話があるのだが、高所得国としてリビアからの難民は送り返されることになっているのだが、リビアから来た他のアフリカ諸国出身者は奴隷に近い貧困層なのだという。カダフィ時代はリビアがアフリカ人の出稼ぎ先になっていたが、統一アフリカ大統領を自認したカダフィの下でも、黒人は差別されていたことは窺わせる。そうした観点から行けば、ヨーロッパ以外に身の保全はできないといことになるが、経済難民でないということを証明させることは事実上不可能であろう。

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2017年07月08日Sat [05:23] シリア  

シリア情勢

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元駐シリア大使や重信メイほどではないが、アサドを絶対悪と見なさないので、ジャーナリスト界隈には批判されているみたいだが、ダマスカスで公的に生活していれば、アサドが独裁者であるとに異存はなくとも、西洋化された狂信者ではないというところは評価せざるを得ないのかもしれん。報道や宗教や運動の人たちは当然、「迫害」されているという側にコミットする訳で、アサドはサダム・フセインにも等しくなるのだが、隠れアサド派だったアメリカも、トランプでプーチンと歩調を合わせる可能性があるし、ここまでメチャクチャになってしまうと、アサドを殺したところで、イラクの二の舞いより酷い事態になることは確実である。ISも結局、周りが都合よく利用したことによる産物であるし、難民もいつまで人道問題で誤魔化されるのかというのもある。

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2017年06月06日Tue [05:25] シリア  

シリアからの叫び

シリアからの叫び (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズII-15)シリアからの叫び (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズII-15)
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最近読んだ亜紀の洋物ノンフィクションの中ではあまり面白くない方。アメリカ人女性ということもあるのだろうが、女性、キリスト教にばかり肩入れしている感じ。それも需要と供給なのだから、その辺を描けて、かつポリコレに抵触しない限りにおいては、あちらでは評価されるのではなかろうか。戦場においては拷問もレイプも陳腐化してしまうので、同情より共感を覚えるような物語が欲しい。

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