2016年05月11日Wed [02:54] サウジアラビア  

写真で見る日サ友好60年の歩み

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写真で見る日サ友好60年の歩み


これも日本サウディアラビア協会の本。「日サ友好」というのも新鮮な響き。サントメプリンシペだと「日サン」なのかな。「youどう」で在日サントメ人は一人大阪教育大学にいるって、やっていたけど、在日サウジ人留学生600人というのは改めて意外である。古の「ルックイースト」的意味もあるのだろうけど、別にどこに留学しようが、帰国して食うに困ることはないのだから、「欧米以外」も経験しておきたいというのはあるか。日本留学組は外交官などにも多いらしい。誰々が誰々に謁見みたいな写真ばあkりだけど、それこそがサウジでアラビアである。

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2016年04月19日Tue [03:24] サウジアラビア  

サウジアラビア大使が見た日本

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サウジアラビア大使が見た日本

日本サウディアラビア協会の日本サウディアラビア友好ファハド基金によって出版された本とのこと。ISBNは無いがハードカバーの日亜両文版。協会は「サウディ」表記で、大使館は「サウジ」表記が正文の様だ。関係各所とアラブ世界に配布されたものだろう。著者の元大使は1963年に駐日大使館に赴任し、98年から01年まで大使を務め、日本滞在は通算9年とのこと。娘に語る様なスタイルなのだが、やはり1963年のオリンピック前夜の東京の話が興味深い。日本に来て生まれて初めて砂糖の入っていないお茶を飲んだり、スイカに塩をかけて食べたとも。ただ、食べ物には意外に困った様子はなく、スペイン在勤時代はバールでくつろぐのが日課だったみたいだし、その辺は外交官的に臨機応変のかもしれない。日本にサウジ人留学生が数百人もいるというのも意外だが、これは別に日本の技術を学ぼうとか、日本語熱があるとかではなく、留学費用も滞在費も国が出してくれるので、欧米と違う国も行ってみるかといった感じではなかろうか。サウジの方針として、欧米偏重にならぬようにバランスをとっていることもあるかもしれんが。

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2014年06月28日Sat [00:54] サウジアラビア  

少女は自転車にのって

映画
少女は自転車にのって [DVD]少女は自転車にのって [DVD]

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文芸座

サウジアラビア国内では公開できたのかと思ったら、国内には映画館は無いのか。

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2014年06月08日Sun [01:52] サウジアラビア  

サウディアラビア

aasauji.jpgサウディアラビア―二聖都の守護者 (イスラームを知る)
森 伸生

山川出版社 2014-04
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山川の「イスラームを知る」ブックレット。ちょっと刊行の間隔が空いたのは激動する情勢に修正作業があったからなのかな。「アラブ諸国の民主化ー2011年政変の課題」というのはいつ出るんだろう。サウジはその辺上手く乗り切ったと言えるのかもしれんが、国内は平穏でも国外には根強い反体制組織や、アルカイダ兵士となる者も依然として多いので予断を許さない。メッカの守護者という権威がどれだけイスラム世界で通用しているのか分からんが、多くの場合はそれよりも経済的見地から関係を保とうとしているのではなかろうか。

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サウジアラビアでマッシャアラー! 嫁いでみたアラブの国の不思議体験サウジアラビアでマッシャアラー! 嫁いでみたアラブの国の不思議体験
ファーティマ松本 なみへい

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前にも一冊読んだけど、今年創業の版元。自費ものではないのか。サウジの国際妻話だが、19で結婚して、子ども7人生んで、ダンナは第二夫人有りか。サウジ人としては標準家庭だろうが、日本人妻としては現地化ケースかもしれん。ただ、サウジ人の国際結婚は原則禁止で、第二夫人ならOKらしいので、サウジ在住の日本人妻の実態はよく分からんな。著者の知っている日本人妻もダンナは米国人で、サウジ社会にはいない様だ。ということで、立派なイスラム妻になるべく、努力していることはイスラム教の教えを日本人に伝え様としていることで分かるのだが、宗教パート以外の箇所を読む限り、誰もイスラム教などに改宗したいと思わないだろうし、サウジアラビアで生活したり、サウジ人と結婚したいと思わないだろうな。その意味では、先日読んだUAE人の妻の本と好対照なのだが、外国人が王様に帰順を迫られるUAEよりもサウジの方が緩いのかな。UEAの妻の人は日本でのキャリアを捨てたという手前から、勝ち組意識がちょっと感じられたけど、こちらのサウジ人の妻の方は高卒後、アメリカで出会ってすぐ結婚。紆余曲折はあったみたいだが、それほど気負いは無く、疑問を感じながらもあるがままに生きるといった感じで好感は持てる。

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2011年11月18日Fri [00:41] サウジアラビア | 本・雑誌 |読書メモ  

メッカ事件

メッカ事件 イスラーム・聖地・石油メッカ事件 イスラーム・聖地・石油
中川 和夫

文芸社 2011-10-01
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1979年に起こったメッカ事件についてはなかなかいいテキストが無いなとは思っていたのだが、30年以上の歳月が過ぎてなんとその入門書兼決定版みたいな本が出た。事件に関与したわけでもないが、事件に全く関係ない訳でもないオサマ・ビン。ラディンが殺害されたからということでもないのは、文芸社からということでも分かるのだが、文芸社らしからぶハードカバー、高紙質、そして著者は事件当時にJICAサウジアラビア事務所長だったというアラビストとくれば、正に「らしくない本」である。ということで、このブログで★1が定番の文芸社本にあって初の(たぶん)★3にしたのだが、初心者向けに書いたとのことでイスラームの成り立ちから、サウジ事情まで補足をコラムで繋ぐのも本格的。帰任した80年代に原稿は書き上げたそうだが、諸般の事情というより、勤務上の理由で原稿が30年も眠ってしまっていたのではないだろうか。現在は大学教員、そして家裁の調停員も引退して身辺が自由になった様だが、そうなると文芸社になってしまうのは残念なところ。事件そのものが現在でもタブーなのかどうか分からぬが、当時サウジとしては内密にしたかった様で、アメリカにも協力を頼んだそうだが、アメリカがリークしてしまったのだという。まだ解決していなかったイランの大使館人質事件などがその背景にあったと見られているそうだが、何分、聖地での事件だけに異教徒を入れる訳にはいかず、サウジと米国で「協力」の認識のズレが生じたのかもしれない。結局パキスタン軍が鎮圧に協力することになったそうだが、ヨルダン軍の協力はムハンマドの血筋であるフセイン国王が軍をメッカに居座らせるかもしれないということで、取り止めになったのだとか。サウジとしては歴史の汚点である以上、積極的な宣伝はしていないだろうし、場所が場所だけに、事件がその後の「イスラム過激派」に影響を与えた訳ではなかろう。ただ公然とイスラームのタブーを犯したテロリズムは、その後の自爆攻撃などのタブーも矮小化させてしまった風にも思える。

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現代サウディアラビアのジェンダーと権力―フーコーの権力論に基づく言説分析現代サウディアラビアのジェンダーと権力―フーコーの権力論に基づく言説分析
辻上 奈美江

福村出版 2011-03
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博論。このテーマは男性には困難であるが、女性にも研究環境的に困難であるので、貴重なものかと思う。著者はサウジの日本大使館に現調で出た人らしいが、主にアンケートとネットに頼った調査だった様で、著者の個人的交友関係に基づく話はほとんどない。フーコーの権力論と関連付けるのは苦し紛れな気もするが、それが博論というものなのだろう。たしか日本人女性でも留学でサウジに行っている人が結構いるはずで、内面的、実情的にはそうした立場の人がサウジアラビア人女性についてよく知っているのだろうけど、それはそれでまた書くことには制約があるのかもしれない。第三者的というのも変だが、男性でもなく西洋人の女性でもない著者の立場が自由な部分があるのか、性的にもかなりつっこんだ言及がある。もっともイスラームでは宗教的意味で性がタブー視されている訳ではないので、その辺に関するファトワーが出ているのは自然でもある。片倉もとこら日本人女性らによるサウジアラビア人女性に関する言説を差別され虐げられた存在であるという見方へのアンチテーゼと捉えているのだが、これはサウジ人女性がというよりイスラーム全般を代表した反論ではないかと思う。日本でも、家計を握っているのは女性といった言い方で、しばし欧米的な女性差別の決めつけに対する反証が出るが、まあ誇りある女性であれば、自分の国では女性は差別され、虐げられているなどと西洋人に訴えることはなかろう。

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2009年02月05日Thu [10:24] サウジアラビア | 本・雑誌 |感想  

王様と大統領 

王様と大統領 サウジと米国、白熱の攻防王様と大統領 サウジと米国、白熱の攻防
佐藤陸雄

毎日新聞社 2007-11-16
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この邦題はいいセンスしてると思うが、原題は「THICKER THAN OIL」。『フォーリン・アフェアーズ』を出している「外交問題評議会」にいた人が著者で、それをたまたまワシントンの書店で目にした元毎日記者の「国際塾」主宰者が翻訳したというもの。400ページ超の翻訳モノは結構辛いのだが、かなり秀逸な出来のサウジ現代史になっていて面白かった。アメリカとサウジの関係は、マイケル・ムーアのせいなのか、ブッシュ家の内輪話みたいなものに収斂されがちなのだが、この二国関係が湾岸戦争以前から国際政治の表舞台も裏舞台も動かしていたことが、よく分かる。それまでにサウジが、アメリカの最強のキャッシュ・ディスペンサーとして機能していたことは、90億ドルのトラウマから未だ抜け出せない日本などは話にならないバラマキぶりからも覗える。とはいえ、イギリスも、ナセルも、ホメイニも、カダフィも、サダム・フセインも、アメリカの力無しでは、その挑戦を退けることは不可能だったろう。アメリカの代理としてかつては台湾、韓国、コントラから、ムジャヒディン、UNITAまで世界中の「反共勢力」に膨大な援助を送り続けたのも、アメリカと持ちつ持たれつの関係があったことに加え、「反共」という国是が有効だった時代の税金みたいなものなのだが、冷戦が終結しすると、アメリカはソ連の援助もサウジに肩代わりさせるのから、アメの極悪商人ぶりも徹底している。日本も腐れ縁でロシアにカネをふんだくられたのだが、湾岸戦争の時、ゴルビーは40億ドルの無心をアメリカ経由でサウジに無心したらしい。さすがにサウジがソ連の余剰ハムを買ってポーランドに供与させるという企みは、駐サウジ米大使が、豚肉を買わすのだけは、よしてくれと頼んで破談になった様だが、タチの悪い友人との縁を切れないのは、アメリカもサウジも同じということである。そのしっぺ返しが、9.11以降にまたやってくるのだが、こうなると、ビン・ラディン・カードは、反体制カード、人権カード同様、アメリカが糸を引いているのではないかという気もしてくる。原油が高騰したお陰でロシアもひとり立ち出来たし、サウジから武器の代金も回収できるというものだ。次の戦争はスーダン辺りになるんだろうが、ここもサウジの使い勝手がよさそうだね。

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サウジアラビアを知るための65章 (エリア・スタディーズ 64)サウジアラビアを知るための65章 (エリア・スタディーズ 64)
(2007/07)
中村 覚

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いよいよ佳境に入ってきた「知るための」だが、石油の上に寝て暮らす富豪だけではなく、明石的な国の主人公である「人民」が存在するということで、サウジアラビア編が登場。しかし、どれだけ「意外」なところを知ることが出来るかということを評価の基準とすれば、これはかなり出来が良い一書でと言えよう。サウジの場合、国が閉ざされた部分と開放された部分のコントラストが激しいので、どうしても一面的な見方に終始してしまうものだが、こういう国こそオールラウンドである「知るための」の威力が発揮される。農業や自然については石油より多く章を割いており、この辺にも最近の「脱石油戦略」が他の湾岸諸国の様な商業主義的なものにならないところを窺わせる。そうした面はサウジのイズラーム金融事情などでも説明される。また、中東最大の「親米国家」でありながら、最大のテロリスト排出国であるというのも一面的な見方である訳だが、労働人口の半分以上を外国人が占めながら、サウジアラビア人の実質失業率は30%というのも意味深い。その労働事情も、官営セクターが中心で、公務員の平均的な労働時間が一日2時間というのでは、週刊新潮も真っ青ではなかろうか。そこにテロリストの芽が生まれると言えば話は早いが、それは働きたくても職がないからではなく、労働に価値感を置けないシステムになっているからであろう。しかし、分配社会がここまで発達すると、「世界で唯一成功した社会主義国家日本」同様、その分配システムが崩れる不安が国民を襲っているのかもしれない。その点、日本人が農民に戻れないのと同じく、サウジ人も遊牧民には戻れない(もっともサウジ人の多くは元々、定着民だったらしい)のだが、日本語弁論大会でサウジ人学生が披露したという「富士山と対話した」話は示唆に富む。サウジにはそれでも「神」という頼るべき存在があるのだ。果たして日本人は「砂漠」と対話することができるのだろうか。

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2008年02月08日Fri [01:45] サウジアラビア | 本・雑誌 |読書メモ  

不思議探検サウジアラビア 

不思議探検サウジアラビア―砂漠とコーランと王族2万人の国にようこそ不思議探検サウジアラビア―砂漠とコーランと王族2万人の国にようこそ
(2006/12)
郡司 みさお

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この前、同じ様な本を読んだと思ったのだが、こちらはDVD付き。前のはガイドブック色が強かったが、今度の専門のイラストも多く盛り込んだ、生活エッセイといった感じ。発売時期もあまり変わらないので、もしかしたら、先の本からカットされたもので、もう一冊作ったのかもしれない。サウジアラムコの招待取材旅行を素にしたことは前著と同様なのだが、習慣、しきたりの紹介に力を入れており、観光客は増やしたい、でも、文化伝統は維持したいという、サウジ側からの要請があったのかもしれない。サウジ人の高い日本評価とセットになっているので、決して文化押し付けではないことも明確にしようとしている。前著でもそんなことを書いていたのだが、サウジ人の生活水準の高さが日本人にとって、人間関係を築く上で非常にラクだというのは実感がこもっている様に感じた。それは要するに「発展途上国」でイヤな思いをするのは、突き詰めてみればカネの問題ということなのだろう。かつて日本にも外国人はお金持ちという時代があったのだが、サウジ人にとって外国人は貧しい出稼ぎか、自分たちと同等の出稼ぎかに二極化されている様だ。日本に対する評価が高いのは、非西欧の先進国であったり、工業製品の高評価、米国に戦争を挑んだ歴史などにも起因しているのだろうが、日本がサウジに単純労働者の派遣をしたことがないということも大きいのではなかろうか。韓国や中国はその点、サウジ人に出稼ぎ労働者のイメージが払拭できないのもしれない(とはいえ日本と中国、韓国の区別が付く人はそう多くないかも)。さて、おまけのDVDなのだが、つまらんイメージ画像がちらっとだけ。どうせなら本文で紹介されている、鑑賞したサウジ人が涙したという日本サウジ架け橋物語をDVDで付けてくれれば良かったのに。

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2007年04月16日Mon [10:32] サウジアラビア | 本・雑誌 |本の紹介  

恋するサウジ 

恋するサウジ―アラビア最近生活事情 恋するサウジ―アラビア最近生活事情
郡司 みさお (2006/11)
角川学芸出版

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久しぶりのサウジものだけど、「駐妻による駐妻のための駐妻の本」といった感じ。こうした本は、昔はよくあったのだが、海外駐在の大衆化と情報化時代の到来によって淘汰されてきたのだが、サウジという国の特殊性はまだまだこの手の本を必要としているのだろうか。たしかに「北朝鮮以外はどこでも行けるよ」のパスポートの時代でも、日本人に対する(だけではないが)観光ビザを頑として出さなかったのがこの国で、世界スタンプラリーの連中も、バンコク発ヨーロッパ行きのサウジ航空でトランジットしたことにより、訪問国に加えるなんて涙ぐましい努力をしてたりしたもんだ。後にグループツアーなら行ける様になって、早速、「ツアーなら行けるサウジアラビア 」なんて本が出たのだが、どうも去年から個人旅行もほぼ自由化(相変わらず一人旅の女性には敷居が高い様だが)されたとのことで、前出の本に続いて、これも広報代わりの本という役目を担っている様だ。著者は元駐妻で、インテリアデザインが本職でエッセイも書くという人らしい。サウジアラコムの招待で取材旅行したそうだが、オススメレストランとかホテルを電話番号と★評価つきで羅列するという、観光振興としては、あまり期待に沿えた感じではなく、やはり昔とったナントカで、駐妻テクニックの伝授に重心が傾いてしまっている。さすがにパスポート申請からは始めないが、電話局や郵便局に転居届けを出しなさいとかから、荷物の整理、お土産リストまで、この辺も懐かしい香りのする海外本だ。それにしても、サウジの、これまでと180度転換した観光化政策は、石油の枯渇を見越してというより、ますます深刻化するサウジ人失業問題が影響しているのだろう。たしかに国を宣伝する観光産業は、あらゆる分野の労働を外国人に丸投げしていたサウジ人が誇りをもって仕事できる数少ない分野なのかもしれない。

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2005年11月16日Wed [13:57] サウジアラビア | 本・雑誌 |読書メモ  

サウジアラビア 

4004309646サウジアラビア―変わりゆく石油王国
保坂 修司

岩波書店 2005-08
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9.11以降、わりと地味な存在だった中東研究家たちが一躍、お茶の間にお馴染みの顔となったが、イラクプロパーの大野さんや酒井女史に負けず劣らずメディアに登場したのがこの著者。サウジアラビアで政変でもあったら、リヤド現調組の著者は一気にトップの座を奪いそうだが、この本を読むと、その可能性は非常に小さいことが良く分かる。著者は幾つかその理由を挙げているのだが、王族の数が2万人を超え、反対部族が壊滅された中で、王族の中で政治を動かす自民党政治にも似た支配を確立している点は良く知られている。しかし、著者のスタンスとしてはサウジアラビアのマス・イメージを問い直すところにある様で、いきなりスラムの存在や、「ワッハーブ派」が実は「ワッハーブ派とされるもの」であることを明かしたりと、興味深い切り口から始まる。運転の禁止に代表される女性「差別」の問題や、外国人が圧倒する就労人口の中で、深刻化する「サウジアラビア人」の失業問題は、事例を多く用いて、その本質に迫っている。また「民主化」がある程度進んでいることも明らかにしており、前回の選挙は別にサウジ初の選挙という訳でもなかったらしい。「民主化」によってリベラルが後退して、逆に強硬派の影響力が強まったというのは興味深い。また、ムスリム同胞団系が教員として多く入り込み、サウジの教育に影響を与えていたとは意外だ。その教科書の内容はトンデモないもので、オサマ・ビン・ラディンもここから始まったのかもしれない。ただ、他国の教科書に圧力をかけて政治カードとする様な特殊な文化は、この辺にはない様だ。

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