世界読書旅
ここ数年に読んだ海外関連本の感想など
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■ サウジアラビアを知るための65章
2008年05月30日 (金) 01:46 * 編集 *
サウジアラビアを知るための65章 (エリア・スタディーズ 64)サウジアラビアを知るための65章 (エリア・スタディーズ 64)
(2007/07)
中村 覚

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いよいよ佳境に入ってきた「知るための」だが、石油の上に寝て暮らす富豪だけではなく、明石的な国の主人公である「人民」が存在するということで、サウジアラビア編が登場。しかし、どれだけ「意外」なところを知ることが出来るかということを評価の基準とすれば、これはかなり出来が良い一書でと言えよう。サウジの場合、国が閉ざされた部分と開放された部分のコントラストが激しいので、どうしても一面的な見方に終始してしまうものだが、こういう国こそオールラウンドである「知るための」の威力が発揮される。農業や自然については石油より多く章を割いており、この辺にも最近の「脱石油戦略」が他の湾岸諸国の様な商業主義的なものにならないところを窺わせる。そうした面はサウジのイズラーム金融事情などでも説明される。また、中東最大の「親米国家」でありながら、最大のテロリスト排出国であるというのも一面的な見方である訳だが、労働人口の半分以上を外国人が占めながら、サウジアラビア人の実質失業率は30%というのも意味深い。その労働事情も、官営セクターが中心で、公務員の平均的な労働時間が一日2時間というのでは、週刊新潮も真っ青ではなかろうか。そこにテロリストの芽が生まれると言えば話は早いが、それは働きたくても職がないからではなく、労働に価値感を置けないシステムになっているからであろう。しかし、分配社会がここまで発達すると、「世界で唯一成功した社会主義国家日本」同様、その分配システムが崩れる不安が国民を襲っているのかもしれない。その点、日本人が農民に戻れないのと同じく、サウジ人も遊牧民には戻れない(もっともサウジ人の多くは元々、定着民だったらしい)のだが、日本語弁論大会でサウジ人学生が披露したという「富士山と対話した」話は示唆に富む。サウジにはそれでも「神」という頼るべき存在があるのだ。果たして日本人は「砂漠」と対話することができるのだろうか。
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■ 不思議探検サウジアラビア 
2008年02月08日 (金) 01:45 * 編集 *
不思議探検サウジアラビア―砂漠とコーランと王族2万人の国にようこそ不思議探検サウジアラビア―砂漠とコーランと王族2万人の国にようこそ
(2006/12)
郡司 みさお

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この前、同じ様な本を読んだと思ったのだが、こちらはDVD付き。前のはガイドブック色が強かったが、今度の専門のイラストも多く盛り込んだ、生活エッセイといった感じ。発売時期もあまり変わらないので、もしかしたら、先の本からカットされたもので、もう一冊作ったのかもしれない。サウジアラムコの招待取材旅行を素にしたことは前著と同様なのだが、習慣、しきたりの紹介に力を入れており、観光客は増やしたい、でも、文化伝統は維持したいという、サウジ側からの要請があったのかもしれない。サウジ人の高い日本評価とセットになっているので、決して文化押し付けではないことも明確にしようとしている。前著でもそんなことを書いていたのだが、サウジ人の生活水準の高さが日本人にとって、人間関係を築く上で非常にラクだというのは実感がこもっている様に感じた。それは要するに「発展途上国」でイヤな思いをするのは、突き詰めてみればカネの問題ということなのだろう。かつて日本にも外国人はお金持ちという時代があったのだが、サウジ人にとって外国人は貧しい出稼ぎか、自分たちと同等の出稼ぎかに二極化されている様だ。日本に対する評価が高いのは、非西欧の先進国であったり、工業製品の高評価、米国に戦争を挑んだ歴史などにも起因しているのだろうが、日本がサウジに単純労働者の派遣をしたことがないということも大きいのではなかろうか。韓国や中国はその点、サウジ人に出稼ぎ労働者のイメージが払拭できないのもしれない(とはいえ日本と中国、韓国の区別が付く人はそう多くないかも)。さて、おまけのDVDなのだが、つまらんイメージ画像がちらっとだけ。どうせなら本文で紹介されている、鑑賞したサウジ人が涙したという日本サウジ架け橋物語をDVDで付けてくれれば良かったのに。
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■ 恋するサウジ 
2007年04月16日 (月) 10:32 * 編集 *
恋するサウジ―アラビア最近生活事情 恋するサウジ―アラビア最近生活事情
郡司 みさお (2006/11)
角川学芸出版

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久しぶりのサウジものだけど、「駐妻による駐妻のための駐妻の本」といった感じ。こうした本は、昔はよくあったのだが、海外駐在の大衆化と情報化時代の到来によって淘汰されてきたのだが、サウジという国の特殊性はまだまだこの手の本を必要としているのだろうか。たしかに「北朝鮮以外はどこでも行けるよ」のパスポートの時代でも、日本人に対する(だけではないが)観光ビザを頑として出さなかったのがこの国で、世界スタンプラリーの連中も、バンコク発ヨーロッパ行きのサウジ航空でトランジットしたことにより、訪問国に加えるなんて涙ぐましい努力をしてたりしたもんだ。後にグループツアーなら行ける様になって、早速、「ツアーなら行けるサウジアラビア 」なんて本が出たのだが、どうも去年から個人旅行もほぼ自由化(相変わらず一人旅の女性には敷居が高い様だが)されたとのことで、前出の本に続いて、これも広報代わりの本という役目を担っている様だ。著者は元駐妻で、インテリアデザインが本職でエッセイも書くという人らしい。サウジアラコムの招待で取材旅行したそうだが、オススメレストランとかホテルを電話番号と★評価つきで羅列するという、観光振興としては、あまり期待に沿えた感じではなく、やはり昔とったナントカで、駐妻テクニックの伝授に重心が傾いてしまっている。さすがにパスポート申請からは始めないが、電話局や郵便局に転居届けを出しなさいとかから、荷物の整理、お土産リストまで、この辺も懐かしい香りのする海外本だ。それにしても、サウジの、これまでと180度転換した観光化政策は、石油の枯渇を見越してというより、ますます深刻化するサウジ人失業問題が影響しているのだろう。たしかに国を宣伝する観光産業は、あらゆる分野の労働を外国人に丸投げしていたサウジ人が誇りをもって仕事できる数少ない分野なのかもしれない。

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■ サウジアラビア 
2005年11月16日 (水) 13:57 * 編集 *
4004309646サウジアラビア―変わりゆく石油王国
保坂 修司

岩波書店 2005-08
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9.11以降、わりと地味な存在だった中東研究家たちが一躍、お茶の間にお馴染みの顔となったが、イラクプロパーの大野さんや酒井女史に負けず劣らずメディアに登場したのがこの著者。サウジアラビアで政変でもあったら、リヤド現調組の著者は一気にトップの座を奪いそうだが、この本を読むと、その可能性は非常に小さいことが良く分かる。著者は幾つかその理由を挙げているのだが、王族の数が2万人を超え、反対部族が壊滅された中で、王族の中で政治を動かす自民党政治にも似た支配を確立している点は良く知られている。しかし、著者のスタンスとしてはサウジアラビアのマス・イメージを問い直すところにある様で、いきなりスラムの存在や、「ワッハーブ派」が実は「ワッハーブ派とされるもの」であることを明かしたりと、興味深い切り口から始まる。運転の禁止に代表される女性「差別」の問題や、外国人が圧倒する就労人口の中で、深刻化する「サウジアラビア人」の失業問題は、事例を多く用いて、その本質に迫っている。また「民主化」がある程度進んでいることも明らかにしており、前回の選挙は別にサウジ初の選挙という訳でもなかったらしい。「民主化」によってリベラルが後退して、逆に強硬派の影響力が強まったというのは興味深い。また、ムスリム同胞団系が教員として多く入り込み、サウジの教育に影響を与えていたとは意外だ。その教科書の内容はトンデモないもので、オサマ・ビン・ラディンもここから始まったのかもしれない。ただ、他国の教科書に圧力をかけて政治カードとする様な特殊な文化は、この辺にはない様だ。
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■ サウジアラビア 中東の鍵を握る王国
2005年08月03日 (水) 11:31 * 編集 *
4087202747サウジアラビア中東の鍵を握る王国
アントワーヌ・バスブース

集英社 2004-12
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サウジアラビアという国はアラブ世界で、どの様に捉えられているのだろうか。女性の運転禁止とか、顎髭を伸ばさなくはならないといった、ワッハーブ主義の教義を奇妙だと思うのは、あくまでも異教徒のまなざしなのだろうか。
この本の著者がレバノン人なのかフランス人なのか、あるいは両方なのかよく分からないが、この「アラブ世界の専門家」は現在のサウジアラビア体制には大きな疑問を持っている。それはサウード家の建国神話、圧政、米国との関係、王族の堕落、更にはワッハーブとイスラームの整合性にまで及ぶ。いわゆる「イスラム原理主義」に近いワッハーブに、多くのアラブ人が危機感を持っているのは事実の様だ。一方、世俗的な法律ではなく、シャーリアが統治する宗教国家の姿もまた、多くのアラブ人が理想とするところだ。そうしたジレンマにつけ込み、オイルマネーを武器に、王族の権力防衛に勤しんでいるのがサウジアラビアという国なのだろうか。
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■ サウジから世界が見える
2005年06月30日 (木) 15:20 * 編集 *
sauji.jpg
サウジから世界が見える―モスレムと共に23年
東藤 覚

本の泉社 2004-07
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こりゃまた豪快なサウジ体制翼賛本。
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■ ツアーなら行けるサウジアラビア
2005年05月19日 (木) 13:29 * 編集 *
ツアーなら行ける!サウジアラビア
六車 俊範
成山堂書店 (2003/02)
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タイトル通りの旅行記。今ツアーでしか行けない国って北朝鮮とここくらいか。(ブータンは一応可、ソマリアは命がいらなければ可)
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