世界読書旅
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■ 父さんの銃 
2008年02月20日 (水) 00:46 * 編集 *
父さんの銃父さんの銃
(2007/06)
ヒネル・サレーム

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フランス在住クルド人映画監督の自伝的小説とのこと。70年代、フセイン政権誕生前後のイラク北部クルド地区での少年時代を綴っているのだが、日常の中に「戦い」があるというのはこういうことなんだろうとは思った。しかし、民族という大儀と、分断を固定化してしまう様な陣取り合戦の矛盾は、関係各国の介入の口実に利用される結果になってしまっており、精神的な統治装置である「民族」は、権力的な統治装置である「国家」に勝るものではないという結論の証左にもなろう。その戦いがどれだけ「正義」に基づくものであっても、その「正義」が絶対的普遍になることは難しい。「正義」が「平和」の仮面を被ってしまうこと自体が矛盾であることは自覚せねばならない。その意味では、14歳で祖国を脱出し、イタリアで絵を描きながら、フランスで映画監督になった著者の後半生の方が興味があるのだが、著者としては手に入れた「平和」と、少年時代に渇望していた「平和」との落差の穴を埋めるような仕事なのかもしれない。
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■ レイラ・ザーナ 
2007年06月27日 (水) 09:35 * 編集 *
レイラ・ザーナ―クルド人女性国会議員の闘い レイラ・ザーナ―クルド人女性国会議員の闘い
中川 喜与志、武田 歩 他 (2005/12/10)
新泉社

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クルド問題に熱心な新泉社がクルド学叢書の第一弾として放ったのが、レイラ・ザーナの啓蒙本。レイラさんは現在、無事釈放されてる様で、運動本としての役割は終了してしまったのだが、編者である「レイラ本チーム」にとってはそれでメデタシメデタシという訳にもいかない様だ。こうした「不当にも獄中にある闘士」を英雄として、国際的連帯を以て解放を訴える式の本は何か懐かしいものも感じるのだが、その不当なことをしているのが「軍事独裁政権」であり、「反共国家」であり、「親米国家」であるというのが、かつての定式であった。そこにCIAの陰を匂わすところがミソとなるのだが、「反共国家」なんてものがてんで意味をなさなくなってしまった現在、民主主義だろうが、社会主義だろうが、宗教国家だろうが、等しく(西洋基準の)人権蹂躙には厳しく当たるというEU式の人権が新たな定式として認識されつつある。その意味ではEU加盟を至上命題とするトルコという国の立場上、非常に苦しいところになるので、「山岳トルコ人」式の国民国家の神話は対外的にはもちろん国内的にも封印しているらしい。そしたら今度は「アルメニア人大虐殺」を持ち出されて、EUもえげつないというか、元々、世界三大中華思想の国であるトルコを従順化させることにあの手この手を使ってくる。まあEU内にアルメニアカードもクルドカードも豊富に抱えているから致し方ない部分もあるのだけど、逆に言えば、世俗国家のトルコをヨーロッパ化させることで西風東圧しようという意図も感じる。トルコの中央アジア進出も汎トルコ主義という文脈で見られることが多かったが、「イスラム原理主義」の進出に対抗する西欧の先兵という風にも捉えることができよう。まあそれはそれとして、「東アジア共同体」推進派の皆様はこの手の問題は絶対に触れられないよね。なんせEUとは逆の基準を標準にしようとしている訳だから。70年前の日本に対する糾弾も結構だけど、現在、「国際的連帯」を必要としている獄中にある人たちが、「東アジア」に何人いるかくらい少しは考えてほしいものだ。

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■ 難民を追いつめる国
2005年12月19日 (月) 14:19 * 編集 *
4846105113難民を追いつめる国―クルド難民座り込みが訴えたもの
クルド人難民二家族を支援する会

緑風出版 2005-07
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この本は最初から最後まで違和感しか残らない。まあ出版社からして拉致に疑問を呈し、脱北者問題にはダンマリの北朝鮮擁護本を多く出している人権二枚舌のところだから、このタイトルはまるで出来過ぎたジョークの様だ。それはそれとして、この本は例の国連大学前に二ヶ月以上も座り込みを続けたクルド人家族を支援した人たちが書いたもの。誤解の無い様に先に記すと、私は移民経験者であり、難民及び移民を積極的に日本が受け入れる事には賛成の立場である。しかし、この家族のやり方はとても順当であるとは思われない。実際問題、多くの在日クルド人はこれに反対し、参加しないばかりか、敵対的であったという。それにはクルド人内部の複雑な事情も存在した訳だが、ぶっちゃげた話、家族とともに滞在し、クルド問題を訴えるより、日本に抗議する事に熱心なこの人たちを政治難民とするには無理があろう。それは本人も、入管も、トルコ側も実は皆了解している事なのだ。そこに「可哀そう」とか「何か燃える事がしたい」とか、或は「反体制なら何でも良し」と感じた人たちが、そうした行動に出た理由を検証する事もなく、「運動」を支えたというのが実状であろう。日本の難民受け入れ体制に問題があるのは事実として、入管職員に毒づいたり、法務省の看板に「法無省」とか貼付けて悦に入ってる人たちをこれから日本社会の一員として受け入れるかどうかは、国民の総意に委ねられるべきだ。
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■ 新月の夜が明けるとき
2005年11月25日 (金) 02:45 * 編集 *
4787703129新月の夜が明けるとき―北クルディスタンの人びと
中島 由佳利

新泉社 2003-12
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うーん、どうも前出の松浦さんの二番煎じっぽい。出版社も同じだし、どっちが評判良かったのかな?
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■ クルド人 もうひとつの中東問題
2005年07月26日 (火) 23:12 * 編集 *
408720149Xクルド人もうひとつの中東問題
川上 洋一

集英社 2002-07
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入門編。イラク情勢の変化以外は、まだ賞味期限があると思う。
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■ クルドの肖像
2005年06月21日 (火) 02:41 * 編集 *
488202859Xクルドの肖像―もうひとつのイラク戦争
朝日新聞「クルドの肖像」取材班

彩流社 2003-12
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朝日新聞連載もの。朝日を購読してない私は途切れ途切れに読んだが、ようやく話が繋がった。
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■ クルディスタンを訪ねて
2005年06月02日 (木) 23:38 * 編集 *
クルディスタンを訪ねて―トルコに暮らす国なき民
松浦 範子
新泉社 (2003/03)
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なんとも初々しいクルド紀行。女性のイスラム圏の旅行はトクする面と不便な面があるけど、この旅行はだいぶトクした様。
★★
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