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2021年03月08日Mon [17:14] メキシコ  

21世紀のメキシコ革命 



博論ものだが、書籍化で大幅に読み物的にリライトしたらしい。メキシコの壁画運動は左翼芸術の原点でもあるのだが、そのルネサンスとしてオアハカのストリートアートを位置付けているのか。21世紀のメキシコ革命はより先住民性を前面に出したものになるのもリベラル全盛時代の趨勢というより、そこに国家の拠り所を求める必然性が隣国との関係、麻薬戦争、新自由主義の弊害で再度生じてきたからなのかもしれん。其の実、サパティスタ運動に欠けていたのも先住民性であって、マルコスも先住民ではなかったのだが、先住民性と政治性、軍事性の親和性は後者が外来文化である以上、併せ持つことには矛盾が生ずる。芸術もある意味、外来文化であるのだが、先住民文化と西洋文化或いはメスティーソ文化との混合が図りやすい、つまりは後者から前者にアプローチできるベクトルがある。日本人の版画家がそうした結合文化にコミットするのもやはり良いアクセントとして機能したのだろう。

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2021年01月15日Fri [02:22] メキシコ  

インディオの村通い40年 



岩波ブックレットだが、東京新聞に連載したものだという。よく分らんけど、最後の紙面に著名人が短文コラムを書いているやつかな。広河隆一が書いていた様な覚えもあるのだが、こちらはメキシコ専門の文化人類学者なので、特にそういう界隈にいるということでもない。何でも娘さんを闘病の末、早くに亡くし、その際に東京新聞が記事を出していたそうで、その辺の付き合いの様だ。ということで、インディオの村がタイトルになっているが、娘さんの話や自身の病気の話とか、ただでさえ紙幅が無いブックレットに詰め込んでいるから、何がテーマなのかよく分らん様になった。早逝したアボリジニ研究者(保苅実)とも接点があったみたいで、テーマは生と死であろうか。まあその辺メキシコ的ではあるが。

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2020年12月06日Sun [15:53] メキシコ  

メキシコ2018〜19年 



北欧教の新評論からメキシコ本か。メキシコは別に日本で不当な過小評価を受けているという訳でもないが、日本で一番重要な扱いを受けているアメリカに於いて、事実上、最重要国に位置付けられているメキシコの影響力を考えれば、メキシコ本もアメリカ本の十分の一くらいは出ても良かろう。と言いながらも、メキシコの新政権については全くフォローしておらず、アムロ政権といった日本人受けしそう現政権のネーミングも承知していなかった。私などは未だにPRIの頭なのだが、今は新自由主義、保守、左派の三つ巴の状況で、そこに暴力の付け入る隙があるのかもしれん。自民党一党政治が国内の安定と成長を担保した様な状況がメキシコでも続いてきたフシはあるのだが、政治家の椅子分配にせずに、大統領のトップダウンで専門家を任命するという閣僚人事にも一長一短がある様にも思える。日本の民主党もその辺、徹底すればまた違ったのだろうが、いかんせん議院内閣制の枠内ではできることにも限度がある。

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2020年11月25日Wed [18:41] メキシコ  

メキシコ・地人巡礼 



宗教ものでも、歴史ものでもなく、まさかの反原発運動ものだった。版元もその筋ではあるのだが、そうした色を意図的に排除して、旅ものに仕上げた風にも思える。著者は海外技術者研究協会元職員ということで、現役時代は海外研修生の受け入れ担当であったらしい。ただ、それは70年代の話みたいで、当時は国費受け入れ研修生とかで、最近の暗黒民間研修生制度はまだ始まっていなかったと思われる。メキシコから70年代にも何人も来ていたみたいで、その時の研修生を訪ねる旅でもあるのだが、70代になっている人などもいる様だ。退職後かに運動に携わることになったみたいだが、PARCなどに所属したみたいで、政治系ではなく、勉強系の人らしい。この旅は各地で「フクシマ」を講演するというものだったそうだが、メキシコクラスの国になると、そうした市民団体も数多くあるみたいあで、受け入れ先には事欠かなかった様だ。あとは日墨交流協会経由での日系人や日本関係のメキシコ人などとの交流話。其の実、交流話が9.5で、原発は0.5程度。元技術研究生の原発は必要だという声も論評抜きで取り上げている。

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2020年07月04日Sat [23:42] メキシコ  

メキシコの21世紀 



JETRO本はハードカバー本が無かったんだけど、こちらはアジ研プロパーの方の本。「双書」表記も最近はあまり見かけないが、この研究双書は累計637もの歴史があるのか。アジ研のテリトリーは昔風ではAAAなので、ラテンアメリカも入るのだが、地域研究界的にはメキシコは北米になっているんかな。経済的にはNAFTAであり、OECDでもあるのだが、発展途上国枠から卒業という訳にはいかんか。「メキシコの21世紀」の中身はほぼ途上国のソレではあるのだが、アグアスカリエンテスやグアナフアトの自動車産業のトピックは先進工業国モデルではある。一方で、所謂、麻薬戦争、サパティスタ、インフォーマルセクターに関するトピックは第三世界の中でもより深刻な部類であるのだが、警察の機能不全にる自警団の台頭は今のANTIFA問題とも関わってくる注目トピックである。自警団も麻薬組織が組織するケースが多々あり、そこで行われる治安がどの様なものであるかはニュースの通りである。

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2019年12月04日Wed [13:22] メキシコ  

黒沼ユリ子  ヴァイオリンで世界から学ぶ



平凡社の「のこす言葉」というシリーズなのか。一瞬、黒沼さんが亡くなったのかと思ったのだが、シリーズ10冊で亡くなったのは第一弾の金子兜太だけか。 もうすぐ99歳の野見山暁治をはじめ、90代、80代の人ばかりだが、黒沼ユリ子は最年少の79歳。7年前に帰国していたのも知らんかったが、今は御宿にいるのか。79年のうち日本での生活は3分の1もないみたいで、大まかにいってチェコとメキシコの人。メキシコ人の元ダンとはチェコで出会ったそうだだが、離婚後は日本人がパートナーであったのか。共産主義時代のチェコで優遇されていた外国人留学生がチェコ人に嫌われていたというのは分かるのだが、それも幾分に人種差別要素が大きそう。サッカーでは旧東欧圏の黒人選手差別が問題になっているのだが、そういえば、ジーコ時代にハンガリー遠征した日本代表の三都主が何でも無いプレーでブーイングを浴びていたのを思い出した。他の日本人選手には無かったので、明らかな人種差別なのだが、中国の大学で六四の前にアフリカ人留学生差別デモが行われたことを覚えている人はいるだろうか。日本でもメキシコ人のダンナが差別されたので、メキシコに移ったそうだが、この時代は色々とナチュラルでそういう事があった訳である。と色々と差別話があるのだが、メキシコでアジア人差別が無かったなどとは言わせない。本の趣旨上か、出版社の趣旨上、それは載せられなかったのかもしれんが。

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2019年05月04日Sat [19:39] メキシコ  

チカーノとは何か



チカーノはメキシコを内包した言葉なので、ヒスパニックとかラティーノとは違う、wikiを見ると、チワワのメキシコ人という語源が出ているが、メヒカーノのアメリカ風発音メキシカーノの語尾をスペイン語で表したというのが的を射ている様な気がする。そんなこんなで、チカーノの意味もよく知られていない日本でこのタイトルは有効かもしれんが、内容は既出論文集であり、チカーノとは何かを説明したものではない。今福龍太に師事してチカーノ探求を続けている研究者とのことだが、突き詰めた結果、啓蒙が二の次になってしまった感も。

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2019年01月02日Wed [04:04] メキシコ  

標的:麻薬王エル・チャポ



知らんかったが、ハーレクインはハーパーコリンズの傘下になったのだが、ハーバーコリンズ・ジャパンはハーレクインの日本法人を改称した版元なのか。ノンフィクションであるが、実質ノベライズみたいなものであろう。著者の麻薬取締官は実在していたとしても特定される可能性がある訳だから、相当デフォルメした形かと思われる。セックス以外に趣味が無いような描き方をされている麻薬王だが、パブロ・エスコバルにしても悪魔化されたイメージを凡庸化することで、人々の恐怖心を取り除くという作用になるのだろう。

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2018年10月26日Fri [02:13] メキシコ  

ブラセロ・プログラムをめぐる米墨関係



博論もの。このテーマはインサイダー研究者が山といるだろうし、移民関係から労働関係、外交問題まで網羅し、トランプ時代になってまたホットな話になっているので、研究は幾らでもあるだろうと思ったら、そんな様なことも書いてあった。とりあえず、現在の歯なしは扱わない。歴史的解釈に焦点を絞っている。とはいえ、アメリカの農業がメキシコ人労働者に依存していることは今も変わらない話である。脱メキシコでジャマイカなどともプログラムを締結したものの、やはりメキシコ人が効率が良いのだろう。メキシコ人は白人に分類されるという前提であったのだが、差別の問題はやはり外交問題として提議されてきた。アメリカ人労働者とは競合しない関係であっても、労働者の権利は競合する。反移民の思想にはその種のルサンチマンが常に付きまとう。

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2018年03月28日Wed [04:39] メキシコ  

60歳からの外国語修行

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アメリカ文学者にとっては、スペイン語が皆目分からんと、仕事にならない時代にはなっているか。そこで老体にムチを打ってではなく、楽しくメキシコでホームステイしながら語学留学なのだが、実は海外の語学学校にいる日本人男性はこの年代が結構いる。定年退職に自分探しというパターンだが、ロングステイの方便であったりもする。例によって、国際色豊かなクラスメートの話になるのだが、メキシコ人の恋人有りが多いのは、それがメキシコに来る理由であって、そうでなければ、アンティグアで十分ということになる。生徒のほとんどが年上でも先生がChicosと呼びかけかけるのは、それが習慣であるとはされているが、スペイン語が出来ない子ども同然という意味合いもある。日本の日本語学校でも、時に生徒に対して子ども相手のような話し方をする先生がおられるが、注意されたし。

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2016年07月30日Sat [01:31] メキシコ  

フリーダ愛と痛み

フリーダ 愛と痛みフリーダ 愛と痛み
石内 都

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ただ「青の家」にある遺品を写したもの。「ひろしま」と同じ手法だが、展示先まで、足を運べない人向けということではなく、遺品が全てを物語るという哲学なのだろう。3週間で100本のネガというから、デジタルではないのだが。70年代から活躍している人みたいなので、写真とはフィルムであるということなのだろう。それ故、フリーダの肖像もその略歴は一切ないのだが、フリーダ自体を知らない人にとっては何のこっちゃとはなるか。まあそんな人は手に取ることもないだろうし、フリーダ本もフリーダ映画も渉猟し、現地も見て来た私でもパラパラめくりが関の山である。

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2016年01月06日Wed [02:00] メキシコ  

フリーダ・カーロ

ちくま評伝シリーズ〈ポルトレ〉フリーダ・カーロ: 悲劇と情熱に生きた芸術家の生涯 (ちくま評伝シリーズ“ポルトレ”)ちくま評伝シリーズ〈ポルトレ〉フリーダ・カーロ: 悲劇と情熱に生きた芸術家の生涯 (ちくま評伝シリーズ“ポルトレ”)
筑摩書房編集部

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ちくまポルトレ。映画とか展覧会が来ていた一時、フリーダ本が山と出ていたのだが、最近はあまりなかったので、久しぶりである。ポルトレはあくまで少年少女向けの偉人伝であるからフリーダの立ち位置おはっきりさせないといかんのだが、やはり病と闘いながら愛と芸術に生きた女性といったところか。リベラにしてもトロツキーとかイサム・ノグチも単体ではポルトレに採用されないと思うが、フリーダはその点、政治色も男性遍歴もそうキツクなく、むしろ相手の側に問題ありだから、悲劇のヒロインには成り得るか。

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