世界読書旅
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■ フリーダ・カーロのざわめき 
2008年05月04日 (日) 11:54 * 編集 *
フリーダ・カーロのざわめき (とんぼの本)フリーダ・カーロのざわめき (とんぼの本)
(2007/09)
森村 泰昌

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新潮社のとんぼの本であるが、芸術新潮編集部が関与しているということは「芸術新潮」で連載とか特集でもあったのだろうか。執筆者になっている森村泰昌はフリーダ・カーロに扮してセルフ・ポートレート展をした人だが、マイナーといわれるフリーダを日本はもっと評価すべきという理由だったらしい。二度も映画化されているフリーダはメガトン級のメジャーな人だと思っていたが、どうやらゲージツ好きにはイロモノ扱いであった様だ。その点、ディエゴ・リベラの評価はどうなのかも知りたいところだが、ディエゴにイサム・ノグチ、更にはトロツキーというその男性遍歴の方が、その作品より人々の関心を集めていることは否めない。「知識人」とは「知識」でなく、「人」であるということを前回書いたばっかりなのだが、その意味では「芸術家」とは「芸術」ではなく、「家」であるということなのかもしれない。この本には文字通り、フリーダとリベラの「青い家」も「建築探偵」によって紹介されているのだが、そうした観点でいくと、森村のセルフ・ポートレートという手法は、確かに「芸術家」を体現する斬新な行為とも思える。とはいえ、やはり作品そのもののパワーが圧倒的であることを視覚的に証明するのが「とんぼの本」の仕事。私も森村と同じく、フリーダの絵日記が一番素晴らしいと思うのだが、映画はもういいから、早くこの絵日記を日本で出して欲しい。
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■ フリーダ・カーロ 
2007年12月26日 (水) 22:13 * 編集 *
フリーダ・カーロ 〜歌い聴いた音楽〜フリーダ・カーロ 〜歌い聴いた音楽〜
(2007/06/29)
上野 清士

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フリーダ・カーロの伝記の様でそうではないといった感じ。ネタ自体はフリーダにあるのだが、フリーダの人生を生年から振り返るなんてことはせずに、読者は既にフリーダが何者で、その人生における人間関係がどういうものであったことかを了承していることを前提としている様だ。たしかに二回も映画化(一本目の方が断然イイ)された人なので、日本でも知られている人かとは思うのだが、ラテン・アメリカ村」とか「芸術村」の人たちにとっては、まどろっこしい説明など必要なしといったところなのだろう。ということで、フリーダは半分くらい進んだところでもう死を迎えてしまうのだが、後半は「フリーダが生きたメキシコ」と題して同時代のメキシコ芸術界に生きた人たちを紹介するというもの。それも強引な気もするが、フリーダの名前でそれだけ釣れるということなのであろう。私はてっきり著者は、まだグアテマラに住んでいるのかと思ったいたが、10年以上前にメキシコに移り、4年前に帰国していたらしい。スペイン語入門道場であるグアテマラ(アンティグア)は若者は1ヶ月程度で卒業するのだが、まさか中年だったから5年かかったということではなかろう。で、生息地の『ラティーナ』に書いた文を中心に、『芸術新潮』や出身地の『社会新報』に載せたものを集めたらしく、こんな構成になってしまったのかと思われる。著者が「社会新報」の出身だとも知らなかったが、冷戦崩壊と同時にグアテマラへ移住し、政治臭いものからは足を洗った様だ。フリーダ・カーロが政治的になってしまうのも、付き合った相手や時代が悪かったということなのだろうが、著者が興味あるのは、やはりトロツキーか。
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■ 天国の口、終りの楽園
2007年06月04日 (月) 08:24 * 編集 *
映画
天国の口、終りの楽園。 天国の口、終りの楽園。
ガエル・ガルシア・ベルナル (2003/03/28)
ナド・エンタテイメント

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スカパー

評判になった映画だけど、説明し過ぎの様な気もする。テンションも異様に高いし、余命数ヶ月の人があんなに元気なのも変。とにかく最後は蛇足だろ。海のところで終わった方が良かったんじゃないの。
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■ トラテロルコの夜
2006年03月01日 (水) 03:38 * 編集 *
トラテロルコの夜―メキシコの1968年
エレナ・ポニアトウスカ 北条 ゆかり
藤原書店 (2005/09)



トラテロルコの夜を題材にした本が何故に今頃出るのかと思ったら、原著は1971年だそうだ。著者はポーランド最後の国王の末裔で、パリ生まれのメキシコ育ち。有名な作家だが、最近来日した折に、初めて著書の邦訳出版の話がまとまったらしい。序文はオクタビオ・パスだし、期待して読んだのだが、中身はかなり意外なものであった。何と言うか、証言集なのだが、膨大な数の証言、演説、発表、新聞の見出し、標語などを、本文抜きで、約500ページに渡り埋め尽くしている。こうしたコラージュの手法はラテンアメリカでは結構あるのだが、日本語にはあまり馴染まない気がした。数ある著作の中で、この作品を邦訳することになったのは、同じ様に、オリンピックを控え、デモや暴動の頻発が伝えられる、かの国との関連があるのであろうか。
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■ メキシコ先住民女性の夜明け
2006年01月20日 (金) 02:36 * 編集 *
メキシコ先住民女性の夜明けメキシコ先住民女性の夜明け
ギオマル ロビラ Guiomar Rovira 柴田 修子

日本経済評論社 2005-03
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親サパティスタというか、サパティスタシンパによる啓蒙本。著者はスペイン出身の女性ジャーナリストとの事だが、どこか懐かしさが漂う、アグネス・スメドレーばりのアナクロ女性解放闘争賛歌である。チアバス先住民女性が、未だ悲惨な状況にある事は間違いないのであろうが、これにはちょっと違和感を覚える。ノーベル平和賞を受賞したリゴベルタ・メンチュウの『私の名はリゴベルタ・メンチュウ』が、作者である白人女性の創作が多分に含まれていた事が後に判明し、相当な批判に晒されているが、この本に登場する先住民女性たちも、「進歩派」白人に都合がよい「虐げられた女」に加工されている様な気がする。そうした「夜明け前の先住民女性たち」が、サパティスタ民族解放軍(EZLN)によって覚醒されるという予定調和の物語には、正直、三流のプロパガンダという印象は否めない。サパティスタのマルコス司令官が白人男性である事については、とやかく言いたくないが、こうした白人(あるいは進歩的西欧思想)によって「解放」される「遅れた先住民」という図式は、それこそ「過去の歴史の正当化」ではないか。中でも一番、気にくわないのが、「スペイン語」というキーワードがもの凄い頻度で登場する事。「スペイン語が話せない」先住民が「スペイン語を勉強して」覚醒するというのがそのパターン。たしかにメキシコ社会の価値観はその様なものだが、スペイン人にこう言われてしまうと、何か引っ掛かるものがる。
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■ メキシコ歴史紀行
2005年10月14日 (金) 14:46 * 編集 *
475032115Xメキシコ歴史紀行―コンキスタ・征服の十字架
阿部 修二

明石書店 2005-05
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明石書店の新シリーズ「ワールドワイド・ブックス」の刊行が始まった様だ。社会科学系の本の出版が商売として成立しにくい状況の中で、「海外+福祉」「歴史+紀行」といったテーマは多少は期待できるらしい。この本はシリーズ第二弾。著者は写真家で、文章ものは初めてとの事。当然カメラマン兼任。というかライター兼任。取材費もかなり切りつめている様子で、さすがの明石書店でも、もはや主義主張だけではメシは喰えんか。しかし、そのリストラ作戦は残念ながら、裏目に出てしまった気がする。コルテスのメキシコ征服戦争の戦地を訪ね、戦記と旅行記をクロスオーバーさせる司馬遼太郎的手法だが、肝心の戦記が種本の存在を窺わせる事実の羅列で、私にとって馴染みの無い歴史である事もあるが、イマイチその世界に入りこめない。別に司馬並の歴史観を著者に期待はしていないが、単純な抵抗史観には魅力を感じない。現代のサパティスタをその延長線上にあると見ているのも、ちょっと単純だ。本職である写真が多く掲載されているのが唯一の救いか。
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■ 世界ふれあい街歩き
2005年09月06日 (火) 02:05 * 編集 *
テレビ
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NHK BS-2 世界ふれあい街歩き オアハカ

この番組はまだチュニス編と鳳凰編の2本しか視ていなかったが、今日のオアハカ編も合わせて3本視たのが全て当たり。おそらく今後もハズレはないだろう。海外取材ものにしては、おそろしくカネがかかっていなそうな構成なのだが、正にシンプル・イズ・ベストだ。今日のオアハカも十分行った気になれた。研屋のおっさんとやたら分かり易いスペイン語を話す客のオバチャンなど、それなりに仕込みはありそうだが、それも予定調和でイイ。今日の語りはグッチ裕三なので、夜に飲みに行くのだが、これがホンモノの「男の酒場」。物凄くいい味出していた。
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■ メキシコを知るための60章
2005年08月02日 (火) 00:14 * 編集 *
4750320307メキシコを知るための60章
吉田 栄人

明石書店 2005-02
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とっくに出ていたと思っていたが、ラテンアメリカの雄メキシコが満を持して「知るための」シリーズ初登場。入門書としては相変らず他の追随を許さない出来ではあるが、気になったのは、編者の専門である「民俗学」に大きな比重がかけられており(それは編者も認めている)、このシリーズ定番の現代文化(文学、映画、芸能、スポーツなど)紹介がすっぽり抜け落ちている事。歴史や民族については必要知識が得られるものの、南アジアのインド、アラブのエジプトなどと同様にラテンアメリカではメキシコが文化発信基地の役割を果たしている事を考えれば、現代メキシコを理解するという点において重要なキーワードを欠いた印象がある。
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■ メキシコの大地に消えた侍たち
2005年07月26日 (火) 01:21 * 編集 *
4404031939メキシコの大地に消えた侍たち―伊達藩士・福地蔵人とその一族の盛衰
大泉 光一

新人物往来社 2004-05
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「メキシコの大地に消えた侍たち」といえば榎本武揚を連想するが、それより遥か昔に渡墨したのが福地蔵人という人。慶長遣欧使節団の随行員として来てそのまま定住というから、本当に「侍」時代の話。しかし、こんな偉大な人が日本で全く知られていないのは何故だろう?、といえば榎本武揚を連想するが、それより遥か昔に渡墨したのが福地蔵人という人。慶長遣欧使節団の随行員として来てそのまま定住というから、本当に「侍」時代の話。しかし、こんな偉大な人が日本で全く知られていないのは何故だろう。知らないのは私だけかもしれないが。
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■ メキシコ現代史
2005年07月05日 (火) 22:44 * 編集 *
4750317047メキシコ現代史
鈴木 康久

明石書店 2003-04
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結構厚みがある論文調の現代史だから、興味ない人は覚悟して読むように。かなり充実した内容でした。
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■ めきめきメキシコ
2005年06月25日 (土) 17:29 * 編集 *
4883192873めきめきメキシコ―情熱と暴走とチューのメキシコ旅行
Kuma*Kuma

スリーエーネットワーク 2003-11
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最近流行りのイラスト旅行ガイド。写真ほど現実的でなく、文章ほど抽象的でない。このスタイルは旅行ガイドのスタイルとして優れているのかもしれない。
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■ マリベル マヤの国から来た天使
2005年06月24日 (金) 01:07 * 編集 *
4835568702マリベル―マヤの国から来た天使
後藤 真理子

文芸社 2004-01
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メキシコ人のこどもを養女としして育てた人の手記。その行為自体は尊い事なんだろうけど、こうして手記を出版するという事はどうなんだろう?文芸社だから自腹だろうし。当の高校生になったマリベルさんは実のところ、どう考えているんだろう?勝手な思いつきで、日本に連れてきたくせに、エゴ丸出しの悪態ばかりついている、とか思わなかっただろうか。もっともそんな事も、全て乗り越えたから出版したのかも知れないが。
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