![]() | フリーダ・カーロのざわめき (とんぼの本) (2007/09) 森村 泰昌 商品詳細を見る |
新潮社のとんぼの本であるが、芸術新潮編集部が関与しているということは「芸術新潮」で連載とか特集でもあったのだろうか。執筆者になっている森村泰昌はフリーダ・カーロに扮してセルフ・ポートレート展をした人だが、マイナーといわれるフリーダを日本はもっと評価すべきという理由だったらしい。二度も映画化されているフリーダはメガトン級のメジャーな人だと思っていたが、どうやらゲージツ好きにはイロモノ扱いであった様だ。その点、ディエゴ・リベラの評価はどうなのかも知りたいところだが、ディエゴにイサム・ノグチ、更にはトロツキーというその男性遍歴の方が、その作品より人々の関心を集めていることは否めない。「知識人」とは「知識」でなく、「人」であるということを前回書いたばっかりなのだが、その意味では「芸術家」とは「芸術」ではなく、「家」であるということなのかもしれない。この本には文字通り、フリーダとリベラの「青い家」も「建築探偵」によって紹介されているのだが、そうした観点でいくと、森村のセルフ・ポートレートという手法は、確かに「芸術家」を体現する斬新な行為とも思える。とはいえ、やはり作品そのもののパワーが圧倒的であることを視覚的に証明するのが「とんぼの本」の仕事。私も森村と同じく、フリーダの絵日記が一番素晴らしいと思うのだが、映画はもういいから、早くこの絵日記を日本で出して欲しい。















