![]() | 明日を紡ぐラオスの女性―暮らしの実態と変化のゆくえ 風野 寿美子 めこん 2007-09 売り上げランキング : 577101 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者は公立小中学校の教員を27年務めた後に渡英して、昆虫研究者と結婚。ダンナの採集旅行に同行して、ラオスなどを訪れるようになったという人らしい。今まで数冊、「風野書房」名義で自費出版しているということだが、今回めでたく、めこん様に採用されたらしい。と思ったら、いきなり「最愛の夫、故佐藤正孝に捧ぐ」。この佐藤さんという人はその筋では大変有名な人らしく、台湾国立自然科学博物館でも記念展が開かれていた。著者とは熟年結婚で、数年間の結婚生活だったようだが、その辺の事情が書かれている訳ではなく、ただ、猛暑の中、書籍の入ったリュックを担いで一緒に歩いてくれた思い出ともに、大きな愛情を感じていると書かれているのみだが、このくらいのトシで結婚するのも悪くはないと思った。ということで、あくまでも横書きのラオス研究書という体裁になっているのだが、虫の採集に余念がないダンナを持て余し、自分はラオスで出会ったオカミさんたちに、シンパシーを感じる様になったのかもしれない。その点、ラオスの村紀行から始まり、歴史、社会、教育、文学など、教科書通りにラオスの女性問題に関して記述していくのだが、なんとなくまとまりがない様な気もした。ただ、「ラオス女性同盟」の役割についても、伝統的な母系社会から、男性優位社会に変わっていく流れに関しても、他ではあまり目にしないものだから、まあ勉強にはなる。ラオス文学の現状は、めこんの得意とするところだろうが、年間出版点数が10冊で、各2000部程度というのは考えさせられる。たしかにビエンチャンで本屋は見かけなかった(植民地時代に2軒あったとのこと。今はもっとあるだろう)が、悪いけど、この国に生まれなくて良かったと思ってしまった。東南アジアの知られざる読書大国といえばミャンマーなのだが、ミャンマーも自由な国になったら、人々は読書などには関心がなくなるのかもしれない。









