世界読書旅
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■ グアムと日本人 
2008年07月13日 (日) 01:08 * 編集 *
グアムと日本人―戦争を埋立てた楽園 (岩波新書 新赤版 1083)グアムと日本人―戦争を埋立てた楽園 (岩波新書 新赤版 1083)
(2007/07)
山口 誠

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名誉教授ものが多い岩波新書にあって1973年生まれの著者というのはかなり若い方だと思うが、その辺が本来の岩波であれば、日本占領中の話で完結してしまうこのテーマを「戦後」中心に持ってこさせたのだろうか。しっかり「大宮島」の過酷な日本支配から始まり、来たなと思ったのだが、一章も終わらぬうちに終戦となって、「横井さん」の話になる。横井さんが亡くなられたのは最近だった思うが、著者は「ヨコイさん」のボケキャラをテレビで目撃できた最後の世代だろう。小野田さんにその座を奪われるまでヨコイさんはスターだった様だが(私のスターは中村輝夫)、お見合い結婚した横井さんの新婚旅行はグアムだったとは知らなかった。それが帰国してから1年後の話というのもスゴイが、当時の新婚旅行メッカであった宮崎かその座を奪いとるために仕掛けた観光宣伝だったらしい。「ヒョーショージョー」のパンナムなどが一役かったらしいが、当の横井さんは不満タラタラだったとか。まあそうだろう。そんな感じで戦後グアム観光史が続くのだが、「ロンリー・プラネット」に言及して「地球の歩き方」の登場を一つの時代の幕開けとしているのは、パックツアーでなくバックパッカーで海外デビューするのが当たり前となった世代がいよいよ学術界でも主流になりつつあることを感じさせられる。なんでも著者もこれを持ってインド、東南アジアに行ったクチで、グアムにゴルフに行く父をバカにしていたのだという。オーストラリアに留学する時に、グアム乗換え(COだな)した時も、パックツアー客と一緒にされるのがイヤで外に出る気などなかったのだとか。そんなパッカーの意地は大学准教授の今では無意味なものだろうが、「歩き方」から消された「大宮島」の歴史や戦争遺跡をツアー客に啓蒙することで密かな抵抗としている様だ。巻末には岩波新書らしからぬミニガイドもついている。しかし、JALパックとかのツアー客や、「日本人の教会」で式を挙げるカップルが岩波新書をスーツケースに押し込むことはあまりないだろう。その昔、ペルーで持っていた岩波新書を毛沢東語録だと思われて軍隊に捕まった日本人なら知っているが。
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■ 日本領サイパン島の一万日
2006年04月10日 (月) 01:36 * 編集 *
日本領サイパン島の一万日
野村 進
岩波書店 (2005/08/05)
売り上げランキング: 632



この著者は、とにかく「いい仕事」をするライター。最近は本出してないなあと思ったら、いつのまにか大学教授になって生活も安定していたらしい。ということで、久しぶりの著作。テーマも良さそうだし、表紙もイイ。中身もまあまあ面白い。1985年に取材したなんて出てくるから、20年越しの労作か。スゴイな。と思ったのだが、これは1987年に出した本の加筆再構成ものだった。記憶を辿れば、そういえば「フィリピン人民軍」の後、次はサイパンを調べます。なんて言っていた様な気もする。で、この話自体は大層面白いのだけど、やたら登場人物が多くて、誰が誰だか混乱してしまう。時事通信から出たという1987年の本は読んだ記憶がないのだが、この人間関係のややこしさを考えると、もしかしたら、1987年時点で健在だった登場人物の何人かがその後亡くなって、一気に枷がとれて加筆したのかと穿った見方をしてしまう。その部分を思いきったメタにしてしまったという可能性もある。それはこうした「ノンフィクション」では「常識」とされるものだが、最初と最後の殺人事件は取って付けた様な印象が残った。できれば主人公も固定した方が良かった様な気もする。しかし、それにしても現在、野村進と呉善花は同僚になるのか。何とも不思議な組み合わせだ。まあ教授職もオイシイから、もう無理かもしれないけど、久々にまたデッカイものにチャレンジして欲しい。
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■ サイパン・グアム 光と影の博物誌
2005年05月17日 (火) 02:59 * 編集 *
サイパン・グアム 光と影の博物誌
中島 洋
現代書館 (2003/04)
売り上げランキング: 188,829
通常2〜3日以内に発送


まさにタイトル通りの啓蒙書。つまり、日本人観光客はバカスカいるのに、みんな現地の事に関心無さ過ぎるから。というのが出版の動機らしい。まあバンザイクリフぐらいは知っといた方がいいね。最近はツアーでは行かない事が多いらしいけど。

☆☆☆
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