2016年12月09日Fri [06:11] モンゴル  

おまえがガンバれよ

おまえがガンバれよ―モンゴル最高裁での法整備支援2045日おまえがガンバれよ―モンゴル最高裁での法整備支援2045日
岡 英男

司法協会 2016-10
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司法協会新書か。教材用なのかな。モンゴルの最高裁で調停制度導入を支援した弁護士なのだが、教材にしては結構変なものだった。自分語りで、プータローから弁護士になったいきさつを書いているのだが、新司法制度のおかげで弁護士になれたのだという。「おまえがガンバれよ」というのはモンゴル人に言われたのではなく、伊藤真に「頑張ってください」と手紙を書いたら、帰ってきた言葉なのか。英語も全くダメで、海外にも行ったことは無かったが、たまたま募集があったので、応募したらしい。モンゴル辺りだと、英語ができるより、日本語の方が良かったりすることもあるのだが、テレビでレギュラー番組を持っていたら、何で中国人なんか出すんだという視聴者からの生電が来て、この人は中国人ではなく、日本人だと司会者が生放送中に喧嘩をおっぱじめ、番組降板になったのだとか。

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2016年11月09日Wed [06:01] モンゴル  

モンゴル人の民族自決と「対日協力」 

モンゴル人の民族自決と「対日協力」-いまなお続く中国文化大革命モンゴル人の民族自決と「対日協力」-いまなお続く中国文化大革命
楊海英

集広舎 2016-09-03
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今度は集広舎か。岩波から縁切りされた訳ではない様だが、ようやく日本の世論の機が熟したという思いはあるのだろう。経済カード、発展カード、果ては反米カードでまた暗闇の「親中」時代に戻ってしまいかねないので、なりふり構わず一気に攻勢をかけている観もある。その辺はあとがきで爆発しているのだが、モンゴル民族が迫害の歴史を訴えている以上、リベサヨも歴史修正主義とは言えないだろう。反論するとしたら、敵対する右派と組んでいる点だが、マイノリティ反差別叫んでいるものが何も助けてくれないのなら、助けてくれる者と組むのも当然である。著者が中国にいたときに本当にこれほど強い民族意識を持っていたのかどうかの疑問はあるのだが、例え、それがエスニック・リバイバルであったとしても、呼び起こされた「記憶」があればこそである。文革は少数民族を標的にしたものではないという見方が主流だろうが、その根底に大漢族主義があったことは否定できない。中華民族という前提はあくまでオフィシャルなもので、一般的には大漢族主義的な共通認識があるのが現状であろう。モンゴルの場合、モンゴル国があり、内(みなみ)モンゴルでの人口割合、果ては歴史的共感という点でチベットやウィグルほど、ユーラシアでの国際的支持は得られないかもしれん。その意味では親モンゴル感情がある日本が頼みの綱であるということはあるか。

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2016年09月03日Sat [02:59] モンゴル  

逆転の大中国史

逆転の大中国史 ユーラシアの視点から逆転の大中国史 ユーラシアの視点から
楊 海英

文藝春秋 2016-08-11
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文春か。さすがにこの手のものだと馬場公彦は動かせんだろうけど、楊海英が日本の中国研究者は中共シンパばかりというのは、現代というより、古代に関してのことだったのかもしれん。ただ、中共も自身が関わらない古代に関しては「歴史修正主義」の縛りはそれほどキツくはなく、岡田英弘も橋本萬太郎も中国で一部評価が高い。さすがに宮脇淳子辺りは岡田嫁としても存在を認識されていないかもしれんが、楊のこのアプローチも大漢族主義批判、多民族国家の見地から言えば、学問的に許容されるものかとも思う。

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2016年07月13日Wed [03:07] モンゴル  

新モンゴル紀行

新モンゴル紀行: ザナバザルの造りし美仏のもとへ (とんぼの本)新モンゴル紀行: ザナバザルの造りし美仏のもとへ (とんぼの本)
菊間 潤吾

新潮社 2016-04-27
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とんぼの本。ワールド航空サービスの代取が著者で、ホテルPRとかも載っているのだが、とんぼだから別にタイアップということでもなく、新潮から旅本を何冊も出している人らしい。これも観光スポットというより、 ザナバザルという仏像製作者の作品紹介が中心。「東洋のミケランジェロ」とも呼ばれているらしいが、仏像なのにこのエロさは何だである。エロ仏像という世界があるのかどうか分からんが、カジュラホみたいな剥きだしのエロではなく、「エロティック」の方。菩薩像だけではなく、阿弥陀如来とかも作っているので、邪心があった訳ではないのだろうが、それ風のレプリカはやはり大量に出回っているらしい。

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2016年01月14日Thu [01:35] モンゴル  

現代モンゴル読本

現代モンゴル読本現代モンゴル読本
佐々木 健悦

社会評論社 2015-11-30
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最初の方をよく読んでいなかったので、読み終わってから気づいたのだが、2013年に出たものの親版なのか。この著者の本は何冊か読んでいた事は覚えているのだが、ブログを見ると旧版も読んでいて、2段組み400頁超のものを2時間以上かけて再読していたとはガッカリである。ただ、前の本より頁数が増えているし、前の感想を見ると、内容も幾分違ったものの様なので、加筆改訂は相当されているのかも。前の本のアマゾン・レビューは最低評価が一つのが一本あるだけだが、それを書いたというのはモンゴル在住の人の様で、けちょんけちょんにけなしている。今回の本には在モンゴル日本人社会内で軋轢が生じていること窺わせる記述が何か所かあるのだが、著者と在モ日本人社会との間で何かトラブルでもあったのだろうか。角川映画の件かもしれんが、「親日国」モンゴルに最近移り住んだ日本人と、著者の様に社会主義時代からモンゴル語を勉強して、その流れを汲む国営通信社に勤務した左翼的立場の人とはスタンスの違いがあったのかもしれない。

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2016年01月10日Sun [03:10] モンゴル  

ジョークで知るモンゴル

ジョークで知るモンゴルジョークで知るモンゴル
オクチャブル ツェレンジャルガル

新潮社 2015-03-31
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新潮社の自費部門か。ただ訳者はモンゴル大使館の外交官の人で、文化予算から出ているのかな。モンゴル大使館と付き合いがった世界蒙古斑協会日本支部代表という弁護士が勧めた企画らしいが、世界蒙古斑協会とは何ぞやと検索すると、統一教会傘下の蒙古斑同族連合なるものばかりヒットして、例によって、それに世界平和をくっつけた「蒙古斑同族世界平和連合」なるものが統一教会の新たなカルト戦略の中心になっている様だ。韓国の人種主義選民思想には変わらんが、モンゴルは統一教会の餌食になっているので、大使館まで浸食されているかと思うと心配である。

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2015年12月16日Wed [01:54] モンゴル  

日本陸軍とモンゴル

日本陸軍とモンゴル - 興安軍官学校の知られざる戦い (中公新書)日本陸軍とモンゴル - 興安軍官学校の知られざる戦い (中公新書)
楊 海英

中央公論新社 2015-11-21
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岩波から縁を切られたのかどうか分からんが、結局岩波新書は一冊も出ずに、扶桑社新書とかに行ってしまったので、どうなることやらと思っていたのだが、中公新書で復活か。内容的にはここ最近取り組んでいるもので、中公もそれをリクエストしたのだろうが、モンゴル民族主義、中共批判、日本評価のみならず、日本批判も入っているのは中公新書ということで、バランスをとったのだろうか。それも「狗が去って、豚が来た」という台湾言説と似た文脈なのだが、中国の方が日本より残虐であるというところに主眼を置いている。中国が日本人の残虐性を殊更取り立てることに対して、苛立ちがあるという点では日本人と利益を共有するのだろうが、日本人がそれに対して抗議をすることができないのに対し、モンゴル人は抗議する正当性がある。そうした立場がその種の人たちに利用されやすいということは確かであるが、研究という学術的裏付けを武器にしている以上、ウイグル人やチベット人の運動体とは一線を画すことができるか。

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2015年10月20日Tue [01:08] モンゴル  

草原と都市

草原と都市: 変わりゆくモンゴル草原と都市: 変わりゆくモンゴル
石井 祥子 稲村 哲也 鈴木 康弘

風媒社 2015-04-03
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科研成果オムニバスらしい。モンゴルは日本の文化人類学の縄張りみたいなところがあるが、類型化された遊牧民研究はもう流行らないか。カザフ人の研究もあるが、実のところカザフスタンへの移住が進み人口も半減しているらしい。カザフ人の他にトルコ人も少数いるとは知らなかったが、トルコ系民族ということではなく、トルコ人なのか。ウランバートルにトルコ料理屋があるのもそういう訳かもしれんが、カザフスタンも新首都建設が一段落して、職を失う者が出てきており、モンゴルへの帰国も最近は見られるとのこと。

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2015年10月11日Sun [23:46] モンゴル  

旭天鵬自伝 気がつけばレジェンド

旭天鵬自伝 気がつけばレジェンド旭天鵬自伝 気がつけばレジェンド
大島 勝

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この年まで相撲が取れて、帰化し親方になったということは闇社会との関係がそれほどでもなかったということか。同期の旭鷲山の後塵を拝し、後輩の朝青龍に追い抜かれたものの、その分二人の陰に隠れ実直な道を歩めたということかもしれん。弟も妹も帰化して日本に生活基盤を築いているそうだから、モンゴル帰国という選択は無かったもかもしれんが、新弟子時代にモンゴル大使館に駆け込んで帰国してしまった過去があるらしい。その時は大島親方がモンゴルまで駆けつけ日本に戻る様説得したらしいが、モンゴル一期生として失敗は許されなかったのかもしれん。たしかそれ以前にトンガからスカウトした新弟子の集団脱走があったと思ったが、モンゴル力士にここまで依存する状態になるとは当時は思いも寄らなかったか。

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2015年10月04日Sun [01:43] モンゴル  

越境する宗教

越境する宗教 モンゴルの福音派―ポスト社会主義モンゴルにおける宗教復興と福音派キリスト教の台頭 (東北アジア研究専書)越境する宗教 モンゴルの福音派―ポスト社会主義モンゴルにおける宗教復興と福音派キリスト教の台頭 (東北アジア研究専書)
滝澤 克彦

新泉社 2015-03-11
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博論もの。モンゴルのキリスト教信者が増えているという事は前にオムニバス論集で読んだのだが、そこにも書いていた人かな。体制崩壊後の混乱期にキリスト教が入って信者を獲得するのは東アジアでは御馴染みであるのだが、飯、カネ、英語といった餌で釣るのは大抵福音派か。ただ、福音派は宗教という自己規定はしていないらしく、キリスト教は宗教ではないという禅問答みたいな状況にあるらしい。モンゴルでは仏教に特別な地位が与えられているのは周知の通りだが、その対抗馬となっているのはカザフ族のイスラームであり、キリスト教は宗教ではないので我が道を行くということらしい。これも予想通りというか、宣教を担っているのは韓国人牧師らしいのだが、その余波は越境して在米のモンゴル人社会にも及んでいる様だ。在米モンゴル人の少なからずがコリアンタウン在住で、モンゴル人教会というのか韓国人が組織したものらしい。モンゴル人のアメリカ移民は新しいものだが、その辺はコリアンルートが使われているのかもしれない。

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2015年08月30日Sun [13:36] モンゴル  

内モンゴルを知るための60章

内モンゴルを知るための60章 (エリア・スタディーズ)内モンゴルを知るための60章 (エリア・スタディーズ)
ボルジギン ブレンサイン 赤坂 恒明

明石書店 2015-08
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これが出たなら、次は新疆ウィグルと期待する向きもある様だが、執筆者は内蒙古大関係者が多く、新疆が出たところで、明石はその路線を逸脱させることはないだろう。楊海英や宮脇淳子などは当然の如く排除されいるばかrりなく、内人党事件をジェノサイドと呼ぶことや世界史はモンゴル人が作ったといった言説を揶揄する様な記述もある。それはそれで学術的に主流な見方でに則っているのだが、新疆だと大西広辺りが手を挙げそうで怖い。その点、内モンゴルは日本に留学する研究者も多く、モンゴル、日本、中国、ソ連といいったところとの関係性はわりとニュートラルにとらえられていて、それぞれの国との関係を章で分けている。内モンゴルはモンゴルからも同胞というより、猜疑的にみられていることを知ったが、そうなると、関係各国のうち日本だけがモンゴルと相思相愛であることが判別できよう。それぞれモンゴルに侵略された歴史がある訳だが、元寇が一番ダメージが少なく、かつ「記憶化」されていなから当然か。モンゴルはチベットやウィグルの様に国際的同情を買う支柱が無いといった記述があるが、ならば日本でのみ「南モンゴル独立運動」が取りざたされるのも必然か。

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脱南者が語るモンゴルの戦中戦後1930〜1950脱南者が語るモンゴルの戦中戦後1930〜1950
ブレンバヤル・ビレクト 佐々木 健悦

社会評論社 2015-04-27
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内モンゴルからモンゴル人民共和国に移った者を「脱南者」と呼ぶ慣例はなく、北朝鮮の「脱北者」に倣ったものらしい。モンゴルでは単に南モンゴル人と呼ばれるらしいが、南モンゴルは日本では政治的意味合いがあるか。この時代の「脱南者」は中国の影もさることながら日本の影もひきずっており、こうしたモンゴル人は日本でも何人か物語化されている。この本もダルハン在住の南モンゴル人のオーラルヒストリーという形をとっており、日本占領下の話がメインである。大戦後すぐに「脱南」ということで、楊海英の一連の著書みたいな悲惨な話は無いのだが、日本時代に関しては概ね楊海英が書いてる通り、日本の教育に対する評価が高い。

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