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2020年01月09日Thu [03:15] 中国  

なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか



元々儒教もの新書は数字が硬いのだが、売れっ子出しっ子の石平の手になるとなると、販売面で外すこともかなろう。前々から気付いてたのだが、この人は現代中国(というか中共)の批判者であるのだが、歴史は歴史、古典は古典とハッキリ色分けして、安易に現代の批判の道具としてはいない。その辺がケント某の儒教本(チラ読みだけだが)と違うところだが、そもそも哲学専攻であるから、本職である。儒教は政治、論語はビジネスの道具とされている現状に違和感があるのではなかあろうか。その意味に於いては「習近平思想」と重なるのが儒教であるのだが、論語は文革以降、中共が批判の対象とする事を避けている様に思える。論語と儒教の分断はそういったところだが、中国古典の本来の形は中国ではなく、日本に息づいているという最近流行りの論調は習近平が日本を上段に批判することに対する揶揄にもなろう。

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2020年01月02日Thu [20:42] 中国  

もう一人の彼女 



李香蘭の真実的な話は没後に幾つか出ていたのかもしれんが、もはや生前から真実もクソもないを地で行っていた人なので、何が明らかになったところで、そんなインパクトはないか。著者が指摘しているのは漢奸裁判が始まる前に帰国しているので、漢奸を疑われる筈もない、よってリューバに救われたという話も作り話。そもそも当時は満洲も朝鮮もパスポート無しで行けたのだから、帰国時に入管でシナ人の名前を使いやがってと説教されたなんてことはあり得ないといった点等々。岩波的には山口淑子がどういう位置づけになるのか分からんが、前者は中国がなぜ李香蘭に帰国を許したかということ、後者は侵略戦争は日本人が中国人に差別意識を持っていたから起こったという「公式見解」に立ったエピソードだったと言えないこともない。主体に関しては前者は国民党、後者は共産党であるのだが、その両者のバランスを取ったとも思える。そうしたバランス感覚は戦後アメリカとソ連との間でも使われるのだが、後のパレスチナの件とかも含めて「真実」などは最初から存在しないというのが「真実」かもしれん。

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2019年12月19日Thu [17:44] 中国  

中国の労働者かく闘う! 



去年出た「ストする中国」の番外編らしい。去年のはレイバーネットが出したのだが、発売が彩流社だったこともあり、監修にマトモな学者を置いたり、普通の単行本として読める体裁であったのだが、さすがに同じ形態での続編は無理だったのか。それで自費になったので、レイバーネット国際部名義から動労千葉国際連帯委員会という出すならアピールみたいな名義になっていているのだが、発行元は星雲社コードの合同会社出版最前線というこれもイケイケの名前になっている。最初合同出版かと思ったのだが、この版元は中核派フロントらしい。中国の労働現場は今や極左の草刈場というのも皮肉であるが、今の日本で若年層の労働者を洗脳せしめる可能性はほとんどなかろう。テキストの設定も海外にしないと不自然さを拭うことはできないが、グローバル化は労使ともに必然である。

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2019年12月14日Sat [19:01] 中国  

11通の手紙 



劉暁波が嫁に送った手紙なのに、なんで及川淳子が著者になっているんだろうと思ったのだが、及川が創作した劉暁波の嫁へ手紙だということで、ズッコケた。本人はともかく、未亡人(差別語)には間違いなく許可を得ているのだろうけど、劉霞は本物の公開には許可を出さなかったということなのか。創作書簡というジャンルがあるということすら私は知らんかったのだが、及川は原文を中国語で書いたのだろうか。

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2019年12月13日Fri [04:41] 中国  

「天安門」三十年 



対談本出てたのか。育鵬社は別に石平のシマということもないので、何か意外な感じもする。安田は保守の旗手としての石平には全く興味がないというか、むしろ忌避している風であるが、石平は安田が求める六四の話を忌避している。そもそも事件当時、石平は日本にいて、安田は7歳であるから、「六四の真相」など語りようもない。言わば、戦地にいなかったり、戦時中に幼少期であった者が戦争の悲惨さを語る様なものなのだが、石平には何か生き残って、帰化してしまった後ろめたさをも感ずる。安田は六四を歴史として捉えている自覚はあるみたいだが、自分が全共闘世代に抱く忌避感と安田が六四世代に抱く忌避感は同質のものかもしれん。

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2019年12月03日Tue [16:36] 中国  

抹殺された日本軍恤兵部の正体 



芸能人の戦地慰問の話はよく聞くのだけど、その主体となっていた恤兵部というのは正直あんまり聞かないと思う。なんて読むのかもよく分からんかったのだが、「じゅっぺいぶ」。検索しても最近出たこの本に依拠した記述のものばかり出てくるのだが、かつての存在感を見れば、抹殺されたといっても過言ではないのかもしれん。その字面の生生しさから、「戦前」の思想統制を感ずる人もいるかもしれんが、この時代にあってもオレオレ詐欺みたいなものはあったらしい。寄付を直接受け取りに行くと言ってそのままトンズラした職員もいたそうで、現役警官が受け子になったりするそれほど時代の空気は変わらんとは思う。それもアベ政権が戦前に戻ったからだとは言えるのかもしれんが。

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2019年11月29日Fri [14:35] 中国  

中国、茶・酒・煙草のエッセイ



魯迅や老舎、周作人らの表題通りのエッセイ集なのだが、この時代の人達だと、著作権は切れているのかな。酒はともかく、煙草愛好のエッセイなどは今日書きにくくなっているのだろうが、週刊誌に専売公社のPRエッセイが毎週載っていたのはそんな昔の話ではなかった様な。毎週誰かしらの著名人がエッセイを寄せていた訳だから、それだけ普通の嗜みであったのだが、今では1年続くかどうか。実際は大麻より有害という話だが、喫煙者が薬物犯罪者同様にバッシングされても、嫌煙の私は一向に構わん、嫌煙ファシズムを訴えていた人も最近はあまり聞かない。魯迅の時代だと、阿片に比べればということになるのだろうが、老舎などは体に悪いからとタバコも酒も止めたらしい。老舎の最期を思えば、それも悲話になってしまうのだが。

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2019年11月25日Mon [02:17] 中国  

静かなる日本侵略

静かなる日本侵略 -中国・韓国・北朝鮮の日本支配はここまで進んでいる
佐々木 類
ハート出版 (2018-10-05)
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産経の元ワシントン支局長らしい。東大助教授が中国人は雇わんと言ったらアウトだが、産経論説副委員長が中国人を入れるとヤバいと言うのはセーフというのも変な話だが、最近のオーストラリアのニュースなど聞くと、締めるところは締めないといかんかという記にもなってくる。祖国を離れた後ろめたさから過激な愛国主義者となるという人たちも一定数存在すると思うが、出羽守になる人たちもそれなりにいる訳で、せっかく祖国を出たのに移民先が祖国に呑み込まれてしまっては何の意味もない。孔子学院にしてもそうだが、ヤバいのは思想教育ではなく、浸透であろう。

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2019年11月24日Sun [14:39] 中国  

中国くいしんぼう辞典

中国くいしんぼう辞典
崔 岱遠、
みすず書房
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辞典とあるが、エッセイ集。その辺のネーミングについても説明はあるのだが、食通文人エッセイは中国では一大ジャンルだろうから、タイトルを工夫する必要はあるか。老北京というのがウリみたいだが、60年代末生まれ。中国の文壇では十分な老人だろうが、ロクヨン世代かとも思ってしまう。三国志系と中華料理は日本人の中国好きの部分の多くを支えていると思うが、前者より後者の方が本の数は少なかろう。私も南條本と蔡瀾本くらいしか読んだ記憶がないのだが、それでも興味ゼロの三国志よりは読んでいるか。中国のくいしんぼう辞典なので当然なのだが、俎上に載るのは中華だけで、蔡瀾の様に和食とかインスタントラーメンとかの引き出しがある訳ではない。ヨーロッパに行っても、ホテルの朝食バイキング以外は全て中華だったそうで、まあ平均的な大陸の旅行客であったのだろう。

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2019年11月19日Tue [13:58] 中国  

キャッシュレス国家 

キャッシュレス国家 「中国新経済」の光と影 (文春新書 1213)
西村 友作
文藝春秋
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今や日本の大学教授が訪中するのは危険信号になったが、危険信号を察知する構えができている中国の日本人大学教授の方が安全なのかもしれん。実際、歴史、軍事よりも経済の方が工作の最前線であるから、対外経済貿易大学はスパイ養成機関と言えるかもしれんが、それはどこの大学でも同じこと。キャッシュレスに関しては日本と中国は技術的補完関係にあって、情報通信的には安全保障の関係上にもあると言えるか。日本が中国の情報化社会を手放しで礼賛できないのは単純に日本は発展途上国ではないからであって、中国や「リベラル」の人が信じている様な日本が中国に遅れをとっているからではない。中国の無人コンビニのコストなどを見れば多くのところで、本末転倒であることは分かるのだが、日本で自動販売機が登場し、普及したプロセスには単純なコスト面でだけではなく、その風土と国民性が関係しているとは言えよう。香港ではスマホ決済が普及せず、生活に不可欠となっていたオクトパスもデモ以降は情報を抜かれるのを警戒して使わない動きが広まっているという。中国が同様の事態になった時に都市部で現金、、アナログ生活に戻れるとは思わんが、その布石の為に今から飼い慣らしておくということはあろう。

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2019年11月18日Mon [01:19] 中国  

集まる!刺さる!SNSでウケる中国語

集まる! 刺さる!  SNSでウケる中国語 (アスカビジネス)
秋山 燿平
明日香出版社
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微博ちょっと見てきたが、フォロワー51万か。蒼井そらは1900万らしいが、芸能人、著名人以外では日本人トップ10に入るのだろう。マルチリンガル元東大生として日本でも有名な人だそうだが、日本人垢はニッチなのだという。宋文洲のツイッターは21万フォロワー。どうも中国人日本語垢は五毛系ばかり目立つなのだが、微博で5円やっている日本人「ネットサポーター」は存在するのだろうか。この著者のを見る限り、当然ながら無害無臭。コツは完璧ではない中国語とのことで、日本人が一生懸命中文を書いているのが良いのだという。反日とか日本人蔑視はある種当然の様なところもあるのだが、やはり中国で日本人でいる方が、日本で中国人でいるより得することが多いのはたしか。

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2019年11月08日Fri [15:19] 中国  

米中対決の真実 

米中対決の真実
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古森 義久
海竜社 (2019-03-12)
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「真実」ものだけど、米中ものだけで、古森は何冊出しているんだ。腐っても元産経中国総局長であるから、中国素人ということはないのだが、福島、山本、矢板といった根っからの中国屋とは立ち位置が違うか。つまりはアメリカの側に立って中国を批判しているということで、中国が一番嫌うパターン。ただ、バックが日本とアメリカでは全然違うから、それが保険にもなっている。訪中できるかのかどうか分からんが、中国で拘束されることはないだろう。米中対立の原因をトランプに帰する傾向はたしかに日本のメディアに多く見られれるのだが、日韓対立の原因を安倍に帰するメディアと同じく軽薄なものとは言えるのかしれん。中国はトランプ政権が終われば米中関係は問題なくなるなどと思ってはいないだろうし、ポスト安倍政権が対韓政策を大きく変えることができない様に、もう方向性が定まった基本政策はそう簡単に終焉することはできない。

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