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2019年08月16日Fri [15:23] 中国  

刺し身とジンギスカン 

刺し身とジンギスカン 捏造と熱望の日本食
魚柄 仁之助
青弓社 (2019-02-27)
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青弓社は論文系のイメージが強かったのだが、こういうライトなものも出しているんだな。刺し身とジンギスカンはタイトルになっているのだが、なぜ、もう一つのチャップスイはタイトルから外されたのだろう。前2つに比べて、認知度が低い(ジンギスカンは道外では高いとは言えないが低い)ことも、タイトルが長くなるからというのもあるが、やはりチャップスイは日本(ジンギスカンも日本産料理)料理ではないという史実からサブタイと矛盾が生じるか。モンゴル方面から提起されているジンギスカン名誉毀損説はひとまず置くとして、チャップスイが日本でもメジャー料理であった時代があったとは知らんかった。アメリカ発祥とされる料理なので、当然ではあるが、大陸からではなく、アメリカから世界中に拡散されて日本に入ったという経緯らしい。それが昭和8年頃だそうで、例によって日本食化もされるのだが、戦争の時代が終わっても定着しなかったとも言い切れないか。野菜炒めとか、チャンプルーにしてもチャップスイの遺伝子を継いでいるのだろうし、チャップスイという名称が日本語化しなかったということか。

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2019年08月10日Sat [02:31] 中国  

古代日中関係史 



80年前、いや20年前の歴史でさえ正確な史実などないのに、1500年以上前の史実を詳らかにすることなど不可能ではあるのだが、この時代まで遡っても、歴史認識の罠、歴史修正主義の罵倒からは逃れられないんかな。中国での評価は別として、日本が古代より中国からは独立した国であったという認識は日本人の中国に対する従属意識から解放させるツールにはなっていたと思うのだが、文化的劣等感からの解放という意味では近代以降の戦争まで待たなくてはならんかった様に思える。もっとも最近ではこうした日本人の対中歴史認識が朝鮮の対中史との違いという点で引き合いに出されるところもあって、対中よりも対韓での優越感ツールになっている気がしないでもない。日韓を日中朝の三国間関係で俯瞰する大局的な見方が今の日韓で求められるところか。


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2019年08月04日Sun [14:25] 中国  

戦後日本と竹内好



っぽくないけど山川。蘭花堂店主の人。北九州の製鉄所を辞めて上京し、新聞奨学生となって「中国の会」に出会うまでの話は書いてあるのだが、当時の梁山泊的は伝わって来る。安藤彦太郎や尾崎秀実に限らず、当時の空気を鑑みれば、竹内好は民族主義者という評価が妥当かもしれんが、三島が自決した日に竹内が祝杯を挙げたというのは意外な感じもする。竹内好が戦後日本の代表的知識人になったのも日本に於ける中国のポジションが関係していたと思うが、毛沢東、魯迅の口となった点は大きかろう。

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2019年07月31日Wed [11:29] 中国  

日本の「中国人」社会 



中国ウォッチャーは数知れずだけど、在日中国ウォッチャーは需要が供給に追いついていいないんじゃないかな。ほとんどこの著者の独壇場みたいになっている。もう何冊目になるのか。かつての青龍刀系や怒羅権系などには目もくれず、富裕層、エリート層を対象にしたことが成功しているのだが、そうした富裕層、エリート層と見られていた中国人が実は中間層であるというのが今回のテーマか。ただ、当たり前の話だが、在日中国人のマジョリティが中間層であるという時代は90年代初めにはもう訪れていて、媒体が中国語新聞からネットに変わっただけで、在日中国人社会の中で細分化されたコミュニティは昔からあった。西川口も芝園団地も昔から中国人は少なくなかったのだが、個人的に明らかに減ったと思うのが上海人。上海人、福建人の二大勢力が東北人に駆逐されて大分経つが、芝園は福建がまだ多いのか。中国人の場合、初対面でまず出身地を聞くというのが慣習だったのだが、昔みたいに同郷は発音ですぐ分かるということは無くなったか。

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2019年07月30日Tue [15:11] 中国  

日中七〇年 戦争と反日・友好



工藤先生ご存命なのかな。1922年生まれだと今年97歳だけど、去年暮れの新刊で間違いないよな。100歳もの売れる、キャッチフレーズになるという法則はあるから、まだ行けると思うが、タイトルをも超過する80年に及ぶ自身の日中話だから畏れ入る。1939年東亜同文書院入学への道から始まるのだが、終戦で帰国後が空洞になっていて、次は1983年北京師範大留学へと飛んでいる。その間は東京タイムス、教育出版社などだったそうだが、その話は一切無い。同文書院出ならば北京官話も上海語も身につけていたはずだが、60の手習いで中国語を再開したらしい。ハイライトは現地で体験したロクヨンと反日デモなのだろうが、やはり同文書院の話がそれ以上にぶっ飛んでる。匪賊に銃撃され、貫通したとかサラリと書いているのだが、それは日常とまではいかんが、書院生であれば普通の話なのだろう。80年代から90年代までの老人専家と日語学生の空気は何となく分かるのだが、さすが書院OBはまったり感にばかり浸ってはいはない。

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2019年07月29日Mon [14:07] 中国  

大連・旅順歴史ガイドマップ 



これも実用書の類いだが、グーグルマップ風の立体地図はオープンものなのか。大久保明男は残留孤児帰国家族研究者の第一世代として名前を聞くことが多かったが、そのまま首都大教授になっていたのか。最近は満洲文学に基軸を移しているらしい。旅順が未開放地区だった時代を知る者も少なくなって来ているが、グーグルマップで丸見えの時代にあっては人民に紛れ込んでのプチドキドキ感も懐かしい思い出である。かつて北の香港と持ち上げられた大連も薄熙来に連座したのか影が薄くなった観はあるのだが、日本関係ではまだアドバンテージがあるのか。

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2019年07月28日Sun [02:38] 中国  

陳独秀と中国革命史の再検討



82歳とのことだが、どういう人なのか分からん。主義者であった事は間違いなさそうだが、党員とか細胞とかは分からんが、社会評論社だけでなく、ハンセン自衛官の社会批評社の本にも書いたことがあるんだな。社会主義研究家という肩書も見つけた。中国共産党は毛沢東はまだ無理かもしれんが、スターリン批判もできないのは中ソ対立が解消されても、毛沢東とスターリンが絡み合っているからか。陳独秀もトロツキーもタブーではなくなったが、再検討することは毛沢東の否定的見地は必要となる。毛沢東の最大の罪は文革ではなく、大躍進であるが、失敗した革命を新たな革命で覆い隠したのが文革である。

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2019年07月26日Fri [02:41] 中国  

さいはての中国

さいはての中国 (小学館新書)
安田 峰俊
小学館
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SAPIO掲載分か。その点に於いて一番読み応えがあるのは最終章であり、だからこそ締めなのだろうが、中国ではSAPIOに書いたというだけでアウトという事は歌舞伎町案内人も言っていたな。相手は公正には思ってないだろうが、著者は相手を公正に書く様にかなり努めている感じで、おそらくは絵に書いた様な反日も反中も私的な場面では成立しないだろう。右にしても左にしても極端な存在しか眼に入らないというのは全くその通りなのだが、おそらくは今の日韓も互いに同じ状況にはある。韓国が一段落付いた中国に代わって「反日」を一手に引き受けている観はあるのだが。これも今の中国を庇いきれなくなったなった日本の「進歩派」が一斉に「反日」、「反安倍」を闘ってくれる韓国にその対象を移した結果ではないかとも思ってしまう。著者が映し出すのは限りなく「非道徳」な中国の姿であって、中国人自身がもはや日本は道徳的優越があると認め出すに至っては日本を非道徳たらしめるのは韓国しかない。韓国が「リベラル」の最後の拠り所である所以ではあるが、中国が民主化したら中共を延命させた日本の罪が問われることになるかもしれん。

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2019年07月24日Wed [15:15] 中国  

日本と中国の家族制度研究 



香港大のシンポ本らしい。王向華は久しぶりに名前を見たが准教授のままか。香港大では日本専門は厳しいかもしれん。しかし、未だヤオハンがテーマというのは時間が止まっている観はある。日本企業の見方も20年前とほぼ変わらんし、中国のアップデートとの違いを浮き彫りにする狙いでもあるんかな。大陸からは日本帰りの人が一人だけで、台湾から2名で他は日本人。かなり大雑把なテーマなので、それでも良いのだが、現代的観点は皆無に感じる。香港の家族制度はある種独自であると思うが、港大から誰か呼べなかったんかな。

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2019年07月23日Tue [23:55] 中国  

ラストエンペラーの私生活 



2014年に幻冬舎で出したものの新書化なのかなあ。通勤3日分くらい費やした400頁超えなので、また気が付かずに再度読んでしまったとなると悲しいのでタイトルが微妙に違うからセーフということにするか。昨日は白水社の「ドイツ歴史教育」を新装版と知らずにまた読んでしまったし、読書量以前に読書力減退がキツイ。で、例によってwikiで改題新書化の可能性を知ったけど、工藤美代子の旦那だというのも初めて知った。工藤の関東大震災本は杉田水脈並に界隈からバッシングされたけど、その影響からか、文庫化で旦那名義に変更されたらしい。元々は工藤の単著だったのだが、実は共著だったので、文庫は旦那単著にしたなんていう説明は成り立つんかいな。文庫はどうもワックみたいだが、嫁を守ったということなのだろうか。感想はとりあえず、元本の方でと思ったのだが、元本の感想の方も本自体の中身にはほとんど触れていなかった。一言で言えば小説です。

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2019年07月17日Wed [13:11] 中国  

文化大革命五十年 



岩波は前に「文化大革命十年史」を端折って出したことがあって、監訳者の辻康吾が文庫で完全版を再刊したことがあったが、今回は最初から完全版なのだろうか。85歳で意気軒昂かどうか分からんが、文革本も同時代の人が担うケースが減ってきているから、まだ出番はあるか。著者は「毛沢東大躍進秘録」の人で、立場的には反体制派になっているが、元体制派の老人は怖れるものがないから比較的自由ではある。特に老人を弾圧すれば文革の「記憶」も蘇るから、老人が文革を論ずるのは安全ゾーンか。とはいえ、オドロオドロシイ虐殺が書かれている訳ではなく、権力闘争がメインであり、そもそも新華社の上級が実生活で殺し合いを見ることも無かったのかもしれん。周恩来に林彪を推された毛沢東が林彪を呼んで、次の次は張春橋にしようと思っているが、お前はどうかと言ったところ、息子の林立果を後継者にしたかった林彪が抵抗したというくだりは如何にもだけど、この話は裏付けがあるのだろうか。毛沢東は張春橋を林彪の次にしようと思ってはいなかったというが、要するに次の次が決まっていれば何かあったとこに直ぐに首をすげ替えることができ、自分の影響力を保てるということか。鄧小平もその辺の影響力を持っていただろうが、江沢民くらいになると次の次までの影響力はさすがに保てんか。

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2019年07月13日Sat [02:03] 中国  

中国共産党の罠



遠藤誉も朱建栄に叱られたくらいで終わったので、日中(関東軍と国民党)開戦は中国共産党の謀略というのは「歴史修正主義」には引っ掛らないみたいだな。それもこれも今の中共が左翼界隈の支持を失っているからであって、その辺の勢力は韓国に移ってしまった感はある。今後北朝鮮色が色濃くなると次はどこへ行くか分からんが、とりあえず中国共産党は昔は良かったという話も無くなった。まあKGBとかコミンテルン陰謀説だって、議論化したのはソ連崩壊後だろうけど、中共シンパの多くは党ではなく、毛沢東だの周恩来だのの人に魅了されていた訳だから、習近平に同等の評価を与えよと言われても無理算段である。別に左翼でもなかったエドガー・スノーが毛沢東に会ってコロッと行ってしまう話が出てくるが、大抵その前に周恩来が露払いをし、勿体つけて毛沢東に会わすというのがパターン。これにやられた日本人も多かったのだが、王制コンプレックスの米国人や現人神の記憶がある日本人には効果覿面だったんかな。

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