2017年06月23日Fri [05:28] 東アジア  

戦後日本の歴史認識

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五百旗頭 薫

東京大学出版会 2017-03-30
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東京財団の研究会なので、歴史認識原理主義の方に流れることはなく、批判的部分の方が多い。元々北岡伸一門下の人たちが集まっていた会だったそうだが、その面々が指導する立場になったのだという。川島真とか渡部恒雄、細谷雄一といったスターは座談会で参加。保守、革新とか右翼、左翼とかではなく、リアリストであるということが今の時代では必要であるか。ナショナリストに関しては右が反中も反米もいるが、左は反米しかないとしているのだが、そもそも左翼とナショナリズムは矛盾しないのだろか。愛国左翼を自認する人はいるが、それがリアリズムとしては機能するとは思えん。

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2017年06月19日Mon [04:02] 東アジア  

検証危機の25年

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勝股 秀通

並木書房 2017-02-15
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読売の元編集委員だそうだが、民間人初の防衛大修士らしい。現在は話題の新聞記者天下り身分だが、日大危機管理学部教授なので、専門修士号持ちだから妥当ではあるか。しかし、そんな学部があるとは知らんかった。日大は昔から警察には強いけど、警備会社とかにも就職できそうだな。読売の人だったので、朝日などの「空想平和主義」批判はできるか。空想平和主義もソ連が終わって、中国が引き継いだ形だが、もはや世論はついていかないから、安全保障議論も昔ほどタブーではなくなった。北朝鮮の核が到達するまで10分という時間で、迎撃ミサイルで撃墜できるのかというのは疑問であるのだが、それも日本ではなく、米国向けであったら撃墜できないとなると、確実に迎撃できるのは日本上空に入ってからなのか。そうなると1分もなかろうな。その辺は集団的自衛権の議論になるが、地下鉄の駅員に抗議しろとか言っている連中の空想平和脳で核ミサイル止められるんかな。

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2017年06月18日Sun [05:25] 東アジア  

アジアの思想史脈

アジアの思想史脈 (近現代アジアをめぐる思想連鎖)アジアの思想史脈 (近現代アジアをめぐる思想連鎖)
山室信一

人文書院 2017-05-01
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昨日読んだのの片割れ。共に350ページクラスだから、結構キツイ。熊本話に宮崎滔天が出てこなかったなと思ったら、こっちにまとめてあったのか。今日の1冊目と違って、こちらの滔天説はマトモ。安重根も相対的である。山室は証言者は記憶を作ったり、都合の良い様に改竄したりするので、インタビューを論文には使わないという。被害者の証言が真実というのは活動家であって、ライターでも研究者でも無い。証言はオーラル・ヒストリーという分野で区別して扱う必要はあろう。

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2017年06月17日Sat [05:45] 東アジア  

アジアびとの風姿

アジアびとの風姿 (近現代アジアをめぐる思想連鎖)アジアびとの風姿 (近現代アジアをめぐる思想連鎖)
山室信一

人文書院 2017-05-01
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結構な分量があって2冊セットなのだが、これまでの既出の書き下ろしとまで言える補定だという。熊本出身とのことで、半分は熊本関係。熊本は地理的に海外へ出る人が多く、フジモリ家などもそうなのだが、支那通も多いんだな。熊本学園大学は前の熊本商科大学だが、その前身は東洋語学学校だったのか。今でも外国語学部があるのか。左翼系の学者かと思っていたのだが、司馬遼太郎を評価している。代表作の「キメラ」を司馬に褒められたとのことで、後の司馬遼太郎賞も受賞しているらしい。先日読んだ韓国人の日本文学論でも韓国では司馬作品は侵略文学という評価が定着している記述があったが、著者は司馬文学が好きな韓国人も多いとしている。「脱亜論」の文脈から切り離した批判にも否定的で、中国が巨大な影響力を持っていた時代にあって、日本が独立独歩の道を進むには西洋化という選択しかなかったのではないかということ。現在も中国が往時の影響力を回復しつつあるが、「東アジア共同体」論者と福沢諭吉の親和性が無いのもその辺ではある。

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2017年06月16日Fri [04:43] 東アジア  

感動の日本史

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服部 剛

致知出版社 2016-10-15
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保守系というか愛国系のやつらしい。愛国をネガティブではなくポジティブに捉える立ち位置だそうなので、それで良いかと思うが、愛国史観だと韓国とか中国と同レベルになってしまいそうで、ちょっと抵抗がある。自国に誇りを持ってこそ、他国に敬意を払えるというのはその通りなのだろうが、反日国には敬意を払うにはどうすれば良いのかといった疑問も残る。中国はともかく、韓国などは「正しい歴史」=自分たちの信じる歴史を日本人に教えれば、反省して敬意を持つ様になると思っているフシもあるが、この手の人たちはこの本の様な「真実の歴史」を韓国人に教えれば、考えを改めると信じているのだろうか。

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2017年06月11日Sun [06:12] 東アジア  

混迷を深める世界情勢と我が国の選択

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混迷を深める世界情勢と我が国の選択

隊友会の後援集か。ISBNもないのでアマゾンでは扱いなし。hontoには去年の版のページがあったが、販売はしていない様だ。タイトルは毎年同じなのか。小此木政夫にケント・ギルバート、石平とその筋の趣味の人たちには売れそうな面々だけど、セミナーの参加費だけで元は取れているのかな。戦後初の韓国への正規留学生らしい小此木先生はともかく、ケントと石平が講師というのは商業上の理由なのかな。二人ともアグネス・チャン並みの講演料だろう。ケントも石平も靖国参拝したみたいだけど、ケントはモルモンまだやってんのかな。斉藤由貴はもう返してくれ。

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2017年06月10日Sat [05:20] 東アジア  

返還交渉

返還交渉 沖縄・北方領土の「光と影」 (PHP新書)返還交渉 沖縄・北方領土の「光と影」 (PHP新書)
東郷 和彦

PHP研究所 2017-03-16
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親父の東郷文彦と若泉敬を同列に描いているのだが、これって、自分と佐藤優と同じ表と裏、光と影の交渉だと言いたいのかな。佐藤優は解説も書いているし、キーパーソン的にも書かれているのだが、控えめに真紀子が悪いとも。若泉がもうちょっと生きていても佐藤優みたいにはならなかったろうが、佐藤も東郷もあのまま宮仕えを続けていたら、新書一冊出せなかったかもしれんので、ある意味、結果オーライか。二島返還は宗男よりずっと前にフルシチョフが同意していたフシがあるそうだが、それを突っぱねた時点で、ソ連崩壊、ロシア危機が千載一遇のチャンスであったのに逃したということにはならんわな。

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2017年06月03日Sat [05:27] 東アジア  

日本エリートはズレている

日本エリートはズレている (角川新書)日本エリートはズレている (角川新書)
道上 尚史

KADOKAWA 2017-01-10
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慰安婦像の件らしいが、更迭された釜山総領事に代わりドバイ総領事から配置転換になった人か。ドバイから釜山というのは栄転ではないのだろうが、左遷ということもなく、ピンチでの切り札投入か。キャリアの志願コリア・スクールだし、いずれ韓国大使になる人材なのだろうが、広報屋が解決できる課題ではないな。このタイトル通り、エリートしか目に無い人なので、英語や外国語を流暢に話し、国際感覚豊かな層以外が形づくる世論を動かすことなどはできんだろう。お金持ちがエラいとは思わず、貧乏人が善だとも思わない小惑星の中で自分なりの幸せを見出す日本の若者は、こうしたグローバル・エリートの人たちにとってはイラつく対象なのだろうが、バブルのギラギラ感に満ちている一方で、海外に脱出口を用意しておくグローバル人材は日本の若者のモデルなのだろうか。経済的に没落し。中国と韓国に抜かれて絶望している日本人という自画像は全く実態を反映していないと思うのだが、日本人が日本に安住しているのは結局のところ、カネでもテクノロジーでもない非物質的安心感である。

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2017年06月01日Thu [05:06] 東アジア  

アジアにおける高齢者の生活保障

アジアにおける高齢者の生活保障――持続可能な福祉社会を求めてアジアにおける高齢者の生活保障――持続可能な福祉社会を求めて
金 成垣 大泉 啓一郎 松江 暁子

明石書店 2017-05-10
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トヨタ財団のプログラムで当初は東南アジアが中心であったそうだが、韓国人研究者がリーダーとなり、韓国がアジアにおける少子高齢化社会のモデルケースだという風になった様だ。韓国が3分の2くらいで、ベトナム、タイ、台湾、シンガポール、日本が1章づつ。執筆陣も本国韓国人が半分で、ベトナムも韓国人が書いている。とはいえ、韓国が高福祉国であるということは言えないので、比較的早く高齢化社会が到来した日本と違って、これから高齢化社会を迎えるアジア諸国は韓国を反面教師にする必要もあろうということ。儒教国韓国では日本人は老人に席を譲らないという点で優越感を持っている様だが、韓国では75歳以上の就業率が35%というのには驚いた。しかも退職年齢が40代から50代というのだから年金を貰えるまで20年くらいのロスがあるらしい。韓国の退職年齢が早いのは事実上のクビ勧告であるのだが、そこから20年自営なり、臨時雇いなどで食っていかなくてはならないとなれば、移民した方がマシかもしれないとはなるか。

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2017年05月28日Sun [04:43] 東アジア  

鬼瓦のルーツ写真紀行

鬼瓦のルーツ 写真紀行 〜韓国、中国、カンボジア〜鬼瓦のルーツ 写真紀行 〜韓国、中国、カンボジア〜
富山 弘毅

本の泉社 2017-04-21
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前橋市の共産党市議で、高校教諭だった9条の会、しかも日朝協会の「日本と朝鮮」連載というこれだけガチで揃ったのも珍しいな。新日本出版社だったらパスしていたところだが、本の泉も代々木系だったかな。韓国に旅行に行ったのは2003年のことで、盧武鉉になって、日共が韓国に接近した頃か。その前年にW杯もあったが、小泉訪朝もあって、拉致を北が認めた途端に日共が白々しく北朝鮮批判を始めたこととも関係しているのだが、日共系の日朝協会も韓国を出すことで北と距離を置いたつもりだったんかな。で、この爺さんは韓国に行って、タクシーの運転手とか出合った韓国人にまず、秀吉と日帝の侵略を謝罪し、9条のパンフレットを渡す儀式から始めるのである。1936年生まれだから、小学生だった爺にも責任があるのだろうが、こういう希少動物もそろそろ死に絶えるか。団塊の9条教はそこまでは徹底していないかと。そのくせ、日本語を話せる人をまず探して、日本語が通じない困った困ったとか言っているのだから大日本帝国の天然は赤化しても抜けないのである。

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2017年05月26日Fri [05:34] 東アジア  

国のために死ねるか

国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 (文春新書)国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 (文春新書)
伊藤 祐靖

文藝春秋 2016-07-21
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よく分からんが、これは自衛隊特殊部隊創設者になるのか。PKO派遣地はあくまでも「非戦闘地域」ということになっているから、「特殊部隊」の出番の想定は例の不審船事件であった李、島の奪還作戦ということになるのだろうが、その時に躊躇ない行動を取れるかどうかは訓練で培われるものなのかどうなのか。具体的に言うと、人を殺せるかどうかなのだが、捕虜として捕らえるのは想定外の場面であろうし、国のために死ねるかは国にために殺せるかでもある。

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2017年05月22日Mon [04:47] 東アジア  

帝国日本の外交1894-1922

帝国日本の外交 1894-1922: なぜ版図は拡大したのか帝国日本の外交 1894-1922: なぜ版図は拡大したのか
佐々木 雄一

東京大学出版会 2017-03-30
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博論もの。毎日新聞の岩間陽子評が話題になっていた本か。新聞レベルでは滅多に見られない厳しい書評なのかもしれんが、査読レベルでは手甘いレベルではないのかな。北岡伸一門下で、大胆にも北岡とは違う見方に踏み込んでいる箇所もあるのだが、たしかに「なぜ版図は拡大したのか」という副題は違うような気がした。例によって、先行研究の少ないというところにオリジナリティを見出そうとしているのだが、この辺のテーマでその論理が成立するとは思えん。岩間陽子はお手本を見せたのかもしれんが、朝鮮も満洲も日本が進出しなければロシアの領土になっていたという命題ひとつとっても、学問だけで決着をつけるのは不可能である。

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