2018年07月13日Fri [04:42] 東アジア  

アジア都市の成長戦略

アジア都市の成長戦略――「国の経済発展」の概念を変えるダイナミズムアジア都市の成長戦略――「国の経済発展」の概念を変えるダイナミズム
後藤 康浩

慶應義塾大学出版会 2018-06-13
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日経記者から亜細亜大の新設学部教授に転身した人らしいが、版元は慶応なんだな。出身は早稲田らしい。一応、研究書ということになるのだろうが、たぶん日経時代に書いていたものと同じ様なもの。中国の地下鉄建設は一部の大都市路線を除いて、渋滞緩和とは別の事情で建設されているという話。人口規模がら言えば包頭に地下鉄作っても不思議ではないが、事業収入が見込まれない公共事業であることには変わらんか。北京に地下鉄が開通したにが1969年で、8年間は幹部専用であったとのことだが、シェルター目的か何かだったのか。文革中にも機能していたのか分からんが、国会と永田町の議員会館を結ぶ地下鉄みたいなものか。上海もそうだが、デリーの地下鉄も近いうちに東京を抜く営業キロ数になるというのは驚き。東京も副都心線意向は新規開業はないのだから、それも当然ではあるのだが、乗降客数では東京の地位はまだまだ安泰か。

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2018年07月02日Mon [02:31] 東アジア  

姉妹都市の挑戦

姉妹都市の挑戦――国際交流は外交を超えるか姉妹都市の挑戦――国際交流は外交を超えるか
毛受 敏浩

明石書店 2018-01-31
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姉妹都市研究本はありそうで、あまり見かけないな。元々、兵庫県庁の人で、アメリカに派遣されたことがきっかけで、自治体国際交流専門家の道に進んだらしい。日本国際交流センターは民間交流のパイオニアですというキャッチフレースを謳っているけど、非政府地方民間交流の元締めみたいなところか。北朝鮮との姉妹都市(境港市)は紹介があるが、台湾との姉妹都市は完全に黙殺されている。中国と姉妹都市を結んだ自治体は台湾とは結べないという暗黙のルールがあるみたいだが、日中、日韓、日露の政府間対立問題に於ける姉妹都市検証をしていながら、台湾は無視というのは解せない。副題にその辺の思いを込めたのかもしれんが。

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2018年06月30日Sat [06:09] 東アジア  

東アジアの高齢者ケア

東アジアの高齢者ケア東アジアの高齢者ケア
須田 木綿子

東信堂 2018-05-02
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論集。日台韓で、あえて中を外しているのは割と珍しいかも。とはいえ、この3カ国の人口動態に近似性があり、中国の様な規格外の問題は共有していないので、比較対照としては妥当かもしれん。高齢化は日本が先んじたが、そのスピードは韓国が圧倒的である。儒教セーフティネットはいずれの国でも厳しくなっている。介護職の外国人導入は台湾が例外ということはなく、今では日本でも公的制度として存在している。ただ、施設外、家庭内での介護業務の一般化は台湾が例外的か。その背景に家内労働者雇用の文化がある訳だが、家庭内だけではなく、施設でも時間に融通が効くという理由で、外国人介護職に依存する構図があるらしい。日本でも、遅からずそうなるであろう。

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2018年06月11日Mon [07:13] 東アジア  

北朝鮮発第三次世界大戦

北朝鮮発 第三次世界大戦(祥伝社新書)北朝鮮発 第三次世界大戦(祥伝社新書)
柏原 竜一

祥伝社 2017-12-26
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これも残念賞という訳ではなく、戦争の可能性は非常に低いという認識。開戦を謳ったタイトルの本は多いが、実際、ほとんどが慎重派。ただ、さすがに今日のこの展開を予想した人はいなく、トランプが金正恩とサシで話をするなんてことは当初は考えられんかったこと。それを言えば小泉訪朝も同じであったのだが、著者の本題は北朝鮮ではなく、世界大戦の方なので、 契機としては北朝鮮の方がシリアより可能性があるということか。つまりは米国対ロシアから、米国対中国の可能性の方が現実的であるということなのだが、トランプ政権の黒幕がプーチンなら、米中対立で漁夫の利を得るのもまたプーチンである。その意味に於いて習近平は北朝鮮というカードを切る時期に来たという訳なのだが、そうなると今回の「蚊帳の外」はロシアということになるんか。まあ物別れで、中国は面子を失い、プーチン勝利ということになるかもしれんが。

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2018年06月08日Fri [19:54] 東アジア  

皇軍兵士、シベリア抑留、撫順戦犯管理所

皇軍兵士、シベリア抑留、撫順戦犯管理所  カント学徒、 再生の記皇軍兵士、シベリア抑留、撫順戦犯管理所 カント学徒、 再生の記
絵鳩 毅

花伝社 2017-08-18
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花電車中帰連クオリティであることは分かっていたのだが、前半部と撫順以降のあまりの落差に驚いた。前半の北支駐屯からシベリア送りまでは貴重な記録で、のびののとした文体はその光景が窺えるようなものなのだが、後半の中国移送以降はすっかり人間改造されていて、ほとんど地上の楽園である。それもそれでかつての友好人士ものとしては懐かしい感じはするのだが、今のこの時代に読むと、逆プロパガンダの様に思えてくる。最近、日系唯一と言っても良い従中版元として獅子奮闘している花伝社のことだから、その様な意図はなく、ただニッチに徹しているだけかと思うが、撫順の奇跡を受け継ぐ会は無知層への取り込みでは韓国正義教に差をつけられている感じ。いずれにしても前半部は人間の顔をした人が書いているので、参考になる点が多々。先日、呼んだ本で疑問が生じた日本軍の戦地での野球に関してもあっさり事実としてあったと判明した。日本兵が普通に単独でバスに乗り、買い物に行って、遊んでいられたという事実は今のイラクなどを考えても想像しにくいのだが、拷問もあればそうした牧歌的な日常もあったのだろう。自分は丸山眞男をひっぱたく側の人間なので、こうした知青への共感は無いのだが、シベリア→撫順、そして文革へという軌跡こそが、撫順の奇跡のミソではないのかという気がした。シベリアで地獄を見れば、撫順は天国だろう。歴史認識だけではなく、撫順の「奇跡」には日中友好と同じく中ソ対立が関係している。

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2018年06月06日Wed [08:11] 東アジア  

日本人だけがなぜ日本の凄さに気づかないのか

日本人だけがなぜ日本の凄さに気づかないのか日本人だけがなぜ日本の凄さに気づかないのか
ケント・ギルバート 石平

徳間書店 2017-08-31
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例によってのいつもの芸風なのだが、このコンビだと韓国人よりは沖縄に関係はあるのか。日本スゴイ系の極言みたいなタイトルだけど、実際は反日批判。実際のところ、日本スゴイ系は反日への反発であるのだから、内容的には合っているか。日本をこれだけ悪しき言う人たちに対して、いや日本は悪くない。良い国なのだ。お前が好きな国はそんなに良い国なのか。という子供の喧嘩みたいなものを右翼左翼、民主主義、人権、差別、歴史認識とか名分を掲げてしまうから、おかしなことになる。親日反日言説を嫌うと人が多いけど、それが本質なんだから、それを避けては話は成立しない。

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2018年06月02日Sat [21:12] 東アジア  

私の保守宣言

私の保守宣言 (WAC BUNKO 266)私の保守宣言 (WAC BUNKO 266)
和田秀樹

ワック 2017-11-20
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ワック本。単にストレートなだけで、イデオロギーとは関係ない人かと思っていたのだが、正論新風賞なるものを受賞していたのか。となるろ、あらためて「宣言」する必要もなかろうが、安倍批判もしているので、転向説を払拭させるためらしい。真のリベラルは親中でも従韓ではない様に、真の保守は従米ではない。分からんが、この人のアメリカ・ボロクソ言説は向こうでの被差別体験があるのであろう。それを「差別」で一元化してしまうとタダの左翼になってしまう。職業的にはそうした人間の行動原理を定義してしまうのんは抵抗があるのかもしれん。日本愛も単純に好きなら好きで良いはずなのだが、何か言い訳がましい。日本は別として唯一ディスられていないのがフィンランド。視察で短期間訪れただけだそうだが、そのくらいの距離感がちょうど良いのかもしれん。

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2018年05月29日Tue [06:12] 東アジア  

寄生難民

寄生難民寄生難民
坂東忠信

青林堂 2017-09-15
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在日中国人犯罪の全盛期に前線で戦っていた人みたいなので、そう簡単に認識が変わるものではないのかもしれんが、このキャラで飯食えるネタが尽きる事もないか。善意の難民というのも変な言い方だが、本来、難民にとっては生きることが第一であり、他者に寄生するのは難民の本質でもある。その辺を履き違えているのは右も左も、保守もリベラルも同じであって、移民と難民の線引はあって然るべきであろう。この問題がドグマ化しているのは言うまでもなく、欧米の現実をそのまま日本に実態を伴わないまま輸入しているからであって、日本でレイシストがどうのこうのなんて、言っているのはマルクス・レーニンがどうのと言っていたのと同じである。深刻な分断社会になっている欧米の様にならない様にという趣旨ならわかるが、現段階では警戒も啓蒙も逆効果しか生まないのではないか。

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2018年05月28日Mon [01:51] 東アジア  

東アジアの医療福祉制度

東アジアの医療福祉制度 (山口大学大学院東アジア研究科 東アジア研究叢書)東アジアの医療福祉制度 (山口大学大学院東アジア研究科 東アジア研究叢書)
国立大学法人 山口大学大学院東アジア研究科

中央経済社 2018-03-23
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類書があるのかどうか分からんが、山口大学大学院東アジア研究科東アジア研究叢書。地味だが、定期的に講演会を開催しているらしい。安倍のお膝元だからか分からんが、ワンアジア財団の毒牙にはまだかかっていないか。「東アジア」というと、日本やその他の国、地域を除外して、中国と韓国の話しかない場合が多いのだが、この本は半分以上は日本の問題。中国に関しては医療制度と看護師の2本立てだったが、日本の医療保険の特徴であるフリーアクセスは結構レアな仕組みの様だ。地域格差が激しい中国やかかりつけ医制度の英国などは無い。無論、国民皆保険制度自体が無い国が大多数である。大病院は紹介状システムになっているケースが多いが、それでも全国どこの病院でもフリーアクセスは可能である。でもって、看護師だが、インドネシア、フィリピンの協定制度の限界が露呈している一方、協定外の中国人看護師が急増しているというお話。インドネシア人看護師の資格試験が低調であったのは語学に問題があった訳だが、中国人であれば、その辺をクリアする割合が高い。中国での看護師の給料は地域によって5万から15万円程度まで幅があり、それも戸籍問題があるから、留学費用を考慮しても十分選択肢になるとのこと。

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2018年05月21日Mon [04:44] 東アジア  

流入外国人と日本 

流入外国人と日本: 人口減少への処方箋流入外国人と日本: 人口減少への処方箋
石川 義孝

海青社 2018-03-22
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退官記念ものらしい。京大教授で人文地理学会の会長を務めた人らしいが、既出論文をまとめたもの。データがちょっと古いのはそのためだが。農村の「アジア」からの嫁入りなどを考察している。そうした話は最近聞かなくなったのは農村人口が減っているのか、全体的に未婚率が増え、農村といえども結婚圧力が薄くなかったからか分からんが、嫁入りした女性を「犠牲者」とする議論が優勢だったのか。とはいえ、貧しさ故、高齢の農村男性と望まない結婚をしたという絵に描いたような話が常であった訳でもなかろうし、それは女性にとっても侮辱的な見方ではなかろうか。それでも人口減少に歯止めがかかるはずもなく、移民政策導入が現実的対策として打ち出される様になったのだが、流入人口も水ものなので、半ガラパゴス状態は続くんじゃないかな。

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2018年05月20日Sun [03:32] 東アジア  

現代日本の宗教と多文化共生

現代日本の宗教と多文化共生――移民と地域社会の関係性を探る現代日本の宗教と多文化共生――移民と地域社会の関係性を探る
高橋 典史 白波瀬 達也 星野 壮

明石書店 2018-04-28
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科研もの。在日エスニック研究は宗教が一番わかりやすいかな。一頃はエスニック・ビジネス研究が流行ったけど、その担い手だった宗教色の薄い中国人が後退した結果、ムスリムやキリスト教などに注目が移った形。在日コリアンは無論、在日ブラジル人、在日フィリピン人ももはやオールドカマーの領域なのだが、やはりトレンドはムスリムということになるか。オールドカマー陣もカトリックからプロテスタントに覇権が移っている様で、本国に先んじて、在日ブラジル人の信者数は既にプロテスタントがカトリックを逆転しているという。フィリピンもプロテスタントに宗旨変えする人たちが多く出てきて、その背景に強力な宣教があることはたしかである。世界一のし宣教師派遣国の韓国はその源でもあるのだが、プロテスタントはカトリックの様な普遍性は無いので、どこも本国の新興教会が強い。多文化共生はそうした小宇宙に留まる分には可能なのだが、日本社会に影響を及ぼすほどの勢力にまで拡大してしまうと摩擦が生じるようになる。

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2018年05月17日Thu [03:39] 東アジア  

アジアの地域共同

アジアの地域共同――未来のために (東アジア共同体シリーズ3)アジアの地域共同――未来のために (東アジア共同体シリーズ3)
羽場 久美子

明石書店 2018-03-31
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もういい加減にしろと思うくらい、ワンアジア財団が出してくるが、科研が厳しくなった山口二郎にもアプローチしてるんかな。パチンコ・メーカーの節税機関だろうけど、プロジェクト本は韓国人編者で、シンポは鳩山とか日本人を中心に立てるというのがお約束。鳩山のところとタッグを組んでいる限り、日本ではなく、他国の国益を目的にしている事は明白なのだが、前巻で中国に取り入っていた羽場久美子が「習金平」表記の大失態。関係者の処分はあったのだろうか。朱建栄も相変わらず、日本人の嫉妬が中国脅威論の原因とか的外れのことを言っているが、矢吹晋と同じ論調なのはそういう指示でもあるんかな。こんな風に思っている限り、中国人はただの成金ということになるのだが、これからは日本人を蔑視する中国人を差別主義者と弾劾できるならそれでも良い。鳩山は日本が中国のリーダーシップを認めれば世界は安心するとか、どこの「世界」の話をしているのか分からんのだけど、外務省かOBはさすがにそれには同調していない。元首相とか現役中国大使とか学者先生、学生もいる前だし、寄付団体の手前もあって、抑え気味なのだが、内心怒っていたのだろう。その辺を匂わせる発言がある。

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