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2019年11月24日Sun [17:47] 東アジア  

ふたつの日本

ふたつの日本 「移民国家」の建前と現実 (講談社現代新書)
望月 優大
講談社
売り上げランキング: 3,468


『ニッポン複雑紀行』編集長という肩書の人なのだが、その発行元であるらしい難民支援協会を主宰しているという訳ではないのか。グーグル、スマートニュースを経て独立ということは難民支援協会に企画を持ち込んだのだろうか。在日との関係はあまり無いみたいなので、運動系でもない感じ。安倍政権はハッキリと移民受け入れ策を打ち出しているのだから、排外主義のレッテルを貼るのは厳しいのだが、その点に於いては「安倍応援団」なのかもしれん。日本も遠からず移民が最大の社会問題として浮上する可能性はあるとは思うが、日本人対外国人という単純な構図で物事を見るのは暴論である様な気もする。在日外国人間に「連帯」を求めるのは幻想であるし、生活者は社会運動に参与している暇などないのが現状である。

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2019年11月14日Thu [16:29] 東アジア  

日本4.0

日本4.0 国家戦略の新しいリアル (文春新書)
エドワード ルトワック
文藝春秋
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「中国4.0」の続編みたいだが日本向け企画なのかな。軍事系の人にとって、日本は関心外かもしれんが、対中戦争に備える為には日本を能動的に動かす必要はあるか。それだけアメリカに体力が無くなったということでもあるのだが、イスラエルとかも関わってくると、何か手のひらで踊らされている観もあるな。北朝鮮は非核化して存続させる。日本と韓国のカネで中国の北朝鮮経済一国支配を崩せば、対中プレッシャーにはなる。日韓対立も対中というメガネで見れば、「グレート・ゲーム」の一局面に過ぎないのだろうが、日本がリアルに国家戦略を立てるには過去の束縛から自由になるしかないのだろう。謝罪や賠償によって、それが自由になるというのは地政学的には論外であり、むしろそれが新たな束縛となるので、これも粛々と遂行していくしないか。

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2019年11月14日Thu [16:02] 東アジア  

響き合う東ジア史 

響き合う東アジア史
響き合う東アジア史
posted with amazlet at 19.11.14

東京大学出版会
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論集。2013年から3年開催された若手セミナー発表会らしい。早稲田、復旦、ソウル大で開催とのことだが、編者3人が復旦、ソウル大と東大の三谷となったのは早稲田の李成市がバランスをとって外れたのか、別の理由があるのか、特に理由が無かったのかは分からん。単に流れでそうなっただけではあろう。編者3人は日本プロパーなのだが、中韓で別の形になっているのかどうかも知らん。この種のものは例え中世史であっても中韓対日本の歴史認識系になってしまうのだが、それは単に中国、韓国は無論、日本でも若手研究者は取り敢えず受けが良い発表をしなくてはならないという枷があるからか。とはいえ、時代ともにそういう空気は薄くなっている感じはする。内鮮結婚と樺太朝鮮人に関しては相関するテーマであるのだが、同化政策、強制連行という一面的解釈にもメスが入っている。働いたり、結婚したりということは人生選択の根源に関わることなので、そう簡単にお上の意向に従って決めるということにはならない。お上がそれで生活一切を保証してくれるのなら、そういう選択肢はあるのだが、実際そうではなかったから。その選択肢はそこで稼げる、そこで縁があったということである。知らんかったのだが、朝鮮に於ける内鮮結婚は日本人男性と朝鮮人女性というパターンの方が一貫して多かったのだという。ただ、内地に於いては朝鮮人男性と日本人女性というパターンが凌駕していたので、トータル的には朝鮮人男性と日本人女性という韓国だけではなく、日本でも多くの人がイメージする結婚パターンになるのだが、それも要は内地では朝鮮人男性の数か圧倒的で、未婚の朝鮮人女性の数は限られていたということである。

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2019年11月10日Sun [00:52] 東アジア  

日本の海が盗まれる

日本の海が盗まれる (文春新書 1225)
山田 吉彦
文藝春秋
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このテーマ定番の山田本。意外に文春は初か。『ONE PIECE勝利学』なんて本も出しているのか。尖閣とか竹島はいつもの通りなのだが、国後に行った時に丸山穂高と同様の発言をした(女はいないのかの方)野党議員がいたことを暴露。ここは実名でも良いんじゃないかな。外交官ものを読むと、海外議員視察(という名目)の旧社会党はその手の輩ばかったりだったという話がよく出てくるのだが、自民は国内で妾囲っても平然としていられたが、社会党とか共産党は海外でハメを外すしかなかったか。船乗り関係の業界だと、その手の話は常識の範囲内であるのだが、北朝鮮漁船はもはや特攻兵みたいなものになっているのか。冷凍設備もない漁船でイカを持ち帰るのは干すしかなく、一艘でせいぜい千匹程度ではとても採算はとれないだろうとのこと。中国が漁業権を買って、タダ同然で北に穫らせているらしいが、そんなんで命を落とす北朝鮮漁民だか兵士だかを救うために韓国は瀬取りしているのか。そうではなかろう。

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2019年10月17日Thu [02:21] 東アジア  

古地圖は歴史の証言者 

古地圖は歴史の証言者―大東亜戦争と災害を語る
菊地 正浩
暁印書館
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暁印書館も初見だと思うが、自費系なのか。昭和14年生まれのノンフィクションライター・旅ジャーナリストとのことだが、草思社から出た「戦争と外邦図」というのは読んでいた。ゼンリンの元役員らしい。外邦図関連が多く、前著と被っているのだが、著者のコレクション放出の意味合いもあるのだろう。自虐史観批判とか慰安婦徴用工の疑問などもあるが、これはもう年代的なものというより、日本人の共通認識になりつつあるから、旧字体とか大東亜戦争表記に思想が反映されているという訳でもない様だ。ただ、尖閣や竹島関係で日本の古地図を買い漁る人たちというのは確かにいる様で、その辺の「歴史修正主義者」から古地圖を守っていかなくてはならいという意識があるそうだ。

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2019年10月03日Thu [12:54] 東アジア  

東アジア都市の居住と生活

東アジア都市の居住と生活

東信堂 (2019-06-17)
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東信堂は教育ものだけではなく、居住関係も看板でやっているのか。大阪市大の研プロで、ニューカマ韓国人が代表らしい。韓国6、台湾2、中国1、日本1くらいの割合か。韓国底辺層研究は進歩派台頭以前の方が日本では活発だった様な印象があるのだが、それは単に韓国の貧困層が減少したからなのか、運動圏の意向が働いているのかは分からん。ただ、救済ではなく、社会運動が活動の中心になってきている様で、宗教から政治に団体のメインストリームが移ってきているのかもしれん。最近も脱北者餓死のニュースがあったが、かつて貧困層より相対的に優遇されていた脱北層がその辺の影響を受けていることは確かではあろう。日本、韓国、中国、香港では風景となっている団地が台湾にはあまり見掛けないのを前から気になっていたのだが、台北には大規模な住宅政策が無かったという。それ故、日本時代の家屋が残っていたりもするのだが、終戦後の土地所有権の問題が曖昧なまま残されたところに一因があるか。

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2019年09月08日Sun [13:44] 東アジア  

戦時下の映画

戦時下の映画──日本・東アジア・ドイツ
岩本 憲児 晏 妮 加藤 厚子 近藤 和都 平賀 明彦 渡邉 大輔 古賀 太 上田 学 門間 貴志 鄭 琮樺 李 相雨 李 道明 秦 剛 ハラルト ・ ザーロモン
森話社 (2019-08-06)
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森話社の岩本憲児本も底無しな感じがしてきたが、一番弟子の晏妮以外はメンバーの入れ替えが結構あるな。門間貴志などは久々に名前を見たが、大学人になってから本を出さなくなったという訳でもないか。その門馬が書いているのが『東遊記』という映画で、これは激しく観たい。読んで字の如くの映画であるのだが、大陸雄飛系とは逆に中国人が日本に来るという映画はこの時代では珍しい。2015年にCSで放送されたらしいが、動画サイトで見れるタイトルバックだけでもいい感じ。日本映画チャンネルはチェックしていないので、フィルセンでやってくれないかな。李香蘭映画ではあるみたいだが、スターになる前の話で、主人公は別の「中国人」凸凹コンビらしい。このパターンでは日本人女性との淡い恋というのが定番なのだが、李香蘭がヒロインなので、日本でモダンガールをしている同胞女性ということになるのか。それが満映か東映か時局の意図なのか分からんが、満映ではなく華影であれば違うパターンになったではあろう。

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2019年09月01日Sun [03:08] 東アジア  

アジア近現代史 



岩崎育夫のアジア近現代史新書は何か既視感があったのだが、2年前に講談社新書で「東南アジア近現代史」を出していたのか。それの姉妹編になるらしい。アジ研系東南アジア屋のイメージしかなかったのだが、東アジア、南アジアもカバー。中アジ、中東はナシ。近現代史としながらも、中世、近世にもかなりの頁を割いているのだが、サブタイが「世界史の誕生」以後の800年なので、これで良いのだろう。800年前は無論、近現代の始まりの時点に於いてもアジアは世界経済の7割近くの規模があったのだが、そういう見方でいくと、先の日本、今の中国は世界経済ルネッサンスとも捉えることができるか。欧州が覇権を握ったのは産業革命と植民地経営であるとすれば、米国、中国のイノベ、新植民地主義は経済史的にも説明がつくのだが、その次のインドのイノベは良いとして、新植民地はどこになるんだろう。やはりアフリカなのか。

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2019年08月28日Wed [16:25] 東アジア  

ネトウヨとパヨク 



このタイトルで新書が出るだろうと思っていたのだが、あっさり出ていたんだな。この著者は全く知らんので、対話不能になったという件はどっちの件なのかも分からんのだが、松下政経塾出身で、アゴラに書いたり、カズヤ推薦というレビューがアマゾンにあったので、ネトウヨ寄りなんかかな。福島県人で、震災フィールドワークをしているらしく、読んだところ炎上案件は放射能関係であった様でもある。放射脳陣営に一斉攻撃されたのだろうか。原発避難者だけではなく、震災避難者にも支援をと言ったら激怒したという紅白出場歌手って誰だろう、「反原発・紅白」でググると真っ先に出てくるのが斉藤和義だが、パヨクなのか。歌はわりと好きだが。とはいえ、全体的にはネトウヨ批判分の方が多く、パヨク批判は紅白歌手に収斂されている観もある。どっちもどっちも論はパヨク側に拒否感が強く、ネトウヨと同類にするなというのは自尊心が異常に高く、己の正義に一寸の疑いを持っていないからではあろう。となると韓国と親和性があるのも必然であるのだが、ネトウヨは己の優越感を満足するツールとして不可欠になるので、互いに必要な間柄という意味では日本と韓国と同じではあるか。ネトウヨ(パヨク)は敵であり嘲笑対象であるが、批判対象が自分の正義を認めないDD論や冷笑系になるのもパヨクの特徴ではある。「国際社会」に承認を求めるのもその表れであるのだが、最初から対話する気など無いネトウヨと対話とは己の主張を認めさすことと考えているパヨクはどちらも対話不能であることには変わりはないか。

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2019年08月25日Sun [02:14] 東アジア  

明治・大正・昭和日本人のアジア観光



戦前交通系最強の在野研究者であるが、もう会社は辞めたんだろうか。鉄道系は乗ってなんぼであるから、時間的制約かた足で稼げないリーマンはひたすら時刻表を読み込むしかないのだが、その範囲がガイドブックに広がるのも必然。時刻表もガイドブックも実用に供しないんどえあれば、今現在のものでも昔のものでも同じであるのだが、脳内旅行には古ければ古いほどイマジネーションも沸き立つというもの。東京駅でロンドン行の切符が買えたとか(今でも手順を踏めば買えるかもしれんが)、満鉄あじあ号とか紙とか箱の話はよくあるのだが、そのメカニズムに関してはそれほど知られていないと思うので、これは勉強になる。特にパスポート、ビザ、カネという海外旅行三大事案はシステム化された現在とは違ってかなり煩雑な手続きを踏む必要があったとも思われたのだが、実際は日本であった朝鮮、台湾はもとより満洲どころか中国までもビザどころかパスポートも不要であったという。旅行者の絶対数が今と比べて少ないということもあるが、旅行者でなくとも軍服とか警察制服とかがパスポート代わりになったらしい。工作員が紛れ込むリスクよりも、工作員を送り出す需要の方が多かったであろうから、特に問題にはならんかったのだろう。

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2019年08月22日Thu [13:51] 東アジア  

“世界の工場”への道



論集。テキスト用ではなく、ガチの集合体。各章ごとに論評付き。従来のキャッチアップ論が見直されてきているのが今の趨勢みたいだが、その関係性からか植民地近代化論批判も見直されてきているのだろうか。浅野豊美さんは最近TLで見掛けないのだが、その辺に新機軸を置こうとしている感じである。「戦前」の植民地近代化と「戦後」のキャッチアップ型工業化を繋ぐものとして「終戦後」がある訳だが、この投資が絶えた期間に両者を繋いだのは人材であるので、その担い手の研究は鍵となるのかもしれん。また。戦前中国の停滞論にも異論が出ているみたいで、戦争が及ぼした経済への影響力もそれほどではなかったのではないのかという見方も出ている様だ。こうした見方は間接的にその後経済を破滅させた中国共産党批判を補完することにもなるが、大躍進はともかく、文革期の経済成長は否定されていないので、改革開放、日本の経済支援を含め巨大な存在となった中国経済の考察も大きなパラダイムシフトが必要とされてるのかもしれん。

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2019年07月29日Mon [13:46] 東アジア  

新冷戦時代の超克

新冷戦時代の超克 ~「持たざる国」日本の流儀~ (新潮新書)
片山 杜秀
新潮社
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新潮新書ヒット法則。語りおろしものか。「バカの壁」以降、そうだと公表した方が良いという方針になったのだろうけど、一貫したテーマがない分、ただの居酒屋講義みたいな感じになっているところは否めない。新冷戦時代が未だリアルに感じられないのはかつての冷戦時代の記憶から、冷戦とは2つの帝国によるブロック争いという認識が染み付いているからか。中国が米国を上回る経済力を持ち得たとしても、曾ての国際主義建前を欠く一国完結型の党国家が多国間ブロックを形成できるのかという疑問が常にある訳で、結局、消耗戦になれば金の切れ目は縁の切れめという帰結ではなかろうか。

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