2017年08月15日Tue [06:00] ブラジル  

遥かなるブラジル

遙かなるブラジル: 昭和移民日記抄遙かなるブラジル: 昭和移民日記抄
與島瑗得 畑中雅子

国書刊行会 2017-06-13
売り上げランキング : 128449

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


国書刊行会だけど、持ち込みなのかな。26年前にブラジルで亡くなった人の日記だが、この本を出した妹さんに何か心残りがあったのかもしれない。場所は違うが、ちょうど私がいた時期と重なるので、思うところはあるけど、まず癌だと知らずに亡くなったというのがちょっと意外。寄生虫で腸を切断するなんてことがあるのか分からんけど、私の身内もブラジルで告知されたし、日本にいる妹さんが知っていて、本人が知らないなんてことがあるかな。最後の1年は体調の話ばかりで辛いのだが、コロール・ショックとかあって、スーパーが毎晩襲撃されていた時期。現金を持っていても仕方ないので、モノに変えちゃうから、キューバとかベネズエラみたいにモノが無くなって、スーパーが襲撃される。日記に毎日ドルの公定レートと闇レートが掲載されているのだが、これを見て商人は防衛する。闇レートというのは実際は公認の闇レートであり、闇も公定なのである。入院してもクスリや医療器具が手に入らなかったりするから、日本に帰れる人は帰るのが基本で、この人が日本どころか、サンパウロやリオの病院に転院するのも拒否したというの何かの信念があった様にしか思えん。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年07月25日Tue [05:40] ブラジル  

貧困と連帯の人類学

貧困と連帯の人類学 ブラジルの路上市場における一方的贈与貧困と連帯の人類学 ブラジルの路上市場における一方的贈与
奥田 若菜

春風社 2017-02-23
売り上げランキング : 198292

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


博論もの。ブラジリアの路上市場のフィルワ。路上市場とはフェイラではなく、常設の露店か。この辺は日系人もあまりいないし、地元民もいない所だから、日系や上層のフィルターを通すことなく、飛び込むしか無いのだろうが、やはり留学生の研究調査はあくまで、そこに生きる人達にとって、別世界の話である。そういった点は著者も重々承知なので、無理に親しくなって、「ねえワカナ」みたいな会話を織り込んでいないのが良い。貧困の定義は皆が貧困であれば、成立しない訳だが、そこで差別は「心の貧困」にかかってくる。騙したり、不正義であったりといった価値観は露天商に生じないとも思われるかもしれんが、その小宇宙にはそのルールがある訳で、食事やトイレでの店番を頼んだりできるのも信頼関係があってのことである。それが全国民的に広がれば、それこそアジア的成功もあるのかもしれんが、ブラジルには国内に世界が幾つもあるので、そうそう簡単に統一はできないのである。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年07月22日Sat [05:06] ブラジル  

日比野克彦とブラジルでTURNした39日間

日比野克彦とブラジルでTURNした39日間
618m.jpg

これもPDFで公開されているのか。沖縄県のぺらぺら広報と違って、ちゃんとした本になっているし、日比野克彦はある程度メジャーだと思うのだが、ISBNは無し。発行は東京都歴史文化財団。よく分からんが、日比野がブラジルの日系自閉症学校か何かでワークショップしたといったもので、その報告書となる様だ。リオパラリンピックの連動企画みたいで、東京都としては次の為にもこういう宣伝はしとかなくてはならない。なんで日比野なのかは奴が大のサッカー・ファンだからということかもしれんが。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年06月17日Sat [05:00] ブラジル  

ヴィニシウス

映画
ヴィニシウス 愛とボサノヴァの日々 [DVD]ヴィニシウス 愛とボサノヴァの日々 [DVD]
ドキュメンタリー映画 ミゲル・ファリアJr.

紀伊國屋書店 2010-12-21
売り上げランキング : 121147

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


9回も結婚してるのか。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年06月05日Mon [05:20] ブラジル  

「勝ち組」異聞

「勝ち組」異聞─ブラジル日系移民の戦後70年「勝ち組」異聞─ブラジル日系移民の戦後70年
深沢 正雪

無明舎出版 2017-03-02
売り上げランキング : 265501

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ルセフが大統領の時に「真相究明委員会」が出きて、そこで戦時中の日系人迫害も対象になっていたのか。本丸はルセフを拷問した軍であったろうから、戦時中の事などはオマケみたいなものだろうが、アメリカの日系人強制収用と連動していたこともあり、政府が公式に謝罪したアメリカに差をつける訳にはいかなかったか。ただ、その辺の話はブラジルで知られているものではないし、「勝ち組」関係も其の実、この本で取り上げられている「コラソンイス・スージョス」が2000年に出て話題になるまで、闇ヒストリーみたいなものではあった。「コラソンイス・スージョス」は映画化もされて、自分の記憶ではAERAに紹介記事も出たのだが、翻訳はされていないのか。タイトルからして、センセーショナルな興味本位のものであることは想像付くのだが、日系人の間からも反発があったらしい。今で言えば、ISのホームグロウン・テロリストみたいなものという見方なのだろうが、我々がホームグロウン・テロリストを理解していない様に、臣道連盟を単純なテロリズムで理解するのは間違っているか。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年05月23日Tue [04:41] ブラジル  

日系ブラジル人芸術との思想

日系ブラジル人芸術と〈食人〉の思想: 創造と共生の軌跡を追う日系ブラジル人芸術と〈食人〉の思想: 創造と共生の軌跡を追う
都留ドゥヴォー 恵美里

三元社 2017-03-29
売り上げランキング : 441273

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ドキっとするタイトルだが、日系ブラジル人芸術家が食人する訳ではなく、「日系ブラジル人芸術家」と「食人の思想」は別パート。著者は日系ブラジル人ではなく、日系フランス人である様だ。日系人に限らず、ブラジル人芸術家にとってフランスは宗主国みたいなものであるのだが、フランスが受容した日本美術の流れはブラジルにおいて、日系人芸術活動とあわせて二つのチャンネルがあったということになる。その意味においてか、日系人芸術家はブラジル人芸術家の範疇にありながら、日本というエスニック性を強調される度合いが大きいのだという。ただ、これは芸術活動に限らず、日常の社会活動においても日系人は常に日本人とカテゴライズされる訳で、在日日系ブラジル人が言うところの「ブラジルでは日本人と言われ、日本ではブラジル人と言われる」というのはそうした意味合いである。ポルトガルとかイタリアといったマジョリティのエスニックはブラジル人性をインディオや黒人との混血文化(人種ではなく、あくまで文化の混血性である)に求める必要があり、「食人の文化」すなわち野蛮性のワナビーが生じてくる。日系人芸術家でそうしたトロピカリズモに走った人たちがそう多くないのも日系人にはその必然性が無かったということか。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年03月14日Tue [05:50] ブラジル  

ブラジル民主主義の挑戦

ブラジル民主主義の挑戦――参加型制度の実践と社会変容 (ブックレット《アジアを学ぼう》別巻)ブラジル民主主義の挑戦――参加型制度の実践と社会変容 (ブックレット《アジアを学ぼう》別巻)
佐藤 祐子

風響社 2016-11-15
売り上げランキング : 756252

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


風響社ブックレット《アジアを学ぼう》だが、アジア外は別巻になるのか。いっそのことAAAに学べとかにすれば良いのにとも思うけど、元々発刊の趣旨が松下在団のアジアスカラシップで送り出した研究者の卵の発表の場であったそう。と岸本美緒選考委員長が書いているのだが、現在の名称は松下幸之助国際スカラシップとのこと。パナももうアジアはジリ貧だから、ブラジルとかの新興市場の方を攻めたいのではあろう。ブラジルもワールドカップとオリンピックで高度成長するはずが、その前のコンフィデで、20年ぶりの全国的デモが生じてしまったというから、タイミングが悪すぎる。ワールドカップはほとんど冗談みたいな結末であったし、五輪は大統領不在では悪夢の連鎖としか言いようがない。それでもそれが民主主義の挑戦であるというなら良かろう。ただ、13年が20年ぶりのデモであったのなら、民政移管の歳月は何だったのだということになってしまう。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年03月07日Tue [06:26] ブラジル  

ブラジル日系移民の教育史 

ブラジル日系移民の教育史ブラジル日系移民の教育史
根川 幸男

みすず書房 2016-10-26
売り上げランキング : 273639

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


すごい大作だ。USPで修士をとって、ブラジリア大で日本語を教えていた人らしい。となると、日系人の日本語教育には否応無く関心が向くか。戦前オンリーなので、戦後は次回作かもしれんが、出せるかな。日本のブラジル人学校との比較などもできるし、貴重な研究だと思う。ブラジルの日系人学校の歴史に関しては個々や各地域はまとめたものがあるのだが、総体的なものはなかったのか。そのほとんどは現在では消滅しているから、記録が残されていない学校もあるのかもしれない。ブラジルの場合、当時の農村では日系学校どころか、公立の学校さえ多くは無かったので、日系人学校も現地化されていったのだが、日系人学校とドイツ系学校に共通の面が見られたというのは、元々ドイツの教育を日本がモデルにしていたということもあるか。音楽の授業などは今でもブラジルの学校では無いところが多い。そうした日系人学校で学ぶ、日系人初の政治家となった田村幸重のサクセスストーリーは浪曲になったりしたそうだが、日本語は流暢だが、敬虔なカトリックでよりブラジル人的だった田村がブラジル名を使わず、ブラジル人には発音しにくい本名のユキシゲ・タムラで当選を重ねていた事を昔は不思議に思っていた。あれは日本人っぽい名前でる方がアピールし易かったからなのだろうか。同時期にトップ当選を重ねていたのがブラジル・ビッタという人だった。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2017年02月07日Tue [05:47] ブラジル  

リアル×リオパラリンピック

リアル×リオパラリンピック ~井上雄彦、熱狂のリオへ~リアル×リオパラリンピック ~井上雄彦、熱狂のリオへ~
チームリアル

集英社 2016-12-28
売り上げランキング : 15389

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


「スラムダンク」もよく知らんので、その作者が車椅子バスケの漫画を描いているとも知らんかったのだが、この競技はパラの中でも一早くプロ化されたということは知っている。「リアル」が「スラムダンク」に匹敵する人気があるのか分らんが、漫画ではなくリアルの競技を盛り上げる役割は自覚的なのであろう。日本代表選手のうち6人はドイツのブンデスリーガ所属とのこと。サッカーを母体としたクラブ組織がしっかりしているのがドイツだが、そうした総合型クラブは日本では新潟くらいなのかな。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2016年10月26日Wed [04:23] ブラジル  

ブラジルの政治経済と日本のODA

ブラジルの政治経済と日本のODAブラジルの政治経済と日本のODA
布目 稔生

文芸社 2016-07-01
売り上げランキング : 331374

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


研究書というほどでもないのだが、文芸社でこの手のものは珍しいな。日債銀を退職して修士をとった人らしいが、研究職なのかおうかは分らん。創成社と文芸社から単著を出しているらしい。晃洋とかよりは安く済むのかな。ODAが専門みたいだが、ブラジルとの繋がりは不明。銀行時代に何か接点があったのだろうか。現代政治史概説としては使えるかも。ブラジルもこれからW杯と五輪のツケが回ってくるから、余程の資源市場回復でもない限り、政治のゴタゴタは続くと思われるが、もう日本には余力がないどおろか、下手すりゃ明日は我が身。ウジミナスと宝山を比べても、ODAの遺産は健在かと思うが、中国企業が買収なんてことがあるのかもね。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2016年10月24日Mon [04:04] ブラジル  

大地を受け継ぐ

大地を受け継ぐ大地を受け継ぐ
アンガス・ライト ウェンディー・ウォルフォード 山本 正三

二宮書店 2016-04-01
売り上げランキング : 463112

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ブラジルの土地なし農民運動のアジ本で、米国産。2003年原書だが、この邦題をタイトルにした福島の農家のドキュ映画があるんだな。源流は三里塚かもしれんが、ブラジルのMSTなどとも反原界隈は関連付けているのだろうか。W杯と五輪でスポットライトを浴びたのはファベーラなどの都市社会運動なのだが、ブラジルでは元々農民運動の方が伝統的である。土地無し農民が都会に出て、ファベーラの住人となるのだから、根本は同じとも言えるが、ファベーラ以上にファゼンダは無法地帯というか、地主の権力支配が並大抵ではないので、三里塚や高江の様に外人部隊ではなく、農民が抵抗の主役である。ただ、啓蒙書としてもテキストとしても必要なものなのだろうが、これだと、日本の運動圏の読者でもキツイのではなかろうか。ガリンペイロ関係は最近Nスぺで、最悪イメージをバラまいてしまったが、日本の界隈との連帯は難しそうだね。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑

2016年10月19日Wed [00:39] ブラジル  

リオデジャネイロ歴史紀行

リオデジャネイロ歴史紀行リオデジャネイロ歴史紀行
内藤 陽介

えにし書房 2016-08-09
売り上げランキング : 550517

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ワールドカップに合わせるつもりが、オリンピックになってしまったらしい。ワールドカップで、セレソンはマラカナンまで辿り着けなかったし、日本代表はそれ以前なので、営業的にも五輪に合わせて正解だったかもしれん。リオも治安の悪さばかりクローズアップされた観があったし、良くてサンバ程度だったので、歴史も予習復習は必要であろう。サンパウロの人間からすると、リオは東京大阪以上の距離感があるのだが、リオはファベーラとカーニバルとコパカバーナにポン・ジ・アスーカルといったエキゾチック・イメージは国内でも大した変わりはない。羽田発リオ就航記念ポストカードも載っているのだが、1954年で切手は115円もしたのか。リオ発は4.2コント。往路は6日かかるというのは郵便の話であって、飛行機自体がそんなにかかったのだろうか。乗りっぱなしだとシベリア鉄道並みなのだが、70年代だと、アンカレッジ、ロス、リマ経由で30時間くらい。ブラジルのエアメールは黄と緑という独特の封筒なので、どこの国で受け取っても、すぐブラジルだと分かったものなのだが、下手すれば、手紙より電話の方が安かったりするから、時代とともに距離感も移り行くものである。

Comment:0 | Trackback:0 | Edit | Page Top.↑