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2009年10月15日Thu [01:09] コロンビア | 本・雑誌 |読書メモ  

ママンへの手紙

ママンへの手紙―コロンビアのジャングルに囚われてママンへの手紙―コロンビアのジャングルに囚われて
Ingrid Betancourt

新曜社 2009-07
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この人が解放されて、マスコミの前に姿を現したときに、そのあまりの清々さに驚いた。もちろんサルコジが迎えに行ってんだから、どこかで着替えて化粧もしたんだろうけど、まるでで、ちょっとテニスに行った帰りですといった感じの出で立ちには違和感を覚えた。彼女はコロンビアでは奔放なブルジョア娘と見られていたなんて解説にあるが、なるほど、今回の解放劇はフランスの熱狂ぶりに比べ、コロンビア人は冷めていたことは想像に難くない。解放後も大統領選に出馬するどころか、フランス暮らしを続けているそうだが、フランスの恩義に応えるには、帰国して再び拉致されたなんてことになったらシャレにならんだろう。当然ながら、フランスが幾ら払ったなんて話はないのだが、拉致に政治的動機があったにせよ、解放が長引いたのはカネの問題だろう。しかし、解放したのはFARCであっても、拉致したのがどの組織なのかはっきりしない。麻薬組織がFARCに人質を売ったというのが真相なのだろうが、その実態が人質ビジネスであることは周知の通りである。カネの無い者は殺される訳で、カネを払ってもFARCが買った値段と釣り合いが取れなければ矢崎総業の人の様に殺されたりもする。イングリッド・ベタンクールがかくも長期にわたって囚われたのも、フランスが政治のタイミングを図ったからではないのか。リビアのブルガリア人看護婦の話もそうだけど、人質奪還作戦は最大の政治ショーである。森がバカ丸出しで英首相に暴露したが、北朝鮮も歴代首相に取引を持ちかけていたのだろう。さすがに米韓中の頭越しに実行できたのは「変人」だけだった。それはさておき、この本は原書は文字通り手紙の部分だけなのか。解説で随分と膨らましたものだ。

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2009年04月19日Sun [00:48] コロンビア | 本・雑誌 |読書メモ  

死なない限り問題はない

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早田 英志

東京キララ社 2008-07-18
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噂は聞いていたのだが、コロンビアの早田英志さんは本当に映画を撮っていたのか。それも製作、監督、脚本、主演、出資って、ジー・オーグループの大神源太じゃあるまいし。大神みたいなバッチもんじゃなくて、本当にビジネスで成功した人なんだから、形だけでもプロに任せておけばよかったのに。それでも、映画で資金を回収するなんてことハナから考えてなく、予定通り散財して終了というのはこの人らしい。これは映画の書籍化という訳ではないのだろうが、武勇伝と説教で埋めつくされていて、これも誰か「作家」に書かせるべきだったのではという思いが残る。「オレ流」を貫くのは結構なことなのだが、素材が揃っているだけに残念ではある。その照れ隠しか何か知らんが、蛭子能収と根本敬の漫画とコラボというのが泣かせる。当然なから蛭子と根本は早田さんをイロモノ扱いしていて、バカにしきったマンガを描いているのだが、これは奥崎謙三同様、本人は理解していないものだろう。成功して自分のカネで自分の映画を撮るというのは男のロマンではあるのだが、映画という媒体は自己顕示欲がそのまま映し出されてしまう。自費出版も同じことなのだが、編集の手が入れば中和することは可能だ。東京キララの判断は、蛭子と根本を起用して、毒を以って毒を中和する作戦だったのだろうか。こうしてみると、成功して自分のカネで番組枠を買って歌手となったジャガーの偉大さを思い出す。ショップ99(ローソンに吸収合併済)の社長もそうらしいが、富士そばの社長同様、テメエの店でテメエのCDを流すのは引いてしまう。早田氏も今回の金融不安でどれだけ資産を失ったか知らんが、「死なない限り問題はない」と言われればそれまでか。

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2008年10月14日Tue [11:36] コロンビア | 本・雑誌 |読書メモ  

ガルシア=マルケスに葬られた女

ガルシア=マルケスに葬られた女ガルシア=マルケスに葬られた女
藤原 章生

集英社 2007-01
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著者は毎日の記者なのだが、社業と関係なく書いたノンフィクションで賞をとったので、第二弾が出た。前作はそれなりに面白かったなのだが、さすがにこれは片手間で書いてしまったなという印象。『予告された殺人の記録』を読んでいなければ、全くチンプンカンプンというのも、新聞記者にしては随分不親切な読み物なんだけど、著者が物語の主人公に手紙を書くという形式は更に「他者性」を高めてしまい、その人物を知らない人間にとっては、誰が何について何を話しているのかよく分からん状態になってしまうのではなかろうか。せめて物語の粗筋とか背景でも説明すべきだと思うのだが、そういうものは「作品」として陳腐なものとして切り捨てたのかもしれない。とはいえ、ノーベル文学賞と開高健ノンフィクション賞では、やはり読み手の気合も違って来るので、著者が処女の重みを熱論したところで、単なるスケベオヤジにしか思えんこともある。その意味で著者が自分とガルシア=マルケスを同列に置こうとしたのなら納得できるところもあるのだけど、問題提起するのは「新聞記者」である自分の在り方ではないかと思うのがどうだろう。

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2005年06月12日Sun [03:43] コロンビア  

私はコロンビア・ゲリラに二度誘拐された

4270000546私はコロンビア・ゲリラに二度誘拐された
志村 昭郎

ランダムハウス講談社 2004-12
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コロンビアで二度も誘拐されてしまった日本人の手記。元山梨県議で、コロンビアで農園を経営していたという著者が誘拐されたというニュースが伝わった時は、変わった人がいるなと思った記憶があるが、解放後にコロンビアへ舞い戻り、また誘拐され、また生還したとなると、やはりタダ者ではない。同様のケースである村松治夫さんは二年以上も解放されず、結局は遺体で発見されてしまったが、この事が、この本の出版を「解禁」した様だ。著者のその監禁生活が牧歌的であるのは、犯人が「革命軍」を名乗っていても、政治信条でも宗教的使命にも依らない、ただの営利誘拐であるので、予想通りであるが、70才を越えた著者もゲリラに「ラバウル小唄」を教えたり、少女ゲリラと水浴びをしたりと楽しそう。心配してコロンビアに駆け付けた妻に離縁を宣言したり、「自力」でボゴタの事務所に帰還して、支援者を仰天させたりというのも真似できるものではない。「自己責任」も「スウェーデン・シンドローム」も超越したベテランから、凡人が学習できる危機管理は結局「空手を習う事」くらいであろうか。

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2005年05月17日Tue [03:27] コロンビア  

コロンビア内戦

コロンビア内戦―ゲリラと麻薬と殺戮と
伊高 浩昭
論創社 (2003/10)
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南米一の悪名を轟かせているコロンビア。実際は人的資源も、天然資源も、観光資源も揃った恵まれた国なんだけどね。その低評価の要因が麻薬、暴力、といったものによるなら、その根本的な原因が延々と続いている内戦。軍政終焉、そして冷戦終結によって、南米各国は内戦が終結、もしくは停戦してきたが、旧東側陣営に代わる資金源を開拓したコロンビアではなんとかゲリラが生き延びて来た。麻薬という資金源を断っても、誘拐という新たな資金源に走る。イタチごっこの最終手段はゲリラ合法政党化する事とされているが、後にIRAにも採用された政策の先駆けがこの国。政治信条よりカネを選んだFARCはもはや馬賊みたいなもの。
☆☆☆

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